参考18

参考:出エジプト記32章と金の子牛

【出エジプト記 32章】

32章1節
モーセが山からなかなか下りて来ないのを見て、民がアロンのもとに集まって来て、「さあ、我々に先立って進む神々を造ってください。
エジプトの国から我々を導き上った人、あのモーセがどうなってしまったのか分からないからです」と言うと、 

32章2節
アロンは彼らに言った。
「あなたたちの妻、息子、娘らが着けている金の耳輪をはずし、わたしのところに持って来なさい。」 

32章3節
民は全員、着けていた金の耳輪をはずし、アロンのところに持って来た。 

32章4節
彼はそれを受け取ると、のみで型を作り、若い雄牛の鋳像を造った。
すると彼らは、「イスラエルよ、これこそあなたをエジプトの国から導き上ったあなたの神々だ」と言った。 
アロンはこれを見て、その前に祭壇を築き、「明日、主の祭りを行う」と宣言した。 

32章5節
アロンはこれを見て、その前に祭壇を築き、「明日、主の祭りを行う」と宣言した。 

32章6節
彼らは次の朝早く起き、焼き尽くす献げ物をささげ、和解の献げ物を供えた。
民は座って飲み食いし、立っては戯れた。

32章7節
主はモーセに仰せになった。
「直ちに下山せよ。あなたがエジプトの国から導き上った民は堕落し、 

32章8節
早くもわたしが命じた道からそれて、若い雄牛の鋳像を造り、それにひれ伏し、いけにえをささげて、
『イスラエルよ、これこそあなたをエジプトの国から導き上った神々だ』と叫んでいる。」 

32章9節
主は更に、モーセに言われた。
「わたしはこの民を見てきたが、実にかたくなな民である。

32章10節
今は、わたしを引き止めるな。わたしの怒りは彼らに対して燃え上がっている。
わたしは彼らを滅ぼし尽くし、あなたを大いなる民とする。」

32章11節
モーセは主なる神をなだめて言った。
「主よ、どうして御自分の民に向かって怒りを燃やされるのですか。
あなたが大いなる御力と強い御手をもってエジプトの国から導き出された民ではありませんか。 

32章12節
どうしてエジプト人に、『あの神は、悪意をもって彼らを山で殺し、地上から滅ぼし尽くすために導き出した』と言わせてよいでしょうか。
どうか、燃える怒りをやめ、御自分の民にくだす災いを思い直してください。 

32章13節
どうか、あなたの僕であるアブラハム、イサク、イスラエルを思い起こしてください。
あなたは彼らに自ら誓って、『わたしはあなたたちの子孫を天の星のように増やし、
わたしが与えると約束したこの土地をことごとくあなたたちの子孫に授け、
永久にそれを継がせる』と言われたではありませんか。」 

32章14節
主は御自身の民にくだす、と告げられた災いを思い直された。

32章15節
モーセが身を翻して山を下るとき、二枚の掟の板が彼の手にあり、板には文字が書かれていた。
その両面に、表にも裏にも文字が書かれていた。 

32章16節
その板は神御自身が作られ、筆跡も神御自身のものであり、板に彫り刻まれていた。 

32章17節
ヨシュアが民のどよめく声を聞いて、モーセに、「宿営で戦いの声がします」と言うと、 

32章18節
モーセは言った。
「これは勝利の叫び声でも/敗戦の叫び声でもない。
わたしが聞くのは歌をうたう声だ。」 

32章19節
宿営に近づくと、彼は若い雄牛の像と踊りを見た。
モーセは激しく怒って、手に持っていた板を投げつけ、山のふもとで砕いた。 

32章20節
そして、彼らが造った若い雄牛の像を取って火で焼き、それを粉々に砕いて水の上にまき散らし、
イスラエルの人々に飲ませた。

32章21節
モーセはアロンに、「この民があなたに一体何をしたというので、
あなたはこの民にこんな大きな罪を犯させたのか」と言うと、

32章22節
アロンは言った。
「わたしの主よ、どうか怒らないでください。
この民が悪いことはあなたもご存じです。 

32章23節
彼らはわたしに、『我々に先立って進む神々を造ってください。
我々をエジプトの国から導き上った人、あのモーセがどうなってしまったのか分からないからです』と言いましたので、 

32章24節
わたしが彼らに、『だれでも金を持っている者は、それをはずしなさい』と言うと、
彼らはわたしに差し出しました。
わたしがそれを火に投げ入れると、この若い雄牛ができたのです。」 

32章25節
モーセはこの民が勝手なふるまいをしたこと、アロンが彼らに勝手なふるまいをさせて、
敵対する者の嘲りの種となったことを見ると、 

32章26節
宿営の入り口に立ち、「だれでも主につく者は、わたしのもとに集まれ」と言った。
レビの子らが全員彼のもとに集まると、 

32章27節
彼らに、「イスラエルの神、主がこう言われる。
『おのおの、剣を帯び、宿営を入り口から入り口まで行き巡って、
おのおの自分の兄弟、友、隣人を殺せ』」と命じた。 

32章28節
レビの子らは、モーセの命じたとおりに行った。
その日、民のうちで倒れた者はおよそ三千人であった。 

32章29節
モーセは言った。
「おのおの自分の子や兄弟に逆らったから、今日、あなたたちは主の祭司職に任命された。
あなたたちは今日、祝福を受ける。」 

32章30節
翌日になって、モーセは民に言った。
「お前たちは大きな罪を犯した。
今、わたしは主のもとに上って行く。
あるいは、お前たちの罪のために贖いができるかもしれない。」 

32章31節
モーセは主のもとに戻って言った。
「ああ、この民は大きな罪を犯し、金の神を造りました。 

32章32節
今、もしもあなたが彼らの罪をお赦しくださるのであれば……。
もし、それがかなわなければ、どうかこのわたしをあなたが書き記された書の中から消し去ってください。」 

32章33節
主はモーセに言われた。
「わたしに罪を犯した者はだれでも、わたしの書から消し去る。 

32章34節
しかし今、わたしがあなたに告げた所にこの民を導いて行きなさい。
見よ、わたしの使いがあなたに先立って行く。
しかし、わたしの裁きの日に、わたしは彼らをその罪のゆえに罰する。」 

32章35節
主は民がアロンに若い雄牛を造らせたので、民を打たれたのである。 


【金の子牛】

金の子牛という概念は、今日においては単に偶像崇拝を意味しているだけではなく、
物質崇拝、拝金主義、唯物論の比喩としても用いられている。

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最終更新:2010年11月02日 17:17
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