k91s6

関数y=f(x) (x≧0)は次の条件①,②を満たしている.
①f(x)は微分可能でf'(x)は連続,かつf(x)>0
②正の定数aがあって\int_0^x(f(t))^{-a}dt=\int_a^{f(x)}(e^{-\frac{t^2}}2+t^{-a})dt
(1)②の等式の両辺をxで微分して得られる(yの満たす)微分方程式を書け.またf(0)の値を求めよ.
(2)正の定数b,cがあって次の不等式(イ)(ロ)を満たしていることを示せ.
(イ) b≦f'(x)≦1 (ロ)0\leq f(x)(\frac1{f'(x)}-1)\leq c
(3)\lim_{x\to\infty}f'(x)を求めよ.またf'(x)の最小値を求めよ.

(1)
②を微分してy^{-a}=y'(e^{-\frac{y^2}2+y^{-a})
また,②にx=0を代入して
0=\int_a^{f(0)}(e^{-\frac{t^2}}2+t^{-a})dtであり,0<a,f(0)より被積分関数は常に正.従ってf(0)=a.
(2)
(1)の結果よりy&#039;=\frac1{y^ae^{-\frac{y^2}2}+1}g(y)=y^ae^{-\frac{y^2}2}とおくとy&#039;=\frac1{1+g(y)}
①よりy>0なのでg(y)>0よりy'<1.
\lim_{y\to\infty}g(y)=0と収束するので,g(y)には最大値が存在する.これを\frac1b-1とおくと,y'≧b$$.
これらより(イ)が成立するようなbが存在する.
また,f(x)(\frac1{f&#039;(x)}-1)=yg(y)であり,y>0,g(y)>0より0<yg(y).
y>0であり,\lim_{y\to\infty}yg(y)=0と収束するので,yg(y)には最大値が存在する.これをcとおくとyg(y)≦c.
これらより(ロ)が成立するようなcが存在する.
(3)
f(x)=a+\int_0^xf&#039;(t)dt&gt;a+bxであるから,x\to\inftyならばy\to\infty
これより\lim_{x\to\infty}f&#039;(x)=\lim_{y\to\infty}y&#039;=1
\frac{dg(y)}{dy}=(\frac{a}y-y)g(y)であるから,g(y)はy=\sqrt{2}で最大値g(\sqrt2)=\frac{2^{\frac{a}2}}eをとる.
このとき,y&#039;=\frac1{1+g(y)}は最小となり,その値は\frac e{e+2^{\frac{a}2}}
最終更新:2013年10月03日 16:40