△ABCにおいて∠BAC=90°,

,

とする.△ABCの内部の点Pが
を満たすとする.
(1)∠APB,∠APCを求めよ.
(2)

,

,

を求めよ.
(1)

の両辺の絶対値の二乗をとると,

であり,

cos∠APBなので
cos∠APB=

,つまり∠APB=120°.同様に∠APC=120°.
(2)

,∠ABC=60°.
△ABCをBを中心に60°回転させたものを△DBEとおく.ただし,DがBC上にあるように三角形をとるとする.
また,点PをBを中心に同じ方向に60°回転させたものを点Qとおく.
∠PBQ=60°,BP=BQより△BPQは正三角形.よって∠BPQ=∠BQP=60°.
∠APB=∠BQE=120°であるから,P,QはAE上にある.
これより∠PAB=∠BAE,∠APB=120°=∠ABEであるから△APB∽△ABE.同様に△BQEで∽△ABE.
△ABEについて余弦定理より

.
したがって

,

,

.
(2)別解

とおく.
△ABP,△BCP,△CAPについて余弦定理より

…①

…②

…③
(その1)
②-①より

.

とおくとc-a=3k.
②-③より同様にb-a=k.
①+③-②より

だから3a^2=(b-a)(c-a)=3k^2.
a,k>0よりa=kだからb=2a,c=4a.

より

,

,

.
(その2)
△ABCの面積=△ABPの面積+△BCPの面積+△CAPの面積であるから

よりab+bc+ca=2.
①+②+③より

だから

.
③と比較して

…④.
また,

であり
a+b+c>0より

.
④を①に代入してa(a+b+c)=1より

.
④を②に代入してc(a+b+c)=4より

.

.
最終更新:2014年02月24日 12:32