ディスクブレーキ対応リアホイール手組みの組み方
- ここに記載したものは32Hハブと、32Hリムと、32本のスポークを使った3交差(6本組み)リアディスクブレーキ用ホイールの組み方です。
- 文章だけ読んでもわけが分からないと思うので、もし参考にするのなら画像を見てください。
- 組み方については、ネットで適当に調べた後、間違いながら好き勝手に組んだ手順なのでおかしいところもあると思います。
- 調べた中には載っていない手順や作業も含んでいます。
- 今回は、片側ずつスポークを通して組んでみたが、結果的に面倒なのでお勧めしない。
- 写真を撮りながらするには都合がいい。
用意するもの
パーツ
- リアハブ●
- リム●
- スポーク●
- スポークニップル●
工具類
以下、必要に応じて
- 振れ取り台●
- スポークテンションメーター●
- センターゲージ●
- ドライバー
- 潤滑剤(グリス以外、通常使わない)●
- スポークプレップ か ねじゆるみ止め(Loctite 221 222など)(グリスとは逆に、滑り止め)
- ノギス●
- スポークねじきり器
- スポークカッター
- スポークは右ねじで、〆る(時計回りに回す、実際に回すのはニップルのほうだが)と、スポークヘッドとニップルの距離が短くなり、テンションが上がる。
- 分からない人は大きめの普通のねじを用意しておき、見ながらやるといいかも知れない。
スポーク長について
ディスクブレーキ用リアホイールの組み方
- JIS組み。(シマノ推奨)
- JIS組みは。進行方向に対して、片側から見ると同じスポークの組み方がされている。
- 右(フリー)側がイタリアン、左(ディスクブレーキローター)側が逆イタリアン。
- 右(フリー側)ハブフランジの内から外に通したスポークのリム側は、自転車を前進させる際に、タイヤの転がる逆方向を向く。
- 右(フリー側)ハブフランジの外から内に通したスポークのリム側は、自転車を前進させる際に、タイヤの転がる方向を向く。
- 左(ブレーキ側)ハブフランジの内から外に通したスポークのリム側は、自転車を前進させる際に、タイヤの転がる方向を向く。
- 左(ブレーキ側)ハブフランジの外から内に通したスポークのリム側は、自転車を前進させる際に、タイヤの転がる逆方向を向く。
- 1方向から見ると同じく見方を重ねて1ホール分ずらした形になる。
ハブの左側(ディスクローターをつける側)にスポークを通す
- 左(ローター台座)側を上にして、スポークをスポーク穴に上から下へ通す。
- 穴はひとつ飛ばしにしてスポークを通す。
- 全部通したら、ハブを逆向きにして、残りの穴にスポークを上から下に通す。
左(ブレーキ)側だけ上から下に通したところ
↓
左(ブレーキ)側だけ、下から上にも、全部通したところ。
スポークと、バルブ穴の位置関係を決める
- 左(ブレーキ)側の1本目のスポークを通す位置。
- 画像の左側が進行方向で、タグのついている所がバルブ穴位置。
- 進行方向に対して、バルブ穴の後ろの穴に1本目のスポークを通す。
- このスポークは、フランジの外側から内側に通したスポーク。
リムにスポークを通していく
- 1本目に通したスポークと同じ側のフランジの同じ方向を向いたスポークを、穴4つごとに1本ずつ(間に穴3つ)通していく。
- 通せたらハブの左が上を向いた状態で、ハブを反時計回りにひねる。
- 1本目と同じ側のフランジの、先ほどとは逆に通してあるスポークを、すでに通してあるスポーク3本と交差(1,2本目より外側、3本目より内側に交差)させて、3本目のスポークの2つとなりの穴に通す。
- 同じように、残りの7本を通す。
- 穴3つ分間にあけて(穴4つごとに1本)スポークをリムの穴に通していく。
↓
- ハブフランジのうちから外に通しているスポークの1本目。
- 通す位置は、先ほどと押しはスポークのちょうど真ん中の穴(スポークが通らない穴と、スポークが通っている穴が交互になる)。
