94s4

0<c<1とする.0≦x<1において連続な関数f(x)に対して
f_1(x)=f(x)+\int\nolimits_0^cf(t)dt, f_2(x)=f(x)+\int\nolimits_0^cf_1(t)dt
とおく.以下,関数f_3(x),f_4(x),\ldotsを順次
f_n(x)=f(x)+\int\nolimits_0^cf_{n-1}(t)dt (n=3,4,\ldots)
により定める.また,
g(c)=\int\nolimits_0^cf(t)dtとし,n=1,2,3,…に対しg_n(c)=\int\nolimits_0^cf_n(t)dt
とおく.このとき,0<x<1を満たす任意のxに対しxf(x)=g(x)+x\lim_{n\to\infty}g_n(x)が成り立ち,さらにf(0)=1となるようなf(x)を定めよ.

g_{n+1}(c)=g(c)+cg_n(c)よりg_{n+1}(c)-\frac{g(c)}{1-c}=\left(g_{n}(c)-\frac{g(c)}{1-c}\right)であるから\lim_{n\to\infty}g_n(c)=\frac{g(c)}{1-c}
よって\lim_{n\to\infty}g_n(x)=g(x)+x\frac{g(c)}{1-c}
a=\frac{g(c)}{1-c}とおくとxg&#039;(x)=g(x)+xg(x)+ax^2である.
xg&#039;(x)=g(x)+xg(x)の解はg(x)=Kxe^xであることに注意してg(x)=xe^xh(x)とおくと
h&#039;(x)=ae^{-x}よりh(x)=C-ae^{-x}なのでg(x)=Cxe^x-axゆえにf(x)=C(1+x)e^x-a
f(0)=1よりC-a=1.g(c)=Cce^c-acであるからg(c)=\frac{(1-c)ce^c}{1-ce^c}, a=\frac{ce^c}{1-ce^c}, C=\frac{1}{1-ce^c}
よって答えはf(x)=\frac{(1+x)e^x-ce^c}{1-ce^c}
最終更新:2011年10月28日 06:30