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紅茶に月を

2007年10月25日(木) 01時57分-渋沢庚

 ティーカップに紅茶をそそいで
砂糖のかわりに月をいれた
水面に浮かんで輝く雫は
押し寄せる雲と共に
次第に溶け込み消えていった

いつの間にかヴェールとなって
雲に追いつくようにあがる揺らめき
取るに足らぬたゆたいで
すべてを満たそうとする香気
癒えもせぬ悲しみを
落ちるように広がるぬくもり
そしてすべてが終わった頃に
ようやく口にした紅茶

月をふくんだそれは少し苦く
ちょっとせつなかった


最近、月がきれいです
最終更新:2014年02月17日 11:20