関数y=f(x) (x≧0)は次の条件①,②を満たしている.
①f(x)は微分可能でf'(x)は連続,かつf(x)>0
②正の定数aがあって
(1)②の等式の両辺をxで微分して得られる(yの満たす)微分方程式を書け.またf(0)の値を求めよ.
(2)正の定数b,cがあって次の不等式(イ)(ロ)を満たしていることを示せ.
(イ) b≦f'(x)≦1 (ロ)

.
(3)

を求めよ.またf'(x)の最小値を求めよ.
(1)
②を微分して

.
また,②にx=0を代入して

であり,0<a,f(0)より被積分関数は常に正.従ってf(0)=a.
(2)
(1)の結果より

.

とおくと

.
①よりy>0なのでg(y)>0よりy'<1.

と収束するので,g(y)には最大値が存在する.これを

とおくと,y'≧b$$.
これらより(イ)が成立するようなbが存在する.
また,

であり,y>0,g(y)>0より0<yg(y).
y>0であり,

と収束するので,yg(y)には最大値が存在する.これをcとおくとyg(y)≦c.
これらより(ロ)が成立するようなcが存在する.
(3)

であるから,

ならば

.
これより

.

であるから,g(y)は

で最大値

をとる.
このとき,

は最小となり,その値は

.
最終更新:2013年10月03日 16:40