k95s5

1番から7番まで番号のついた席が番号順に一列に並んでいる.客が順に到着して次のように着席していくとする.
(イ)両端の席および先客が着席している隣の席に次の客が着席する確率はすべて等しい.
(ロ)両端が空席の席に着席する確率は,隣の席にすでに先客が着席している席または端の席に着席する確率に比べて2倍である.
このとき
(1) 3人目の客が到着したときに,すでに1番と3番の席に先客が着席している確率を求めよ.
(2) 4人目の客が到着したときに,すでに2番と4番と6番の席に先客が着席している確率を求めよ.

1人目,2人目,3人目の客が座る席の番号をX,Y,Zとする.
(1)
P(X=1)=pとおくと,P(X=k)=\begin{case}p&(k=1,7)\\2p&(2\leq k\leq6)\end{case}なので,\sum_{k=1}^7P(X=k)=1より12p=1.すなわちp=\frac1{12}.よってP(X=1)=\frac1{12},P(X=3)=\frac16
同様の計算により,X=1であるときのY=2である条件付き確率はP(Y=2|X=1)=\frac1{10}.よってP(Y=3|X=1)=\frac15
同様にP(Y=1|X=3)=\frac18
従って,求める確率は
$$P(X=1,Y=3)+P(X=3,Y=1)
=P(X=1)P(Y=3|X=1)+P(X=3)P(Y=1|X=3)
=\frac1{12}\frac15+\frac16\frac18
=\frac3{80}$$.
(2)
(1)よりP(X=2)=P(X=4)=\frac16
(1)と同様の計算によりP(Y=4|X=2)=\frac29P(Y=2|X=4)=\frac14P(Z=6|X=2,Y=4)=\frac13
席の番号を逆から数えても同じことなので,P(X=k,Y=l,Z=m)=P(X=8-k,Y=8-l,Z=8-m).
一人目が2,4,6番のどれに座っても,2,4,6のうち残った2つの席は等価なので,{k,l,m}={2,4,6}のときP(X=k,Y=l,Z=m)=P(X=k,Y=m,Z=l).
これらより,P(X=2,Y=4,Z=6)=P(X=2,Y=6,Z=4)=P(X=6,Y=2,Z=4)=P(X=6,Y=4,Z=2).
また,P(X=4,Y=2,Z=6)=P(X=4,Y=6,Z=2).
条件付き確率の定義を考えると,P(Z=m|X=k,Y=l)=P(Z=m|X=l,Y=k).
従って求める確率は
4P(X=2,Y=4,Z=6)+2P(X=4,Y=2,Z=6)
=4P(Z=6|X=2,Y=4)P(Y=4|X=2)P(X=2)+2P(Z=6|X=4,Y=2)P(Y=2|X=4)P(X=4)
=4\cdot\frac13\cdot\frac29\cdot\frac16+2\cdot\frac13\cdot\frac14\frac16
=\frac{25}{324}
最終更新:2014年01月24日 09:03