空間内の点Oを中心とする一辺の長さがlの立方体の頂点を

とする.また,Oを中心とする半径rの球面をSとする.
(1) S上のすべての点から

のうち少なくとも1点が見えるための必要十分条件をlとrで表せ.
(2) S上のすべての点から

のうち少なくとも2点が見えるための必要十分条件をlとrで表せ.
ただし,S上の点Pから

が見えるとは,

がSの外側にあり,線分

とSとの共有点がPのみであることとする.
S上の点Xから

が見える⇔点XにおけるSの接平面Pを考えたとき,

はP上にあるか,Pに関してOと逆側にある.
(1)
Oを通り立方体のある面に垂直な直線とSの交点をBとおく.
Bから頂点の一つが見えるためには

が必要.
逆にこのとき,このような点以外の点XにおけるSの接平面Pを考えた時,
Pは立方体の面と交わるのでPに関して逆側にある2頂点が存在するから,
その頂点のどちらかはXから見える.
(2)
立方体の対角線とSの交点をCとおく.
Cから頂点2つが見えるためには

が必要.
逆にこの時,(1)よりS上の点Xから一つ頂点が見える.
この見える頂点を除いた7頂点から4点を正四面体となるように選ぶことができる.
Sはこの正四面体の内部にあるが,XにおけるSの接平面Pを考えた時,
Pは正四面体の面と交わるのでPに関して逆側にある2頂点が存在するから,
その頂点のどちらかもXから見える.
最終更新:2011年10月27日 13:59