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極短編小説(渋江照彦1)

2011年11月05日(土)20時55分 - 渋江照彦

 

           「月」
綺麗な月が出ている。私は女と一緒にその月を眺めているのだが、突然女は帰らないとと言うと、そのまま月へ向って飛び立った。私は慌てて女の身体に縋ろうとするのだが、女の身体に私は触れられずスルリと通り抜けてしまった。その時になって初めて、私は女がこの世の物では無いと知った。だから、ゆっくりと月へと向って飛び立って行く女を、唯呆然と眺めるしか無かった。

最終更新:2013年03月25日 14:54