自然数nに対して,

を

で割った余りを

とする.次の2条件(イ),(ロ)を考える.
(イ)

,α>β>0と表せる.
(ロ)すべての自然数nに対して

が成り立つ.
(1) (イ),(ロ)がみたされるとき,すべての自然数nに対して
が成り立つことを示せ.
(2)実数a,bがどのような範囲にあるとき(イ),(ロ)がみたされるか.必要十分条件を求め,点(a,b)の存在する範囲を図示せよ.
(1)
(イ)より

(P(x)はxの多項式)と書けるので,

,

.
これより,

…(*).
α>βかつ

より

.
両辺

(>0)で割って整理すると

.
(2)

とする.

が相違2実解を持つ必要十分条件は

.

(α>β)とおく.
このとき,β>0の必要十分条件はy=f(x)のグラフの頂点のx座標

が正であり,かつf(0)>0であること.
すなわちa<0かつb>0.
α<1のとき,

(n→∞)より不適であるから,α≧1が必要.
(*)より

であるから,
これより

のとき

が成り立つので十分.
よってα≧1が(イ)が満たされるときの(ロ)の必要十分条件であるが,
これは

のグラフの頂点のx座標が1以上のときか,f(1)≦0のときである.
つまり,a<-2またはa+b+1≦0.
以上よりa<-2のとき

,-2≦a<1のとき,0<b<-a-1.(図省略)
最終更新:2013年10月15日 09:40