k92ks5

1からN+2(N≧2)までの番号のついた玉(N+2)個を用意し,手元に1と2の番号のついた玉をおき,残りN個の玉を箱に入れる.さらに,
「玉を1つ箱から取り出し,手元の玉2個と取り出した玉1個計3個の玉のうち最も小さい番号の玉を箱に返す」
という操作をn回くり返す(n≧1).最後に手元に残った2個の玉の番号のうち小さい方をXとし,大きい方をYとする.
(1) Y≦mである確率P(Y≦m)を求めよ(m=3,4,…,N+2).
(2) X≦mである確率P(X≦m)を求めよ(m=2,3,…,N+1).

(1)
Y≦mであるためには,箱に入っているN個の玉のうち,m+1,m+2,…,N+2のN+2-m個の玉以外を取り出し続けることが必要十分.
従ってP(Y\leq m)=(\frac{m-2}N)^n
(2)
X≦mであるためには,箱に入っているN個の玉のうち,m+1以上の玉を1回以下しか取り出さないことが必要十分.
1回も取り出さない場合は(1)の確率となる.
1回だけ取り出す場合,k回目に取り出すとすると,それまで取り出さない確率は(\frac{m-2}N)^{k-1}であり,k回目に取り出す確率は\frac{N+2-m}N,その後に取り出さない確率は(\frac{m-1}N)^{n-k}であるから,
これらを掛けあわせてkについて全て足し合わせると
\sum_{k=1}^n(\frac{m-2}N)^{k-1}\frac{N+2-m}N(\frac{m-1}N)^{n-k}
 =(\frac{m-1}N)^{n-1}\frac{N+2-m}N\sum_{k=1}^n(\frac{m-2}{m-1})^{k-1}
 =(\frac{m-1}N)^{n-1}\frac{N+2-m}N\frac{1-(\frac{m-2}{m-1})^{n}}{1-\frac{m-2}{m-1}}
 =(N+2-m)(\frac{m-1}N)^n(1-(\frac{m-2}{m-1})^{n})
=(N+2-m)((\frac{m-1}N)^n-(\frac{m-2}N)^n)
従って,
P(X\leq m)=(\frac{m-2}N)^n+(N+2-m)((\frac{m-1}N)^n-(\frac{m-2}N)^n)
=(N+2-m)(\frac{m-1}N)^n-(N+1-m)(\frac{m-2}N)^n)
最終更新:2013年10月09日 23:04