行列

で表される1次変換をfとする.平面上の1点をP,原点をOとする.

のfによる像を

,x軸に垂直で点Qを通る直線とx軸の交点をRとする.点PがOに一致しない範囲を動くとき,

の最大値が2,

の最大値と最小値の比が3
となるようにa,bの値を定めよ.

,

であるから,

であり,
(x,y)=(ak,bk)のとき等号は成立するので最大値は

.
これが

に等しいので

.

.
これの最小値をm,最大値をMとする.M=9mである.
ここで,a=0と仮定すると,(x,y)=(1,0)とするとOQ=0となるからm=0となり最大値と最小値の比が3にならない.
従ってa≠0.

で表される1次変換をgとすると,gはfの逆変換なので,

.
これの最大値は

であり

でもあるから,

.
y=0のとき,

であるから,これは最大にならない.
従って,y≠0でこれを最大とするような(x,y)が存在する.
y≠0のとき

とおくと,

.
これより

つまり

.
等号が成立するtが存在することから,(左辺)=0をtについての二次方程式とみなし,判別式をDとおくとD=0.
つまり,

.

より

,

(複号任意).
最終更新:2014年01月24日 08:55