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5005E(お題「れい」)

2012年08月13日 (月) 12時23分-鈴生れい

「お前って推理小説好きだよな?」
「なんだよ唐突に」
「これ今朝机の中に入ってたんだけどよ、なんだかわかるか?」
「ただの紙屑じゃないのか?」
「違うって、これ広げると中に意味分からん数字とアルファベットが書いてあんだよ」
「どれどれ・・・・・・、5005とE? 何だこれ?」
「いや分かんねぇから訊いてんだよ」
「んなこと訊かれてもなぁ、確かにミステリーとかはよく読むけど、推理してるわけじゃないし」
「それ読んでて面白いのか?」
「ほっとけよ。これはこれで楽しいんだ」
「ってそんなことどうでもいいよ。これだよこれ」
「他人の趣味否定しながらどうでもいいって・・・・・・。まぁいいや、5005Eだろ」
「なんだろうなこれ」
「あれじゃないのか、デジカメとかの型番のメモとかさ。正直推理するようなもんじゃないだろ」
「いやぁ、メモっつってもこれ、便せんだぜ? それも表にわざわざ書くか?」
「適当に近くにあったやつにメモったんだろ。便せんつってもぐちゃぐちゃだし」
「だとしたらなんで机の中に入ってたんだよ。覚えないぞ」
「んなこた分かってるって。誰か昨日の放課後とかに入れたんじゃないのか。ゴミ箱に持ってくのが面倒とか」
「ちょっと待てって。そもそも手近にあったから使ったってんなら分かるけど、ここ学校だぜ。手近にそんなもんねぇし、他に書くもんならあんだろ」
「・・・・・・確かにそうだな」
「ってことはやっぱり何らかのメッセージっつー可能性があるんじゃね?」
「メッセージってなんだよ。ダイイングメッセージかなんかか?」
「ちょ、お前不吉なこと言うなよ! そんなはずないだろ」
「いや案外女生徒が昨日の放課後に襲われて、たまたま鞄に入ってた便せんに書きなぐったとかありそうじゃん」
「やめろ推理オタク!」
「そっちから頼んどいて何なんだよ!」
「じゃあミスオタ」
「意味分かんねえよ! なんか別のオタクに聞こえるだろ!」
「い、一旦落ち着こうぜ、な? 今日うちのクラス誰か休みいるか?」
「まずお前が落ちつけ。うちのクラスはお前の脳みそ以外全員来てるよ」
「じゃ、じゃあ他のクラスのやつは?」
「・・・・・・。知らん。全校生徒単位で見ればそりゃ何人かは休んでるだろ」
「おおおおお落ちつけ。落ち着いて対処しよう」
「だから慌ててんのお前だけだって。今んところなんか連絡あったわけじゃないし、多分そんなことはないだろ」
「脅かすなよもう・・・・・・。で、この5005Eって何なんだ?」
「脅かしたわけじゃねえよ。というかそれもうあれなんじゃないの。ラブレター的な」
「こんな意味不明の文字が書かれたラブレターがこの世のどこにあるんだよ!」
「あるじゃん」
「ねーよ!」
「だけどそれ以外に考えられるもんっつったっら果たし状とか、呼び出し状とか、そういうのしか思いつかないんだけど」
「物騒なのばっかじゃん!」
「そう言われても、中学校で机の中に入ってるメッセージって言ったらそんなもんしかないだろ」
「ああもう、なんだってんだよ! そもそも5005Eの謎が解ければいいんだ!」
「易々解けたら苦労しないだろ。それにさ、もう一つ問題があってよ」
「何だよ?」
「ダイイングメッセージ以外だとしたら、差出人誰よ?」
「・・・・・・もう、どうしようかな」
「見なかったことにして捨てれば?」
「それはそれで気になんの! ったく、お前なら分かると思って相談したのに」
「期待に沿えず申し訳ないな。というわけで俺は帰るよ」
「げ。そ、そんなこと言わないで、ね?」
「・・・・・・はぁ」
「サンキュー。んで差出人のことはおいといてさ、とりあえずこの暗号を解こうぜ」
「そういや、お前の机の中に入ってたって言ったよな?」
「あ、ああ今朝な」
「よく見つけられたな。お前の机の中置き勉とかでとっ散らかってんじゃん」
「お、おうよ。たまたま気付いたんだよ」
「そうか。・・・・・・もう一度、その紙見せてくれるか」
「良く考えたらなんでしまってんだよ。いちいち片付ける必要ないってのに」
「俺が知るかよ。自分の胸に訊け」
「言い回しが変態っぽいな」
「お前が本読まないだけだろ。早く見せろって」
「はいはい、どうぞ」
「・・・・・・やっぱりこれ、こっちは『れい』だけどこっちは『れい』じゃない。ってことはこれは・・・・・・」
「分かったのか!?」
「あ、ああ。・・・・・・答えは、13、5、20、15、15。これでいいか?」
「は、い?」
「一晩ゆっくり考えてきな。お前が作ったその暗号よりか簡単だよ」
「え、ちょっと待―――」
「それとスカート。端が少しめくれてるぞ」


後書きというかネタバレ。

5005Eは正確には50 O 5 E。アラビア数字をローマ数字に変換すればOK。
13、5、20、15、15はもっと簡単で、それぞれの数字に対応するアルファベットを当てはめればOK。

中学生っぽい発想なので舞台は中学校です。
本当は武さんみたいなダイアログ形式のギャグを書こうとしてました。結局ギャグなんてほとんどありませんが。
最終更新:2014年02月17日 15:53