97s6

aを実数とする.
(1) 曲線y=\frac8{27}x^3と放物線y=(x+a)^2の両方に接する直線がx軸以外に2本あるようなaの範囲を求めよ.
(2) aが(1)の範囲にあるとき,この2本の接線と放物線y=(x+a)^2で囲まれた部分の面積Sをaを用いて表せ.

(1)
y=\frac8{27}x^3の接点のx座標をtとおくと,接線の方程式はy=\frac89t^2(x-t)+\frac8{27}t^3
これとy=(x+a)^2を連立させて(x+a)^2=\frac89t^2(x-t)+\frac8{27}t^3
(x+a)^2=\frac89t^2(x+a)-\frac89t^2a-\frac{16}{27}t^3
これが重解を持つ条件は
0=\left(\frac89t^2\right)^2-4\left(\frac89t^2a+\frac{16}{27}t^3\right)=\frac89t^2\left(\frac89t^2-\frac83t-4a\right)
所与の2曲線はx軸以外に2本の共通接線をもつので,これはt=0以外の相異なる実数解をもつ.
t=0でない解はt=\frac{3\pm3\sqrt{1+2a}}2であるから,a>-\frac12,a\neq0
(2)
放物線の接点のx座標をsとおくと,接線の傾きを考えて2(s+a)=\frac89t^2.
よって放物線の2接点のx座標をp,q(p>q)とおくとp-q\frac12\cdot\frac89\left\{\left(\frac{3+3\sqrt{1+2a}}2\right)^2-\left(\frac{3-3\sqrt{1+2a}}2\right)^2\right\}=4\sqrt{1+2a}.
また,放物線の式から接線の式を引くと(x-p)^2,(x-q)^2となるので,求める面積は
\int\nolimits_q^{\frac{p+q}2}(x-q)^2dx+\int\nolimits_{\frac{p+q}2}^p(x-p)^2dx=2\int\nolimits_0^{\frac{p-q}2}t^2dt=\frac32\left(\frac{p-q}2\right)^3=12(1+2a)^{\frac32}.
最終更新:2011年10月27日 13:09