(Ajita Kesakambalin) - 順世派、チャールバーカ(Carvaka)の祖。
六師外道の一人
知られるかぎりでは最も古い唯物論者で、地・水・火・風の4元素のみを実在と認め、
霊魂の存在を否定した。
当時の一部の苦行者の風習に従って、毛髪でつくられた衣をまとっていたと考えられる。
彼によると、地・水・火・風の四元素のみが真の実在であり、独立常住である。
さらに、これらの元素が存在し活動する場所として虚空の存在をも認めていた。
人間はこれらの四元素から構成されている。
人間が死ぬと人間を構成していた地は外界の地の集合に帰り、水は水の集合に、
火は火の集合に、風は風の集合に帰り、もろもろの機官の能力は虚空に帰入する。
人間そのものは死とともに無となるのであって、
身体のほかには死後にも独立に存在する霊魂なるものは有り得ない。
人々は火葬場に至るまで嘆辞を説くけれど、屍が焼かれると後には鳩色の骨が残り、
供物は灰となる。愚者も賢者も身体が破壊されると消滅し、死後には何も残らない。
したがって現世も来世も存せず、善業あるいは悪業をなしたからとて、
その果報を受けることもない。施しも祭祀も供儀も無意義なものである。
世の中には父母もなく、また、人々を教え導くところの、
つとめる人・
バラモンも存在しないと主張した。
最終更新:2007年07月28日 11:42