雨降りしきる中
100人の大男達に囲まれた2人の少女達が居た
「行くよ、尾形ちゃん!」
「はい、鞘師さん!」
鞘師と呼ばれた少女が手をかざす
すると、地面に向かっていたはずの雨粒が
時を止めた様に空中で留まる
「なんだと!」
幾つもの雫が浮いたままの光景を目の当たりにし、驚きを隠せない大男達
鞘師が隣の尾形に向かって手を振ると、雨粒が誘われる様に尾形の元へ集まって行く
「以心伝心・風神雷神!」
尾形の右脚を振ると風が吹き、集まった雨粒を巻き込む
さらに、左脚を振ると雷光が放たれ、雷鳴が轟く
刻む雷鳴、照らす雷光、煌めく雨粒
「これは、まるで嵐……!?」
2人は鏡写しの様に、舞う
──
雲の切れ間から陽かりが射した頃
地面には、髪を濡らし服を剥ぎ肌を焦がした大男達が倒れていた
投稿日:2014/12/19(金) 12:02:12.88 0
最終更新:2014年12月22日 22:27