2006年06月06日(火)17時00分-魔法司法
「な、なに?こんな店であらたまってあたしに話なんて」
「あのさ・・・その・・・」
「こんなところよりももっと楽しいところに行きましょ。先週行った遊園地なんてどう?あたしが払うからさ」
「いや、そうじゃなくて・・・」
「あ、遊園地よりも水族館のほうがいい?それとも・・・いつもみたいにあたしであ・そ・ぶ?・・・キャ☆」
「・・・分かってんだろ?」
「なに?そんな真剣な顔して。え?まさか・・・そんな・・・、あたしと別れようっていうの!?」
「ああ、今までありがとうな」
「ひどい!あたしたちいつも一緒だったじゃないの!」
「まあそうだけど・・・」
「あたしなしじゃ生活できない、あたしなしの暮らしなんて考えられないって言ってたじゃないの」
「それもその通りだけど・・・」
「あたしの何が不満だっていうの?」
「すまない、俺はもうお前じゃ満足できないんだ」
「あたしじゃ・・・ってことは、他に気になる子でもできたの?」
「・・・ああ、そうだ」
「あ、あたしだって若い子には負けないんだから!」
「いや、あいつはお前よりも全てにおいて優れている」
「ひどい!今までそうやって損得勘定だけでどれだけの子を捨ててきたのよ!」
「・・・お前で・・・5番目だな」
「そんなにも!なんてひどい人なの!」
「あ、来た来た。こいつがお前の代わりだ」
「・・・!!あんたが・・・!このメスブタ!ドロボウ猫!なんとか言いなさいよ!」
「そういう訳だ、お別れだな」
「待って!行かないで!あなたと過ごした日々の思い出はあたしの胸にしっかり刻み込まれて離れないの!」
「じゃあな」
「お願い!戻ってきて!あたしは初めて出会ったその日からあなたの物なのよ!ずっと今まであなたに色々と尽くしてきたのよ!なのに、あたしたちもうこれで終わりなんて!あたしが何か気に障ることをしたなら謝るわ。もっとあなたのために頑張るわ。あなたにあたしが必要だったようにあたしにはあなたが必要なの!だからお願い!行かないで!!」
俺はそのすがりつくような声を背中に浴びながら店を去った。そして店の前でポツリとつぶやいた。
「まったく、たかが機種変更がこんなに大変なんて。やっぱり携帯電話に人工知能会話機能は要らないな」
コメディです