- どこでもいいが、確認のためにバルブ穴の位置に来るスポークを選んだ。
- バルブ穴とハブの間にスポークが触れ合う交差ができないことが確認できる。
↓
- 左側のスポークを全部リム穴に通したところ。
- 画像の一番下にバルブ穴がある。
ハブの右側(フリー側)にスポークを通す
- ハブの右側(フリー側)を上にして、ハブフランジの上(外)から下(内)にスポークを通す。
- フランジの外から内に通した(もしくは内から外に通した)、同じ方向を向いたスポークは、上にあるフランジに通したほうが左側、下のフランジに通したものが右側に来るようにする。
リムにスポークを通していく
- ハブを(フランジが上下に重なるように)縦にした際に同じ方向を向くスポークは、リムに通す際にも同じ方向を向くようにする。
- ローター側フランジのスポークより穴間隔半分ずれた同じ方向のスポークを、そのずれた方向に隣り合うリム穴に通す。
- 1本目。
- バルブ穴の隣に来るスポークを通したところ。
- バルブ穴は、画像の下部分、タグロックの位置にある。
- これでバルブ穴とハブの間に大きなスペースができることが確実になった。
↓
ハブ右(フリー側)フランジの残りの穴にスポークを通す
- 残っているハブフランジの穴に、下(内)から上(外)に向かってスポークを通す。
リムにスポークを通していく
- 先ほどの逆側に、スポーク3本と交差させ、一番外側で交差するスポークの内側をくぐらせ、リム穴に通す。
- 1本目を通したところ。
- 3本目に交差させたスポークの次に、最初に開いているリム穴に通す。
↓
スポークテンションを上げて任意のテンションでホイールのバランスをとる。
- スポークのねじ山が見えなくなる程度まで(もしくはテンションのかかっていない最初のうち)はニップルをマイナスドライバーで回すと楽。
- リアハブは基本的に、ディスクブレーキ用のものでも、フリー側のフランジがハブセンターに近く、スポークもハイテンションになる。
- テンションが上がってきたら、スポークを2本ずつ手でつかんでぐいぐいと思いっきり握る。
- テンションが高くなりだしてからでいいので、スポーク同士が触れ合っている点(一番リム側に近い交差点)に潤滑剤をほんの少しずつ全てにかける。
- 潤滑剤は、多分通常やらないことで、完成後にデメリットがあると思うが、私にはそんなことは関係ないのでやる。
- スポークテンションは、2.0mmステンレスプレーンスポークの場合基本的に400N(40kgf)~2000N(200kgf)の間で調整するが、今回は900N~1650Nで大体安定した。
- スポーク長についての、日本語の計算サイト内の完組みホイール張力例の表からすると、多くは500N~1700Nの範囲に収まる。
- スポーク本数が少ないほどハイテンションになる傾向。
- スポークテンションの上限はリムの強度にも依存する。
- 最初はフリー側が2000Nで安定した(反対側は、1350Nぐらいだったと思う)が、32本で2000Nは、危険を感じた。
- 最終的に850~1550Nに修正したが、900~1650Nのときが最もそれぞれの側でテンションがそろっていた。
スポークのねじ山が見えてるうちはドライバーで回すと楽。
↓
ニップルレンチで調整していく。
使用しているスポークニップルがDTswiss製のため、ニップルレンチもそれ用。
↓
- 出来上がり。
- リムテープ付。
- テープの向きが逆?そんなことはどうでもいい。
終わり
- かっちかちのホイールができた。
- 32Hとしてはかなりのハイテンション。
- ホイールの振れ取りの目安は、縦横1mm以下だかその程度らしいが、多分縦横とも1mm以上振れがあるまま終わった。
- そもそも面倒なので、振れ幅何mmとかいちいち調べない。
最終更新:2010年08月16日 21:28