国民の皆様、セタ・ロスティフンケ・フシミです。
皆さんもご存知の通り、現在、Tera領域に向かって宇宙怪獣と呼称されるものが接近しつつあります。
天より星々を覆い隠しながら迫り来る様に、皆様も恐れを感じている事も、致し方ないことだと思います。
帝國、および共和国においても、現在、有効な対処法は公表されていません。
そして、原因への明確な対応も、また各国共にありません。
それらもまた、皆様の不安を煽る一因であると、私共も深く反省しています。
故に、私は、此処に明確な方針を、この場において、明言いたします。
宇宙怪獣と呼称されるものは、現時点においては、帝國の敵であると。
帝國がかつて、敵と呼ばれるものに対しての、逃亡を良しとしたでしょうか?
否、それを良しとせずに闘争し、撃退するのが帝國です。
私には一つの信仰があります。
我らが皇帝陛下は必ずや、この場面、この局面に置いて必ずや剣を執られると、そう信仰しています。
それは此度の件が歴代皇帝が行なってき必ず行なってきた戦い、即ち――帰る場所を護るための戦いだからです。
皇帝は帝國を守り、藩国を守り、家を守り、そして――民を守る為に戦います。
その戦いは決して楽な戦いではないでしょう。
しかし、大多数の人を犠牲にして生き延びる事を――皇帝陛下が選択されるはずは、ありません。
そして、我らが愛した王女殿下が皇帝陛下と成られ、以後の戦いに帝國が敗北した事があったでしょうか。
決して楽な戦いではありません、ですが、此度の戦、陛下が剣を執られるからには、必ず勝つのです。
そして皇帝の剣とは何か。
それを私と皆様は知っています――しかし、敢えて言わせて頂きましょう。
それは我らであると!
我ら“皇帝の剣”である星鋼京は、陛下が立たれる時、その勤めを果たすべく、一丸となる必要があります。
陛下に無手で相対させる無様を、陛下が信じ『私の剣』と呼んで頂いた我々が演じることは断じて許されません。
我らは“皇帝の剣”である!
帝國の理想を体現するために、我らは障害が立ちふさがるならば、そのこと如くを切り伏せて征く!!
帝國の寸土も、人を悲しませる場所であっては決してならない!!
それは陛下の御言葉である!
国民の皆様、不安や畏れを感じるのは無理のないことです。
ですが、帝國に名高い勇武の国、もう一振りの“皇帝の剣”である暁の円卓藩国、そして“騎士王”白石裕 王も同じ気概でしょう。
もちろん、我が最友邦である、帝國最大の親皇帝国のになし藩国も、陛下の道征に供することでしょう。
国民の皆様どうか、勇気を! 我々は独りではありません! そして――
戦う時は今なのです、帝國の地を、誇りを、民を護るのは――今なのです!
――セタ・ロスティフンケ・フシミ 星鋼京 藩王