大量のカードがあり,各々のカードに1,2,3,4,5,6の数字のいずれかの一つが書かれている.これらのカードから無作為に1枚をひくとき,どの数字のカードをひく確率も正である.さらに,3の数字のカードをひく確率はpであり,1,2,5,6の数字のカードをひく確率はそれぞれqに等しいとする.これらのカードから1枚をひき,その数字aを記録し,このカードをもとに戻して,もう1枚ひき,その数字をbとする.このとき,a+b≦4となる事象をA,a<bとなる事象をBとし,それぞれのおこる確率をP(A),P(B)と書く.
(1)E=2P(A)+P(B)とおくとき,Eをp,qで表せ.
(2)

と

がともに自然数であるとき,Eの値を最大にするようなp,qを求めよ.
(1)
Aとなるのは(i)a=1,b=3 (ii)a,b≦2 (iii)a=3,b=1のときであるから,

.
a<bとなる確率とa>bとなる確率は等しく,a=bとなる確率は

なので
従って

.
(2)
であるから,p,qともに大きくなるほどEも大きくなる.
ここで,p+4q<1であることに注意すると,

のうちのどれかがEの値を最大にする.
実際に代入して比較すると(計算が面倒なので省略)である.
最終更新:2011年10月28日 08:21