概要
貴族の真似事をする、顔のない一族「シャドー」。その“顔”として仕える世話係の「生き人形」。来客のない奇妙な館には、今日も煤と黄色い声が、舞う――。
個人的評価
- 一巻表紙に映るシャドー「ケイト」と生き人形「エミリコ」の二人を通して、きわめて特殊な倫理観とルールに包まれた巨大な館の謎を紐解いていく密室サスペンス。
- 館のルールから服装のパーツ一部にまで及ぶ、まるで実在しているかのような細かな設定の数々と、シャドーの煌びやかで荘厳な館を殆どのコマに背景として描き込む緻密な描写によって、読者が息苦しくなるほどの圧迫感でシャドーの生活に読者を取り込んでいく本作。
- サスペンス作品として謎を解くことがメインとなるのだが、主人公達は見ての通りまだ子供であり、ゆえに子供ができるギリギリの範囲での探索や、大人の妨害をたびたび受けるなどで進みはかなり制限される。しかしその歯がゆさは読者が子供のころに生活圏を広げていく緊張感や恐怖感をうまく引き出せており、主人公達への感情移入をしやすい内容だと思う。
- 作画は若干の粗さがあるものの、常に背景があるおかげで人物の動きがわかりやすく、シャドー家の人間などは姿が完全なベタ黒のはずだがその表情を感じるほどに人間らしく感じてくる。キャラや背景以外では細かなカケアミを多用して空気感も緻密に表現されるため詳細な心情の描き分けもされている。
- 単行本では荘厳な表紙にタイトルなどの文字が様々な色の箔押しで煌めいていて、本棚に並べるとものすごく綺麗。
- AmazonのKindleでは電子書籍限定としてフルカラー版も発売されているため、お金に余裕があれば、フルカラーを電子書籍で買い集めるのもいいかもしれない。
所持巻数
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リンク
最終更新:2024年05月20日 14:01