k91ksb1

f(x)はxに関するn次の整式(多項式)とする(n≧0).
(1)2変数x,yの整式として
f(x+y)=P_0(x)+P_1(x)y+P_2(x)y^2+\cdots+P_n(x)y^n
と書き表す.ただしP_i(x) (i=0,1,2,…,n)はxに関する整式である.このとき
P_0(x)=f(x)P_1(x)=f'(x)P_2(x)=\frac12f"(x)
かつP_n(0)=「f(x)におけるx^nの係数」
であることを示せ.
(2)ある定数cがあって,
f(x+y)-f(x)=yf'(x+cy)
が成立すればf(x)の次数は2以下であることを示せ.

(1)
f(x+y)にy=0を代入してf(x)=P_0(x)
f(x+y)をyで微分してf'(x+y)=P_1(x)+2P_2(x)y+\cdots+nP_n(x)y^{n-1}
y=0を代入してf'(x)=P_1(x)
f(x+y)をyで2回微分してf"(x+y)=2P_2(x)+3\cdot2P_3(x)y+\cdots+n(n-1)P_n(x)y^{n-2}
y=0を代入してf"(x)=2P_2(x)
つまり,P_0(x)=f(x)P_1(x)=f'(x)P_2(x)=\frac12f"(x)
また,f(x+y)にx=0を代入してf(y)=P_0(0)+P_1(0)y+P_2(0)y^2+\cdots+P_n(0)y^nなので,
P_n(0)=「f(x)におけるx^nの係数」
(2)
f^{(3)}(x)=0となることを示せばよい.
f(x+y)-f(x)=yf'(x+cy)の両辺をyで二回微分してf"(x+y)=2cf"(x+cy)+c^2yf^{(3)}(x+cy)
y=0を代入して(1-2c)f"(x)=0なので,f"(x)=0のときf^{(3)}(x)=0が成り立つ.
f"(x)\neq0のとき,c=\frac12であり,
f(x+y)-f(x)=yf'(x+cy)の両辺をyで三回微分してf^{(3)}(x+y)=3c^2f^{(3)}(x+cy)+c^3yf^{(4)}(x+cy)
y=0を代入して(1-3c^2)f^{(3)}(x)=0であるが1-3c^2=-\frac12\neq0よりf^{(3)}(x)=0
よって示された.
最終更新:2013年10月03日 22:37