2007年02月15日(木) 01時52分-穂永秋琴
プロット
軽日野子爵の令嬢・軽日野芽衣子が髪型をツインテールにしている理由は、激しい情動を押さえるため――。
ときは太平洋戦争末期。父の子爵がフィリピンを視察するのについて行った芽衣子は、アメリカ空軍の爆撃に巻き込まれ、大怪我を負ってしまう。奇跡的に命は取り留めたものの、二週間生死の境を彷徨った結果、芽衣子の中の善と悪が手がつけられないほどに成長してしまった。子爵おかかえの呪術師にして、東西無双の博識家・雲部映子は、芽衣子の髪を二箇所で結ぶことによって、善と悪の激しい葛藤を鎮めることを提案した。芽衣子の右の髪を結んで善を封じ、左の髪を結んで悪を封じ――以来、芽衣子はずっと髪型をツインテールにしているのである。
ところが、なにかが起きて芽衣子の髪の片側がほどけてしまうと、さあ一大事。芽衣子が悪の性格に支配されれば、凶残獰猛、為さざる悪はなくなり、善の性格に支配されれば、これまた中庸を欠いた至聖の行為で周囲を混乱に陥れる。片髪の解けた彼女の引き起こす奇天烈な事件の数々。彼女の髪を結ぶための、周囲の者たちの奮闘。
そこに関わってくるのが二人の少女――。
木登りポニーテール、炉堂男爵令嬢こじか。
十億個所で髪を結び、もはやストレートヘアと見分けがつかないという不在のギガテール、猿間卿令嬢あしる。
数奇な運命に結ばれた三人の少女が、冒険の果てに見たものとは?
そして芽衣子のツインテールが両方ともにほどかれたときに起こった、恐るべき事態とは!?
(誰かが書いてくれることを)ご期待!
おまけ小説 『SF ―― sumo fans』
あらすじ
時は25世紀、世界政府の発足により地球に平和が訪れた。世界政府はこの平和を恒久的なものとするため、地球上に存在したあらゆる兵器――核兵器からナイフ、ベアナックルに至るまで――を尽く廃棄。世界政府はそれのみにとどまらず、肉体という最後の武器さえ捨て去るため、あらゆる種類の格闘技をも禁止した。ただ一つ相撲のみは神事として開催が許可されていたが、西暦2478年、これすらもとうとう禁止され、力士たちは全員逮捕された上、コールドスリープをかけられて世界の各所に厳重に監視されることとなった。
それからわずか8年後の西暦2486年、突如として地球は宇宙からの侵略を受ける。宇宙人たちの科学技術は未熟極まりないもので、銃火器すら所持していないほどだったが、平和に慣れきった地球人たちにはこれに対抗する術がなく、世界の各所は宇宙人に蹂躙されることとなった。
ところがある日、ナゴヤ・シティに住む小学生が宇宙人に体当たりを食らわせたところ、宇宙人は転倒しそのまま死んでしまった。調査の結果、宇宙人たちはプライドが高すぎ、他人に突き倒されて地面に伏すると怒りと悔しさから確実に死亡に至ることが明らかとなった。この調査結果から、ナゴヤ・シティの市長は宇宙人に対向するため、世界政府に無断でシティ地下に眠らされていた関脇・琴昼顔ら30人の力士を覚醒させる。
これが力士と宇宙人との、地球の存亡を賭けた壮絶な戦いの幕開けであった。