nを奇数とし,

とする.
(1)集合{f(k)|kは整数}は何個の要素を持つか.
(2)mをnと素な整数とすると集合{f(mk)|kは

なる整数}はmによらず一定であることを示せ.
(1)
f(x+n)=f(x)なので0≦k<nなるkだけを考えればよく,
f(n-x)=f(x)なので0≦k≦

なるkだけを考えればよいので,要素は最高

個.
ここで,任意の0≦j≦

に対し,
jが偶数のとき

,
jが奇数のとき

は含まれ,

は0≦j≦

で単調増加なので j=0,1,…,

で相異なる値をとるから,要素は最低

個.
以上より

個の要素を持つ.
(2)
A(m)={f(mk)|kは0≦k≦

なる整数}とおくとA(m)⊆{f(k)|kは整数}.
(1)のようにf(x+n)=f(x),f(n-x)=f(x)に注意すると{f(k)|kは整数}=A(1).
さて,0≦k<l≦

に対しmlとmkをnで割った余りを0,±1,…,

と表すとき,余りの絶対値が等しいと仮定する.
このときm(l±k)はnで割り切れるがmはnと素なので0<l±k<nなるl±kがnで割り切れることになり矛盾.
従って,0≦k≦

に対しmkをnで割った余りの絶対値は相異なるから,
任意の0≦j≦

に対しj=|mk-nl|を満たす整数k,l (0≦k≦

)が存在し,

.
つまり,任意のA(1)の元がA(m)に含まれるのでA(1)⊆A(m).A(m)⊆A(1)とあわせるとA(m)=A(1)となり,mによらない.
最終更新:2013年10月02日 16:34