93s5

1と0を5個ならべた列10110をある人が繰り返し書き写すとする.ただしこの列をSで表し,これの第1回の写しをS_1で表すとき,第2回目に書き写すときはS_1を書き写す.S_1の写しをS_2とするとき,第3回目にはS_2を書き写す.以下同様に続ける.
この人が0を1に写しまちがえる確率はp(0<p<1)であり,1を0に写しまちがえる確率はq(0<q<1)であるが,それ以外の写しまちがいはないものとする.第n回目の写しS_nがSに一致する確率をC(n)とするとき,極限値\lim_{n\to\infty}C(n)を求めよ.

1を書き写してn回目に1である確率をa_nとし,\lim_{n\to\infty}a_n=aとおく.
a_{n+1}=a_n(1-q)+(1-a_n)pであり,n\to\inftyとしてa=\frac{p}{p+q}
同様に,0を書き写してn回目に0である確率b_nの極限値b=\frac{q}{p+q}
各桁が正しいかどうかは独立であるから,C(n)=a_n^3b_n^2
従って\lim_{n\to\infty}C(n)=a^3b^2=\frac{p^3q^2}{(p+q)^5}
最終更新:2011年10月28日 18:04