二つの奇数a,bにたいして,m=11a+b,n=3a+bとおく.つぎの(1),(2)を証明せよ.
(1)m,nの最大公約数は,a,bの最大公約数をdとして,2d,4d,8dのいずれかである.
(2)m,nはともに平方数であることはない.(整数の2乗である数を平方数であるという.)
(1)
xとyの最大公約数をgcd(x,y)と書く.
gcd(m,n)=gcd(m-n,n)=gcd(8a,n).
gcd(a,n)=gcd(a,b)=dよりgcd(8a,n)=d,2d,4d,8d.
ここで,a,bが奇数なのでnは偶数だからgcd(8a,n)も偶数.つまり2d,4d,8dのいずれか.
(2)
m,nがともに平方数のとき,最大公約数も平方数だから4d.
gcd(8a,n)=4dよりn≡4 (mod 8).m-n=8a≡0 よりm≡n≡4 (mod 8).
このとき,

(k,lは奇数)とおけるが,8a=m-n=4(k+l)(k-l)≡0 (mod 16)より矛盾.
したがってm,nはともに平方数であることはない.
最終更新:2013年09月30日 02:58