プリンセス・ドウ

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プリンセス・ドウ(Princess Doe)は、1982年7月にアメリカ合衆国ニュージャージー州ブレアーズタウンで発見された殺人事件の被害者の通称である。事件の被害者である若い女性は、2010年9月の時点においても身元不明のままであり、被疑者の検挙にも至っていない。

経緯


1982年7月15日早朝、ブレアーズタウンにあるシーダーリッジ墓地(Cedar Ridge Cemetery)内で、撲殺された若い女性の遺体が発見された。この女性は年齢14歳から18歳の白人少女で、身長は5フィート2インチ(約158cm)、体重は110ポンド(約50kg)、頭髪は茶色で肩までの長さで、死後約1週間と推定された。遺体は赤色半袖のVネックプルオーバー、赤色地に白の水玉模様や孔雀の羽の模様などが入った巻きスカートなどを着用していたが、下着と靴は身につけていなかった。遺体の頭髪には、14金製の十字架がついたチェーンネックレスが絡み付いていた。この身元不明の若い女性は、捜査陣によって「プリンセス・ドウ」と仮名で呼ばれるようになった。

事件発覚から30年近く経過した2010年9月の時点でも、プリンセス・ドウの身元は依然不明で、被疑者も検挙されていない。ニュージャージー州ウォーレン郡(Warren County, New Jersey)の検察当局では、この未解決事件の捜査を現在でも継続している。遺体は1983年1月に同じシーダーリッジ墓地の遺体発見現場から遠くない場所に埋葬されたが、1999年にDNA検査の検体を採取するために一度発掘され、その後同じ場所に再度葬られた。

2007年7月15日には、遺体発見から25年が経過したことをきっかけにプリンセス・ドウの追悼式が墓地で執り行われた。100人以上の市民だけでなく、数人の報道関係者もこの式に参加した。

プリンセス・ドウについてはHBOが番組内で特集を組み、ニューヨークタイムズを含む新聞などの活字媒体でも取り上げている。全米の行方不明者について取り扱うテレビ番組『America's Most Wanted』も、事件について特集するなど、プリンセス・ドウの身元確認と事件解決に向けての尽力が、2010年の時点でも続けられている。

この未解決事件は、アメリカ国内における身元不明の犯罪被害者についての記録を国家的なレベルでデータベース化する誘因となった。プリンセス・ドウは、このような事件でFBIが記録した最初の例になったのだった。
最終更新:2013年05月30日 21:58