カタ

中期韻文ウパニシャッドの一つ

仏陀時代よりやや遅れて登場した。

『カタ』は万物の内部にあるアートマンについて説くが、
その第一章において、父の不機嫌をかって、死神ヤマのもとに送られた
ナチケータスが、死についてヤマに教えを乞う対話は劇的である。

ヤマはしきりに死の問題を避けて、ナチケータスの眼をこの世の歓楽や繁栄、
長寿や財宝に向けさせようとするが、
ナチケータスはひたすら死の問題を追及してやまない。
そこには感覚的な享楽の儚さに対する深刻な自覚があり、
彼岸の永生に対する強い憧憬がある。
それは初期ウパニシャッドには見られなかった特長である。

『カタ』においてさらに注意すべき点は、そこにサーンキヤの思想(古典サーンキヤ体系)がはじめてあらわれ、
ヨーガ古典ヨーガ体系)]]の修得が勧められていること、また、一神教的な傾向、絶対者の恩寵の思想が
あらわれていることである。







最終更新:2007年08月04日 00:56
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