10s6

四面体OABC において, 4 つの面はすべて合同であり, OA = 3 , OB = \sqrt{7},AB = 2であるとする。また, 3 点O, A, B を含む平面をL とする。
(1) 点C から平面L におろした垂線の足をH とおく。\vec{OH}\vec{OA}\vec{OB}を用いて表せ。
(2) 0<t<1 を満たす実数t に対して, 線分OA, OB 各々をt : 1 - tに内分する点をそれぞれP_t ,Q_t とおく。2 点P_t ,  Q_t を通り, 平面L に垂直な平面をM とするとき, 平面Mによる四面体OABC の切り口の面積S( t )を求めよ。
(3) t が0<t<1 の範囲を動くとき, S( t )の最大値を求めよ

(1)
\vec{OA}=\vec{a},\vec{OB}=\vec{b},\vec{OC}=\vec{c}とおく.
|\vec{a}|^2=9|\vec{b}|^2=7|\vec{c}|^2=4
\vec{a}\cdot\vec{b}=\frac12(|\vec{a}|^2+|\vec{b}|^2-|\vec{a}-\vec{b}|^2)=6,
\vec{b}\cdot\vec{c}=\frac12(|\vec{b}|^2+|\vec{c}|^2-|\vec{b}-\vec{c}|^2)=1,
\vec{c}\cdot\vec{a}=\frac12(|\vec{c}|^2+|\vec{a}|^2-|\vec{c}-\vec{a}|^2)=3.
\vec{OH}=k\vec{a}+l\vec{b}とおくと,\vec{CH}\cdot\vec{a}=\vec{CH}\cdot\vec{b}=0より,
k=\frac59, l=-\frac13なので\vec{OH}=\frac59\vec{OA}-\frac13\vec{OB}
(2)
Mと直線OCの交点をRとおき,\vec{OR}=s\vec{c}とおく.
するとRから平面Lにおろした垂線の足をH'とおくと\vec{OH'}=\frac{5s}9\vec{a}-\frac s3\vec{b}
これがP_tQ_t上にあるので,t=\frac{5s}9-\frac s3=\frac{2s}9
(i) 0<t≦\frac29のとき
切り口は△P_tQ_tRであり,
|\vec{RH&#039;}|^2=s^2\left|\frac59\vec{a}-\frac13\vec{b}-\vec{c}\right|^2=\frac{8s^2}3=54t^2より
面積はS(t)=\frac12OH&#039;\cdot P_tQ_t=\frac123\sqrt6t\cdot2t=3\sqrt6t^2.
(ii) \frac29<t<1 のとき
MとAC,BCの交点をそれぞれT,Uとする.
TはP_tR上にあるので\vec{OT}=kt\vec{a}+\frac{9(1-k)t}2\vec{c}とおけ,
TがAC上にあることからkt+\frac{9(1-k)t}2=1よってk=\frac27\left(\frac92-\frac1t\right)
これより\vec{RT}=k\vec{RP_t},同様に\vec{RU}=k\vec{RQ_t}
よって△TURの面積は△P_tQ_tRの面積のk^2倍.
切り口は四角形P_tQ_tUTなので,
S(t)=(△P_tQ_tRの面積)-(△TURの面積)=3\sqrt6t^2(1-k^2)=\frac{12\sqrt{6}}{49}(-8t^2+9t-1).
(3)
0<t≦\frac29ではS(t)は単調増加なのでS\left(\frac29\right)が最大.
\frac29<t<1では
-8t^2+9t-1=-8\left(t-\frac9{16}\right)^2+\frac{49}{32}なので,
S(\frac9{16})=\frac{3\sqrt{6}}8が最大であり,これはS\left(\frac29\right)より大きいのでこれが求める最大値である.
最終更新:2011年10月22日 04:22