行列

で表される1次変換をf,行列

で表される1次変換をgとする.
(1)どんなベクトル

,

に対しても,内積の間に

の関係が成り立つことを示せ.
(2)fが原点Oを通る直線lをそれ自身にうつすとする.l上にOと異なる点Pをとり,Pのfによる像をQ,gによる像をRとする.このとき,次の(イ)(ロ)のいずれかが成り立つことを示せ.
(イ)Q=R (ロ)3点Q,R,Oは直角三角形の頂点となる.
(1)

,

とおくと,

,

より成り立つ.
(2)
(1)の結果に

を代入して変形すると,

.

とおくと,

,

なので

.
ここで,PはO上にないので,

または

.
(i)

のとき
(イ)が成立する.
(ii)

ではなく

のとき,
fはlをlに移すことからQ≠OではなくOP//OQなのでRQ⊥OQ.
このとき,

なのでR≠O.
以上よりRQ⊥OQでO,Q,Rが相異なる点なのでこれらは直角三角形の頂点となり(ロ)が成立する.
最終更新:2013年09月30日 22:13