Doxygen

Doxygenの使い方


Doxygen(1.5.4)によってサクラエディタのソースコードからドキュメントを生成する方法を説明します。


必要なもの


  • Doxygen
  • Doxygenの設定ファイル
  • Graphviz
  • サクラエディタのソースコード

Doxygenはソースコードからドキュメントを生成するツールです。
Doxygenは http://www.doxygen.org/ から入手してください。
Windows用バイナリもダウンロードできます。
インストールを行い、インストールしたディレクトリの bin/ にパスを通してください。

Doxygenを使用するには設定ファイルが必要です。
Doxygenに付属のDoxywizardを使用して作成することができます。
サクラエディタ用のサンプル設定ファイルを用意していますのでご利用ください。

doxygen-sample.zip

各種の図を出力するためにはGraphviz(dot)というツールが必要です。
Graphvizは http://www.graphviz.org/ から入手してください。
Windows用バイナリもダウンロードできます。
インストールを行い、インストールしたディレクトリの bin/ にパスを通してください。
図を出力しない場合、Graphvizは不要です。

サクラエディタのソースコードは http://sourceforge.net/projects/sakura-editor/ から入手してください。
最新版のソースコードが欲しい場合は Subversion から取得してください。


設定


Doxygenを使用するには設定ファイルが必要です。
Doxywizardで作成するか、コマンド Doxygen.exe -g を実行すると設定ファイルを作成することができます。
サクラエディタ用のサンプル設定ファイルを用意していますので、面倒な方はサンプル設定ファイルを元に適宜修正してください。

  • 文字コードを指定する(SHIFT_JISだと文字化けします)
DOXYFILE_ENCODING = CP932
INPUT_ENCODING = CP932

  • プロジェクト名を指定する
PROJECT_NAME = Sakura-Editor
PROJECT_NUMBER = "Unicode branch rXXX"

  • Graphvizを使用する
HAVE_DOT = YES

  • ソース位置を指定する
INPUT = sakura_core
RECURSIVE = YES

  • 出力先を指定する
OUTPUT_DIRECTORY = 

  • タブ幅を指定する
TAB_SIZE = 4

  • 対象にするファイルの種類を指定する
FILE_PATTERNS = *.cpp *.c *.h *.hh HowToCompile.txt

  • privateメンバも出力したい場合
EXTRACT_PRIVATE = YES

その他の変更点については、Doxygen.exe -g の出力結果との差分をとることで確認することができます。
その他の設定は http://www.doxygen.jp/ を参照してください。


生成


サクラエディタのソースコードを展開します。
次にDoxygen設定ファイルをソースコードを展開したフォルダ(sakura, sakura_core, resource, btoolのフォルダが入っているフォルダ)にコピーします。
コマンドプロンプトを開いてカレントディレクトリをソースコードを展開したフォルダに移動します。
Doxygenを実行するとhtmlディレクトリにHTMLによる解説(トップページはindex.html)が生成されます。


コメントの書き方


サンプルプロジェクトを用意しました。
コメントの書き方と表示のされ方の参考にしたり、テスト用に利用してください。
コメントの書き方は一通りではありません。
コメントの書き方の詳しい説明は http://www.doxygen.jp/ のマニュアルを参照してください。
次のコメントを書くことを推奨します。

  • ファイルの説明、著者、履歴(@file,@author,@date)
  • 関数、引数、戻り値の説明(@brief,@param,@return,@retval)
  • クラス、構造体、列挙型、メンバ変数等の説明(@brief,...)
  • その他開発者に伝えたい特記事項や覚書(@note,@todo)


CHMファイルの生成


DoxygenでCHMファイルを生成するのに必要なHTML Help Workshopのプロジェクトファイルを生成することができます。

GENERATE_HTMLHELP = YES
CHM_FILE = sakura.chm
#HHC_LOCATION = hhc.exe
HHC_LOCATION = 

Doxygen1.5.4では出力ファイルがすべてUTF-8となっています。
一方、HTML Help WorkshopはSHIFT_JISしか受け付けません。
そこで、Doxygen1.5.4でCHMファイルを生成する場合は、コンパイルする前に*.hhc,*.hhpファイルの文字コードをSHIFT_JISに変換する必要があります。

nkf --windows --overwrite index.hhp
nkf --windows --overwrite index.hhc

なお、*.htmlファイルについてはそのままで大丈夫ですが、"Compile full-text search information"のチェックをはずす必要があります。
このオプションを利用する場合は、*.htmlファイルもSHIFT_JISに変換してください。
さらに、HTMLファイル内のmetaタグも修正してください。


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最終更新:2007年11月18日 16:15
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