実数rは2πr>1を満たすとする.半径rの円の周上に2点P,Qを,弧PQの長さが1になるようにとる.点Rが弧PQ上をPからQまで動くとき,弦PRが動いて通過する部分の面積をS(r)とする.
rが変化するとき,面積S(r)の最大値を求めよ.
S(r)は弧PQと弦PQに囲まれた部分の面積である.
扇型O-PQの中心角θ(0<θ<2π)は

である.
扇型O-PQの面積は

.
△OPQの面積は

.
S(r)はθ<πのときは扇型O-PQの面積から△OPQの面積を引いたものであり,θ>πのときは扇型O-PQの面積に△OPQの面積を加えたものであることに注意して

.

.
これよりS(r)はθ=πつまり

のとき極大となる.極大値は

.

であり,

,
また,

のときOからPQに下ろした垂線の足をHとすると,

であり,△OPQの面積は中心角

,半径OHの扇型の面積より大きいので

(r→∞).
以上より,

はSの最大値である.
最終更新:2013年10月13日 09:23