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短編未遂小説

2011年11月04日 (金) 18時56分 - 水無原

 

 彼の目に、その人は輝いて見えた。パン、と弾けた銃弾一つで全てを逸らし、トン、と突いた足音一つで全てを救う。
 ……ヒーローがいるなら、彼のことだと思った。
その考えが途轍もなく優しい物であることは、直に判ってしまったのだけれど。
 ……ヒーローなんて、結局どこにもいないのだ。
「怪我はないか」
 上から柔らかな声が降る。
「もう大丈夫だ」
 嘘吐き、ウソツキ。彼の目の前で彼女を殺したくせに。彼女が彼女であると充分承知した上で彼女を殺せるくせに。


211文字。何かの拍子にポコ、と書き散らした文章です。
前後のあらすじを考えるとラノベが一冊書けそうでしたけれど、似たような長編未遂が幾つもあるので一番短いこれを提出します。
字数オーバーで企画違反ですね。
最終更新:2013年03月25日 01:49