パクリパクラレロワイアル


 死神星人編 其の1


時刻は夜。
そこは閑静な住宅街であった。


悟空「オラ、腹減ったぞ。はよその何とかっちゅう星人をやっつけてチチの飯食いに家に帰りてえよ」

ベジータ「キサマはそれしか言わんな。ちょっと黙っていろ……辺りに強い気は感じないが」

桐山(……気? 気配の事か?)

ノッチ(父(チチ)? あの年齢でファザコンなのかな? カニみたいな頭してるし。M字ハゲよりはいいヤツそうだけど)

パパス「確かに。辺りにそれらしい気配は感じないな。そういえば君達の持っているそのカバンは何だね?」

カイジ「わかんねーよ。何か俺の名前……俺は伊藤カイジって言うもんだが……そう、俺の名前が書かれたカバンがあったんで何となく持ってきちまったんだけどさ」

桐山「……俺もだ。俺は桐山和雄」

ノッチ「ノッチです。僕も持ってきちゃいましたー。何だこりゃ。黒いボディスーツか何かかな?」

ノッチはカバンの中から黒いボディスーツを取り出す。

パパス「そうか……私はパパスというもの。旅の剣士だ」

ベジータ「ふっ、俺様は、サイヤ人の王子ベジータさまだぁ!!」

ノッチ(痛いヤツだなー)

ベジータ「こっちで寝てるだらしない野郎は、カカロット。サイヤ人の面汚しだ」

西君「あのー……皆さん。実はぁ……」

今まで沈黙を保っていた西少年がおずおずと手を挙げて発言する。
その横には、ロンゲのイケメン、イズミが呆れた顔で見ていた。
ふたりともノッチや桐山たちの持ってきたスーツを着ている。

西君「これって、実はテレビ番組の企画なんですよー。さっきの死神星人って番組が雇った売れない俳優さんなんですけどー。その人を捕まえた人には実は賞金100万もらえるって企画でー。あ、僕の親父、番組のプロデューサーなんですよ!」

カイジ「何だよ……それ。俺達もお前らみたいに、この趣味の悪いスーツを着ろってか?」

西君「……ご自由に」

西少年の言い方には、含みがあった。
その含みを読み取る事が出来なかった桐山は西達にならい、スーツを着た。

ノッチ「またきっとシンスケさんの仕業なんだろーなー。仕方ない。着るかー」

番組の企画だと思ったノッチも素直にスーツを着た。

ノッチ「君達は持ってきてないんだねー……どうすんの?」

ノッチはパパスとベジータと悟空を見る。

ベジータ「そんなダサいのを着れるかっ! それに動きにくくてかなわん!」

ノッチ「そう? 結構動きやすいけどなー(折角、人が気遣ってやってるのに嫌なやつだなぁ」

パパス「私も結構。慣れ親しんだ鎧が動きやすくて良い」

悟空「オラ、腹減ったしどうでもいいや」

蜘蛛男「地獄から来た男スパイダーマッ!」


???「何ですか……貴方達は……こんな夜遅くに往来の真ん中で……」


夜道から姿を現す少年。
それは、黒い球体に映し出された死神星人その人だった。


死神星人「……警察を呼びますよ?」

死神星人は怪訝な表情でそう言う。
最終更新:2015年01月29日 21:48