k95s2

a,bはa>bをみたす自然数とし,p,dは素数でp>2とする.このとき,a^p-b^p=dであるならば,dを2pで割った余りが1であることを示せ.

d=(a-b)(a^{p-1}+a^{p-2}b+\cdots+b^{p-1})であり,これが素数なのでa-b=1.
これよりd=(b+1)^p-b^p=\sum_{k=1}^{p-1}{p\choose k}b^k+1
ここで,1≦k≦p-1のとき{p\choose k}=\frac pk{p-1\choose k-1}であり,pはkと互いに素なので{p\choose k}はpの倍数.
つまり,dをpで割った余りは1.
これより,dを2pで割った余りは1かp+1である.
ここで,b+1とbは偶奇が異なるので,(b+1)^pb^pも偶奇が異なる.従ってdは奇数であるから,dを2pで割った余りはp+1(p>2なのでこれは偶数)にはならない.
よって示された.
最終更新:2013年10月13日 12:52