k73s2

p,q,rは実数とする.3次方程式x^3+px^2+qx+r=0において,一根が1で,他の二根はその絶対値がいずれも1であるための必要十分条件を求めよ.

他の2根をa,bとおく.
(i)aが虚数の場合
bはaの共役複素数なのでab=1.a+b=tとおくと\arg a\neq\arg bより|t|<|a|+|b|=2.
与式左辺=(x-1)(x^2-tx+1)=x^3-(t+1)x^2+(t+1)x-1となるので,r=-1,p=-qかつ-3<p<1.
逆にr=-1,p=-qかつ-3<p<1のとき,与式左辺=(x-1)\{x^2+(p+1)x+1\}であり,
x^2+(p+1)x+1=0の判別式D=(p+1)^2-4&lt;0よりx^2+(p+1)x+1=0の根は虚数でありいずれも絶対値1.

(ii)aが実数のときbも実数であり,(a,b)=(1,1)(1,-1)(-1,1)(-1,-1)のいずれか.
従って与式左辺=(x-1)^3,(x-1)^2(x+1),(x-1)(x+1)^2=x^3-3x^2+3x-1,x^3\pm x^2-x\mp 1
つまり,(p,q,r)=(-3,3,-1),(1,-1,-1),(-1,-1,1).

(i),(ii)を合わせて(p,q,r)=(p,-p,-1) [-3≦p≦1],(-1,-1,1)
最終更新:2013年09月07日 22:51