95s5

サイコロをn回投げて,xy平面上の点P_0,P_1,\ldots,P_nを次の規則(a),(b)によって定める.
(a) $$P_0 = (0,0)
(b) 1≦k≦nのときに,k回目に出た目の数が1,2,3,4のときには,P_{k-1}をそれぞれ東,北,西,南に\left(\frac12\right)^kだけ動かした点をP_kとする.またk回目に出た目の数が5,6のときにはP_k=P_{k-1}とする.ただしy軸の正の向きを北と定める.
このとき以下の問いに答えよ.
(1) P_nがx軸上にあれば,P_0,P_1,\ldots,P_{n-1}もすべてx軸上にあることを示せ.
(2) P_nが第1象限{(x,y)|x>0,y>0}にある確率をnで示せ.

(1)
j<k<nとし,P_{j}がx軸上にあり,P_kがx軸上にないとして矛盾を導く.
P_kとx軸との距離は\left(\frac12\right)^kであり,
P_kからP_nまでに動く道のりは\sum_{m=k+1}^n\left(\frac12\right)^m=\left(\frac12\right)^k\left(1-\frac1{2^{n-k}}\right)&lt;\left(\frac12\right)^k
であるから,P_nがx軸上にないことになり矛盾.よって示された.
(2)
P_nがx軸上,y軸上にある確率はそれぞれ\left(\frac23\right)^n,原点にある確率は\left(\frac13\right)^nであるから,P_nがどちらかの軸上にない確率は1-2\left(\frac23\right)^n+\left(\frac13\right)^n
第1,2,3,4象限のどこにあるのも等確率なので求める確率は\frac14\left\{1-2\left(\frac23\right)^n+\left(\frac13\right)^n\right\}
最終更新:2011年10月27日 20:58