565 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/24(月) 22:27:44.15 ID:M60qwJR60
今日はマスターと外に出かける日です。
外に出るのは初めてだったので、すごく楽しみにしていました。
先週、いつもは冷たいマスターが一緒に出かけようと言ってくれたんです。
そう言われた時、私はとてもうれしい気持ちになりました。
マスターはミクの事嫌いじゃなかったんだって、見ててくれたんだって…
出発時間。
私はこっそりと台所にあった物をバックに入れました。
出かけた時にマスターを驚かそうと、こっそりお弁当を作っていたのです。
マスター驚いてくれるかな…
「おーい、ミク。何してんだ、行くぞ」
マスターの声がした。もう玄関にいるみたいだ。
「はーい、今行きまーす」
外は見事な快晴でした。
(お天気さんもミクの事応援してくれてるのかな…)
二人で目的地まで歩き出しました。
今日行く所は近くにある森林公園。そこでゆったりする予定です。
よーし、マスターに喜んでもらうために頑張るぞ!
566 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/24(月) 22:28:06.60 ID:M60qwJR60
公園についてからは本当に楽しかった。
マスターと話せるだけでも幸せなのに、一緒に歩いたり、花を見たり、
ボートに乗ったりなんかもしました…///
何もかもが新鮮ではしゃぐ私を、マスターは笑顔で見つめていました。
いつものマスターと比べると何か変な気もしましたが、それは考えない様にしました。
そしてお昼…
それを言おうとするのだが決心がつかず、なかなか切り出せない。
何回かためらった後、腹を決めて言いました。
「ま、マスタぁ…いいですか?」
「どうした?」
突然の申し出にマスターは驚いたようでした。
「あ、あの、そのぉ…え~っと」
(さあ、勇気を出して!)
「私、お弁当を作ってきたんです。シートも持って来ました。
そこに広げて一緒に食べませんか?」
かわいく包まれたお弁当を前に出す。
最後の声は消え入りそうな声になってしまった。
マスターを直視できない。地面をじっと見る。
長い沈黙。
(やっぱり、駄目なのかな…)
諦めかけたその時、返事が返ってきた。
「あぁ、いいよ」
「………えっ?」
568 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/24(月) 22:28:26.64 ID:M60qwJR60
ゆっくりと顔をあげる。
「い、今…なんて?」
「いいよ、って言ったんだ」
「ほ、本当ですか!?あぁ、良かった…あ、今すぐ用意しますね!」
マスターがいいと言ってくれた。
うれしくてうれしくて笑みが止まらない。
今にも踊りだしたい気分だったがマスターが待っている。
私はすぐに昼食の準備を終えた。
「出来ました、どうぞ」
シートにマスターを招き入れる。
マスターがシートに座ったのを確認し、私も座った。
「えへへ…マスターをびっくりさせる為にこっそり作りました
お口に合うかどうか分かりませんが…」
すっと弁当を差し出す。
「…」
黙って差し出された弁当を食べるマスター。
「…喉が渇いた。水は?」
お弁当の事しか考えてなくて、飲み物まで気が回らなかった。
「す、すみません…私買って来ますから待っててください」
近くに自販機があった。そこで買おう。
569 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/24(月) 22:28:42.72 ID:M60qwJR60
飲み物を買って帰ると、お弁当の箱が空になっていました。
「わぁ…全部食べてくれたんだぁ…」
(おいしかったかな?不安だな…)
思い切って聞いてみた。
「マスター?えっとお弁当…おいしかったですか?」
「…あぁ。おいしいかったよ」
「そうですか!よかったぁ…」
その言葉を聞いて、作ってきた甲斐があったなと思った。
マスターが嫌いなニンジンまで食べてくれたのもうれしかった。
食事を終えて後片付けをしている時、今度はマスターが質問をしてきた。
「ミク」
「はい?」
「今、幸せか?」
「え?」
突然の質問でしたが、私は本心からこう答えました。
「はい!今最高に幸せです。皆マスターのおかげです!」
本当に今日のマスターは優しくて別人みたいだ。
「…そうか、幸せか」
しんみりと言うマスター。
「どうしたんですか?急に」
「いや、ミクが幸せを知らないままってのも可哀相だからな」
「あ、ありがとうございます///」
570 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/24(月) 22:29:08.41 ID:M60qwJR60
お昼を食べた後も散策を続けた。
そして帰宅する時間になった。
名残惜しいけど、引き上げることにした。
帰り道の途中、私はマスターにお礼を言った。
「マスター、今日は私を外に連れて行ってくれてありがとうございました。
これからもよろしくお願いしますね」
「あぁ…礼なんていいよ」
マスターはそう言って私の前を歩いていく。
「これからも、か…」
ぼそりとマスターが言った。
「え、なんですか?」
「…」
(気のせい、かな?)
でも何か引っかかる言葉だった。
マスターは疲れたのか、帰るなりすぐに寝てしまいました。
私も寝ようと思いましたが、興奮してなかなか寝付けません。
どうしても寝れないので部屋の整理を始めました。
と、部屋の片隅にダンボール箱があるのをみつけました。
封は切られている。なんだろう?
