ジョン・フォン・ノイマン

【元ネタ】史実
【CLASS】キャスター
【マスター】
【真名】ジョン・フォン・ノイマン
【性別】男性
【身長・体重】自由自在
【属性】秩序・悪
【ステータス】筋力- 耐久- 敏捷- 魔力- 幸運- 宝具EX
【クラス別スキル】
道具作成(偽):B+
 魔力を帯びた器具を作成する。
 本来魔術師ではないキャスターは道具作成スキルを持ち得ないが、
 『新世紀・魔人再誕』の性能をフルに活用することによって同等の効果を得ている。
 『V・N・M』を介して製造した精緻な武装・装置は魔術の素養がない者も使用可能。

【固有スキル】
一意専心:B
 ひとつの物事に没頭し超人的な集中力を見せる。
 キャスターの場合、計算、解析、複製、等の行動に対して発揮される。
 道具作成スキルに対するプラス補正として働く。

殺戮技巧(道具):B+
 「暗殺者」や「狂戦士」の適性を持つ英霊が持つとされるスキル。
 使用する道具の「対人」「対物」ダメージ値にプラス補正をかける。
 「敵に倒すためならその精神的な支柱をも破壊すべき」と言って憚らなかったという
 好戦的な側面を持つキャスターとはよく馴染んだスキルである。

天賦の叡智:EX
 並ぶ者なき天性の叡智を示すスキル。
 英雄が独自に所有するものを除く多くのスキルを、Aランク以上の習熟度で発揮可能。
 宝具『V・N・M』と組み合わせることで、本来は対象外な肉体面での負荷すら獲得出来る。

星の開拓者(偽):EX
 人類史のターニングポイントになった英雄に与えられる特殊スキル。
 その時代の記述力では一歩足りない難行を人間力だけで乗り越える、
 一握りの天才ではなくどこにでもいる人間が持つ『誇り』を燃やし尽くす力。
 否、キャスターのそれは人間の誇りはおろか惑星(ほし)すらも燃やし尽くす。

【宝具】
『新世紀・魔人再誕(プログラム・グラディウス)』
ランク:EX 種別:対機宝具 レンジ:0 最大捕捉:1機
 20世紀最大の科学者たるキャスターを象徴する、常軌を逸した脳そのものの顕現。
 「悪魔の頭脳」と称されたそれは、現存するモノを遥かに上回る処理能力を内包した
 生体コンピュータとして培養槽に格納されている。
 電脳化により様々な電子機器に侵入し、それを意のままに操作することが可能であるが、
 そのスペックを最大限に活用することが可能な機体は『V・N・M』のみである。

『V・N・M(フォン・ノイマン・マシン)』
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:-
 世界的に普及したノイマン型と呼ばれるコンピュータの発明やサイバネティクス研究の逸話、
 1000分の1インチの精度で噛み合う歯車を持った完璧な機械と呼ばれた逸話等が昇華され作り上げられた機械の身体。
 自身を構成するパーツを換装することで対人、対軍、対城兵器、果ては複数の触腕を持つ異形へと変貌する。
 またセル・オートマトンの理論が組み込まれた自己複製機能を有しており、仮に機体が消滅しても、
 頭脳がある限り複製した機体を利用して再活動することができる。

【Weapon】
『ファットマン』
 道具作成(偽)スキルで作られる兵器の中でも最強クラスの威力を誇る核爆弾。
 キャスターが生前開発した爆縮レンズと呼ばれる超高度な技術が使用されており、
 障害となる地形の無い場所で起爆すれば都市全域が焦土と化す程。
 また、爆発と同時に撒き散らされる放射線は重度の毒のバッドステータスとして扱われる。

【解説】
 20世紀科学史における最重要人物の一人とされる、アメリカ合衆国の数学者。
 「悪魔の頭脳」とも「火星人」とも謳われ、「1000分の1インチの精度で噛み合う
 歯車を持った完璧な機械」と評される程驚異的な計算能力を持ち、その才能は
 数学のみならず物理学・気象学・経済学・計算機科学等にも多大な影響を与えている。
 EDVACの理論面を担当したことからコンピュータの基礎を築いた功績者とされる一方で
 原子爆弾開発や核政策に関与しており、その逸話や功罪は枚挙に暇がない。

 ユダヤ系ドイツ人を両親に持ち、移住前はハンガリーとドイツで生活していた。
 幼少期の頃から歴史や数学に優れており、ギムナジウムでは成績・卒業試験共に主席。
 後に進学する諸大学でもその才覚を現し、当時最年少の23歳で私講師を務めた。
 しかしナチス政権の台頭を期にアメリカへ移住。幼名のヤーノシュをジョンへと改め、
 後の歴史に伝えられる数々の偉業を新大陸で成し遂げたのであった。

 ノイマン自身は社交的かつ世俗的で「自分の発明の成果がどう社会に活かされるか」
 という他の「天才」とは一味違った視点を持った人物であった。
 自身のゲーム理論を企業戦略へ応用し、より大規模な攻撃の為に爆縮レンズを作り、
 軍事機密とされてきたコンピューターの理論を世界に広めるなどといった、
 研究の成果を研究室の中だけに留めないその姿勢こそが彼の神髄と言えよう。

 自らの発明を社会へと広め、「天才」と「凡人」を繋いだノイマンであったが、
 数々の核実験における被曝が原因とされる癌の多発転移で命を落としてしまう。
 嘗てコンピュータすら凌駕した計算能力も、3+4さえできぬほどに耄碌した彼は、
 機密情報の保護の為に軍人に囲まれ、家族との面会も許されぬまま53歳で死去。
 皮肉にもその惨めな最期が、彼が人間であったことの証明となった。

【keyword】
「セル・オートマトン」
 ジョン・フォン・ノイマンがスタニスワフ・ラウムと共に発明した離散的計算モデル。
 「ある格子状のマスの状態が周囲の状況に応じて規則的に変化する」
 という単純な数理モデルでありながら、貝殻の模様や結晶の形成を再現できる。
 更には光合成等の生命現象、果ては一生物種の繁栄や絶滅すら演繹する。
 それはまさに、世界が織りなす紋様の方程式とも言えよう。
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最終更新:2023年11月04日 07:58