第1話 未来戦士・石川銅鑼衛門
未来戦士である石川銅鑼衛門は、森の中で目が覚めた。
そして、辺りを見回す。
まず目についたのは、デイバッグだった。
「ほう、これが高田の言ってた支給品か……」
銅鑼衛門がデイバッグから取り出したのは、ブローニングハイパワーという名の拳銃だった。
「ダサい武器だぜ……未来戦士の俺に合うレーザーガンとか、ライトセーバーみたいな未来っぽい武器が好みだったんだが」
「丁度いい! なら、俺の武器と交換しれくれよ」
銅鑼衛門の背後から声を掛ける中年ザフト兵、リュウ=ウエシマ。
だが。
「断る」
刹那、巻き起こる銃声。
振り向きざまに放った銅鑼衛門の弾丸は、リュウの胸を撃ち抜いていたのだ。
「俺のものは俺のもの。お前のものは俺のもの!
……ククク、俺のセリフじゃなかったかな……まぁ、お前にくれてやるのは弾丸だけだ。
ありがたく思えよ、オッサンよ!」
銅鑼衛門は、リュウの遺品であるレーザーブレードを手に入れようと、手を伸ばす。
「……馬鹿が。かかったな!!」
手を伸ばした瞬間に、リュウがレーザーブレード握りしめ、銅鑼衛門に斬りかかっていった。
「何!? ぐおおお!! やりやがったな!!!」
リュウの一撃は、銅鑼衛門の腕を切り裂いた。
彼自身は 銅鑼衛門の急所を狙ったつもりだったが、胸を撃たれており、意識が朦朧としていた為に手元が狂ったのだ。
だが、逆上した銅鑼衛門の銃撃は、今度こそリュウの頭を撃ちぬいていた。
「……チッ、オヤジのクセに調子に乗りやがって……カーーッペッ!」
銅鑼衛門は、リュウの死体に汚物を吐き捨てると、恐る恐るレーザーブレードを回収する。
更に彼はリュウのデイバッグから食料、水を自分のデイバッグへ移し替えるとその場を立ち去ったのだった。
リュウ=ウエシマ@スパロワシリーズ 死亡 残り48人
最終更新:2015年01月26日 22:56