中を見る。
「えっ?」
571 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/24(月) 22:29:33.96 ID:M60qwJR60
中にあった物。それはボーカロイドだった。
自分とは違う顔…これはリンとレンだ。
体中に冷たい物が走り抜けた気がした。
今までの楽しい気分はどこかに吹き飛んでしまっていた。
伝票を見ると届けられたのは一週間前。
ハッとする。
(そういえば、出かける誘いをしてくれたのは先週だった…)
冷たかったマスターが態度を変えたのはこれが理由?
私の知らない所で何かが起きている。何かが…
「ミク、見てしまったんだね…」
後ろから発せられた声にビクっと体を強張らせる。
「ま、ます、たぁ?」
ゆっくりと振り向く。
そこには無表情でこちらを見つめるマスターが居た。
「いけない娘だ。勝手に人の物を見て」
「お、お休みになられたんじゃ…」
寝ていたと思っていたが起きていたらしい。
「悪い子には罰を与えなくちゃな」
572 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/24(月) 22:30:32.93 ID:M60qwJR60
暴れられないように、手足には拘束具をつけた。
ミクはしきりに「どうして?」とか「理由を教えてください」とか言ってやがる。
「うるせぇんだよ!黙れ!」
髪をつかんで引っ張り俺はミクを殴った。
「ぐ、どうして…どうして…」
「まだ言うかこの!」
今度は蹴りを入れる。
「かは、ます、たぁ…今日は…あんなに優しかった、のに…」
「ばーか、最後の思い出ぐらい綺麗に終わらせてやろうっていう情けだ!」
そう言って思いっきり蹴りまくってやった。
最後。その言葉でミクは悟ったようだ。涙をぼろぼろ流し始めた。
「う…ひどいよぉ。あんなにやさしくして…期待させて、ぐすっ。
お弁当、全部食べてくれて…うれしかったのに…」
「はぁ?いつ俺が弁当食べたって言った」
「え?」
さぁどん底へ招待だ、ミク
573 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/24(月) 22:30:48.51 ID:M60qwJR60
「あんなしょっぱい弁当食えるか。吐き出しそうだったよ」
「で、でも…おいしって…」
「あ、その事?おいしかったってさ、鳥が」
「っ…!」
絶句するミク。相当ショックを受けたようだ。ざまあみろ。
「あそこで弁当ぶちかましてもよかったんだけどね。ちょうど居なくなって
くれたから。ほら、食べ物は粗末にするなっていうだろ?」
呆然としているミク。
「おい聞いてんのか?」
バシっと顔を平手で打つ。
何回も殴る、蹴る。
「今日、俺がお前と出かけてる時どう思ってたか教えてやるか!?」
今日思った事を詳しく教えてやった。
574 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/24(月) 22:31:09.98 ID:M60qwJR60
出かける約束をした日。
そわそわして落ち着かないミクを見て、もうここで壊そうかと思った。
あぁ壊したい壊したい。でもお楽しみは最後に持ってこよう。
マスターの俺が準備出来てるのにミクの奴、なかなか玄関に姿を見せねぇ。
あんだけ喜んでたのに待たせんのかよ。むなくそ悪い。
呼びかけてようやく出て来やがった。早くしろっつの。
外に出るとクソ食らえな程快晴だった。
歩くのが嫌だったから雨の予報が出てる日にしたってのに…
公園に着いたが、ミクのはしゃぎっぷり半端ねぇ。
ボートの方ちらちらちらちら、乗りたいならはっきり言えばいいのに。
嫌だったけど乗ってやった。ボートの上じゃ顔を水に突っ込んで溺死させたかった。
昼にいきなり弁当一緒に食いたいとか言ってきやがった。
今夜壊されるとも知らず健気なやつだ。悩んだが了承した。
すっごいうれしそうにしてやがんの。これがどんな風になるんだかw
ま、最後の思い出になるんだし?一口でも食ってやるか。 パク
一口食ってぶん投げてやろうかと思った。吐き出したい位まずい。
平然を装ったが限界だった。飲み物を買いに行った隙に地面に
ばら撒いた。鳥が上手そうに食っている。よかったなミク。
575 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/24(月) 22:31:32.76 ID:M60qwJR60
ミクが帰ってきた。うまかったか聞かれたのでうまいって答えた。
目をぱっと輝かせてやがんの。もう笑いをこらえるのに必死だった。
俺はミクに幸せか尋ねた。幸せだとかぬかしやがった。俺が苦しんでる
のも知らずに一人幸せ。ふざけんな。腹が煮えくり返そうだった。
帰りに例を言われた。これからもよろしくだとか言ってきた。
これからなんてねーんだよ。可哀想なミクw
後はミクが寝るのを待つだけだ。
寝た後にリンとレンを起動させて、次の日からミクを無視する。
はずだったのに…よけいなことしやがって。
こと細かく、脚色も入れて話してやった。
ミクはさっきからむせび泣いている。うるせーんだよ、クソ野郎。
「どうだ?これが俺の楽しい思い出、だ!」
顔を思いっきり踏みつける。そして檻に引きずり込んだ。
「お前は今日からここで暮らすんだ」
576 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/24(月) 22:31:45.70 ID:M60qwJR60
リンとレンは最初の起動時こそミクの状況に戸惑っていたが
調教を進める内、何も言わなくなった。
ミクはかれこれ一週間は飯を与えていないのに、まだ生きてやがる。
まぁずぐに死なれても困るが。
次は何をしてやろうか。
俺の仕置きはまだ始まったばかりなのだ。
了
最終更新:2008年03月26日 21:00