坂上田村麻呂&鈴鹿御前のトラぶる道中記

田村麻呂と鈴鹿のトラぶる道中記
    サイキョウフウフシュツゲキケイホウ     エミシセイバツタイ
チーム名:最強夫婦出撃警報 ラブラブ蝦夷征伐隊

<オープニング>
 衛宮邸のとある和室。
スズカ「貴方。こんなチラシが届いてましたよ」
タムラ「ん?・・・なになに、う゛ぁるはら温泉招待状?」
スズカ「聖杯運営委員会からですね。全てのマスター、サーヴァントに配布しているようです」
タムラ「聖杯運営委員会?なんだソレ、聞いたことないぞ。・・・しかし、温泉か。いいな」
スズカ「ふふ、一緒に入りたいですか?」
タムラ「おいおい、野暮なこと聞くなよ。・・・一緒は嫌か?」
スズカ「もぅ、女性にそんなこと言わせるつもりですか?」
タムラ「ははは、悪い悪い。それじゃ、行ってみるとするか」
スズカ「お供しますよ。どこまでも」

<中ボスステージ:vs日本武尊&ポイヤウンペ
スズカ「おや、あれは・・・」
タムラ「日本武尊殿と、蝦夷の英雄殿か」
ポイヤン「げ、敵が増えた」
ヤマタケ「む、ちょうどいい。お前たち、このチビスケをどうにかしてくれないか?
    私がヴァルハラ温泉へ行こうというのを、邪魔しようとするのだ」
ポイヤン「だから、早い者勝ちだろうが。つか、お前こそ邪魔すんなよ」
タムラ「一緒に行くというのは?」
ヤマ・ポイ「「絶対却下」」
タムラ「相変わらず、仲が悪いようで・・・。
   鈴鹿?どうした、大通連を出したりして」
スズカ「ふふ、このお二方もう゛ぁるはら温泉を目指しているのでしょう?
   せっかく夫婦水入らず、温泉でくつろごうと思ったのに・・・。
   こんな騒々しい輩がいては、台無しじゃないですか」
ポイヤン「怖っ!なにこの女、超怖い!これがヤンデーレって奴なの!?」
スズカ「黙りなさい、脳無し豆。
   夫婦の仲を邪魔する輩は、逆レイプされまくって果ててしまえばいいのです」
ポイヤン「オゥフッ!
    こ、心にきた・・・今の発言、すっげぇ心にきた・・・」
ヤマタケ「ざまぁwww」
スズカ「妻を贄に捧げるような、愛の分からない冷血漢に、夫婦を邪魔する資格はありません。
   家に引き篭もって女装しながら、父を思って自慰にでも励んでなさい」
ヤマタケ「ガフッ。
    あぁ、花畑が見える・・・あ、父上が手を振って・・・くれてない!
    あ、逃げないで、待って父上ぇ!」
タムラ「・・・我が国でも有数の英傑たちが・・・なんとムゴい」
スズカ「さ、こんなマダオどもは放っておいて、行きましょう」
ポイヤン「待てや。
    ははは、俺もう我慢できねぇや。久しぶりに・・・キレちまったよ」
ヤマタケ「奇遇だな。私もだ。ここまで侮辱されて黙ってはいられない。
    おい腐れチビスケ。2分ほど手を貸せ」
ポイヤン「はっ!足引っ張るんじゃねぇぞ、カマスケ」
スズカ「どこまでも邪魔するのですね。なら、返り討ちにしてさしあげましょう」
タムラ「全く、仕方ないな鈴鹿は」

<ラスボスステージ:vsオルフェウス
オルフェ「おや、あなたたちは・・・」
タムラ「おぉ、オルフェウス殿」
スズカ「あら、ギリシアの七英雄がこんなところで何をなさっているんです?」
オルフェ「いえ、このチラシなのですがね」
タムラ「あぁ、聖杯運営委員会とかいう、聞いたこともないような胡散臭い組織からの」
オルフェ「えぇ。何でも、この温泉には、最初に入浴した者の願いを叶える効能があるそうなのです。
    ですので、この機会にエウリュディケを蘇らせ、二人で温泉を堪能しようかと」
タムラ「はは、本当に愛妻家なのだな」
オルフェ「えぇ。エウリュディケは本当によく出来た、私にはもったいないくらいの妻でした。
    どこぞの男を脅迫して婚姻を迫るような、野蛮な鬼嫁とは一線を画しています」
スズカ「グサッ!?ひ、人が密かに気にしていることを・・・」
タムラ「鈴鹿ー!傷は浅いぞ!?」
オルフェ「私は妻を蘇らせられなかったのに・・・なんでこいつらが・・・こいつらなんかが・・・」
タムラ「嫉妬か!嫉妬なのか!男の嫉妬って怖い。そして醜い!」
スズカ「あ、あなた・・・。私はもうダメです・・・」
タムラ「ダメじゃない、ダメじゃないぞ鈴鹿!しっかりしろー!
   くそ、よくも俺の愛する鈴鹿を・・・オルフェウス、許すまじ!」
オルフェ「チッ。イチャイチャとバカップルっぷりを発揮しやがって・・・。
    妻を亡くしたままの私へのあてつけですか?
    本当に、なんて狂おしいほどに妬ましい・・・。
    大体、愛する妻なんて言ってますが。
    あなた、初期の伝承では彼女を殺してるじゃありませんか」
タムラ「アベシッ!ふ、触れてはならない問題に触れやがって・・・。
    妻を取り戻すこともできねー軟弱者が、俺らの愛を否定すんなよ!」
オルフェ「私の愛が、あなたたちに劣っているとでも?
    ふふふ、なんて度し難い考えでしょう。
    その心、枯らしてくれる」
タムラ「俺に悪意を持ったな?
   貴様の抱いた悪意こそが、その身を滅ぼす咎と知れ」
スズカ「キャー!あなた、がんばってー(はぁと」
タムラ「復活早いね、鈴鹿」
オルフェ「脅迫紛いのプロポーズとか、実は毛ほども気にしてないでしょ、あなた」

<エピローグ>
タムラ「“かぽーん”て擬音は誰が最初に考えたんだろうな。そいつ絶対天才だよ」
スズカ「ふふ、気持ちいいですね」
タムラ「ああ。やはり温泉は最高だな。身も心も洗われる」
スズカ「そういえば、この温泉には願いを叶える力があるんでしたね。
    ふふふ、何を願いましょうか?」
タムラ「願いなんていらん。お前がいればそれでいい」
スズカ「あら」
タムラ「俺の願いはお前と一緒にいることだ。
   お前がいなければ、全て台無しだ。こんな素晴らしい温泉でさえ、お前なしでは泥沼にも劣る。
   でも、お前はここにいる。だから、世界は色褪せない。
   お前さえいれば、俺は幸せなんだ。他には何も要らない」
スズカ「・・・なら、温泉の力は私が使ってもよろしいですか?」
タムラ「いいけど・・・何を願うんだ?」
スズカ「勿論、あなたと永久に連れ添えますように」
タムラ「・・・あぁ、それはいい。俺も、それを願うとしよう」
スズカ「なら、一緒に願いましょう」
二人「「これから先に何があろうとも、ずっと一緒にいられますように・・・」」
~Fin~

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最終更新:2014年12月04日 22:53