概要
政略結婚の駒として愛を受けずに育った令嬢「レミリア」。ある日高熱を出し苦しみに倒れると、別世界の転生者である「エミ」がレミリアに乗り移ってしまう。
前世のRPG系乙女ゲームで悪役令嬢としての『レミリア』に憐憫の情を抱いていた転生者「エミ」は、せっかくならばとレミリアを幸せな人生にするために奮闘を始める。
意識外に取り残されることになったレミリアは、エミが持つ知識を学び、彼女が演じ思い描く「レミリア」を見届けることとなった。
しかし数年後、同じく転生者が乗り移ったヒロインが現れ、あの手この手で築き上げた全てを奪われ糾弾され絶望することになる。
愛する人達から裏切られ「エミ」の心が壊れたその時、「レミリア」は十数年ぶりに自身の身体へと戻ってきた……
そうして身体を取り戻した彼女は、静かな怒りに満ちていた……。
誰よりも大きな愛を自らへ注いでくれていた「エミ」を傷つけた全てに対して。
個人的評価
- 転生モノによくある「ギャルゲー最強の悪役令嬢の中身が現代人と入れ替わり人生を謳歌する」というストーリーではあるが、この作品は途中からそのストーリーより大きく外れる。
- 大筋としては為す事全て復讐劇として捉えられており、糾弾されるまでの全ての事柄に対してじんわりと裏から仕返しを行っていく。
- 過去の幸せを取り戻す必要がない以上、物語は悪役令嬢モノのドロドロしたやり取りの部分は結構な速度で飛ばすことで「レミリア」の行動が清々しいものとして描かれる。
- 作画を担当する白梅ナズナさんの画力が高く、感情や場の重さによって絵が変わるのが楽しい。特に暗い感情の目が怖い。
- 物語の中で出逢う「神」と称される存在のデザインが中々秀逸で面白い。
所持巻数
リンク
最終更新：2023年06月01日 21:12
