AGNAGN_2_Photoionization_Equilibrium

2.1 Introduction

(2.1)式の最初の3項はイオン化するインシデント光子数。
最後の1項は再結合率

d \sim \frac{1}{n({\rm H}^0)a_{\nu}} = \frac{1}{0.5 \times 10 \times 6 \times 10^{-18}} [{\rm cm}]=\frac{1}{30 \times 10^{-18}} [{\rm cm}]=3.3 \times 10^{16} [{\rm cm}]

1光年=9.46x10^17 [cm]
1pc=3.09x10^18 [cm]

18ページのdは0.01pcの誤植。


2.2 Photoionization and Recombination of Hydrogen

励起している場合のライフタイムは10^{-4}-10^{-8}s
2^2Sだけは、1光子で落ちないで、2光子で1^2Sに落ちる。
この反応の確率は8.23 s-1なので、2^2Sのライフタイムは0.12s。
それにしても、求めた原子のライフタイム\tau_{ph}\sim 10^8 {\rm s}よりも断然短い。
よって、ほとんどが1^2S準位にいて、ここからの光イオン化が釣り合っていると近似できる。

(2.4)式は突然出てきた。なんだこの式。

光電離で作られた電子は、J_{\nu}a_{\nu}/h\nuによる初期エネルギー分布を持っている。
電子同士の弾性散乱衝突の断面積は非常に大きい(4\pi (e^2/mu^2)^2\sim 10^{-13} {\rm cm}^2のオーダー)
で、これらの衝突は、マクスウェルボルツマン分布を取ることが多い。
再結合断面積は非常に小さいので、電子の分布関数は、マクスウェル型になると近似してもよい。
衝突プロセスは、マクスウェル型で定義された局所温度で固定された割合でおこるので、n^2Lへの再結合係数は、(2.5)式のように書ける。


2.3 Photoionization of a Pure Hydrogen Nebula

(2.17)式は、"on-the-spot"近似。
放射されたdiffuseな光がすぐ近くで吸収されるとすると、悪くない近似であろう。


2.4 Photoionization of a Nebula Containing Hydrogen and Helium

Heのイオン化ポテンシャルは24.6eV。
{\rm He}^+のイオン化ポテンシャルは54.4eVだが、O型星はそれ以上のエネルギーのフォトンを出さないので2階電離はしない。
よって、13.6eV<h\nu<24.6eVがHだけをイオン化し、h\nu>24.6eVがHとHeをイオン化できる。

スペクトルが13.6eVより上に集中していて、24.6eV以上にはほとんどない場合、13.6eV<h\nu<24.6eVがHをイオン化していて、h\nu>24.6eVがすべてHeに吸収される。
すると、中心がH^+,He^+で周りがH^+,He^0の領域となる。

一方、h\nu>24.6eVをいっぱい含んでいる場合、H^+,He^+の領域だけが存在する。




最終更新:2016年04月03日 22:18