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ツララ「(そっと目を開ける)ありがとうございます、メグさん。(微笑みかけ、彼女に連れられ病院へと戻っていった)」
メグ「……ふぅー…(眼鏡をかけて踵を返す)じゃあ、私たちも戻ろっか。いこっ、手貸してあげるから。(ツララの手を優しく掴んで歩きだす)」
ツララ「…………(ミシェルさん… ちゃんと、見ていてくださいね。貴方にされてきたことを、いつか私が、他の誰かに…―――)("最期"まで笑顔を貫き通したミシェルの顔を思い浮かべ、静かに笑みを浮かべる)」
――― " キミはまだ歩き続けなきゃならなイ。生きて…活きて… そして、誰かを愛するんダ。キミが、ボクや「彼ら」から愛されていたようニ… 今度ハ…… キミガ… " ―――
ツララ「…………(瞳を閉じ、そよ風に髪を靡かせる)」
――― " キミは愛されていル " ―――
ツララ「……!……はい!(メグに微笑みかけ、そして青空を仰いだ)」
メグ「……うん、そうだね。いつまでも仲間の死を悼んでいたんじゃ、『彼ら』に怒られちゃうからね。(黒縁の眼鏡を外す。胸いっぱいにそよ風を受け止めて静かに瞳を閉ざす)……みんな死んじゃいない。私たちの意思は、いつだって"ここ"にある。ツララ、貴女はこの国に光を齎すのよ。大丈夫、私たちが全力で支えるから。」
ツララ「いえ…!そんなことはありません。メグさんのおかげで…私も、あの一瞬で…戦う意味をもう一度見つめ直すことができました。…あの戦いで多くの仲間たちを失いました。でも私たちにはまだ、希望がある…(胸の内に光るOnyxis♞のバッジに触れる)」
メグ「ああ…あはは…結局力にはなれなかったけどね…(苦笑)」
ツララ「…あの時…私を庇ってくれて、ありがとうございました。(ルリとの戦いが脳裏にフラッシュバックする)」
メグ「たまにはウチにも遊びに来てね。(ツララと一緒に見送る)ん、なぁに?(改まった表情で)」
ツララ「はい…!(サボさん… 私、頑張ります…)(サボの姿が見えなくなるまで見送った)……メグさん、あの…(サボが去った後静かに彼女の方へ振り返る)」
サボ「…愚問だったな。それじゃあ、傷が完全に癒えたら俺のもとへ来い。いつでも待っているぞ。(ふっと微笑んで、その場を後にした)」
ツララ「覚悟なら承知の上です。私は…絶対に負けるわけにはいきません。負けられない理由がありますから…(静かに墓場に視線を向ける)」
サボ「さてツララ、これからあいつらと向き合うことになるわけだが…今まで以上の過酷な戦いになるぞ。覚悟はいいな?」
メグ「……(サボが言いかけた理由を知っているかのように、静かに目を瞑り以前の戦いを回想する。ルリとの一騎打ちで、ツララ自身が何らかの力に覚醒したあの描写を。)……(サボさんはきっと、ツララにあの覚醒した力を自在に発動できるように修行を付けさせるつもりだ… あんな力は私も初めて見た…きっと、これからの戦いでも大きな戦力になるに違いない。私も独自に、ツララのあの力の解析を行わなくちゃ…)」
ツララ「……?(小首を傾げる)」
サボ「それでいい。それにお前は…―――――(そう言いかけて口を閉ざし、首を振った)いや、それは再会してからにしよう。(シルクハットを目深にかぶり直す)」
ツララ「…っ……(前回の戦いで自分が敗北した失態を思い出し、表情が歪む)…そうですね…わかりました…!そのために、ちゃんと傷を癒してきます。」
サボ「いいや、それもいいんだが…先ずお前には力を付けてもらわないといけない。これから奴等と対峙するにあたって、今までの様な戦闘能力じゃ駄目だ。話し合いが通じる相手とは思えない。お前が奴等と本当に向き合いたいというのなら…先ずはあいつ等と対等に渡り合えるくらいの力をつけなきゃならない。でなきゃ、お前は殺される。」
ツララ「わぁ…すごい…! わかりました…!そしたら…いよいよサボさんと行動できるんですね。」
サボ「そうだ。ビブルカードが進む先に、俺がいるということだ。 その紙を大事に持っていろ。ここで悠長にしててもいいんだが…一度帰国して、事態の報告をしなきゃならねえからな。だから、傷が癒えたら、その紙が指し示す方向に従って俺に会いに来い。(にかっと笑う)」
ツララ「ビブルカード、ですか… ふぇ…?(メグに促されるままにビブルカードを掌の上に置く)……!う、動いている…?(徐々に進行するその紙切れに目を丸くする)」
メグ「あ、それ知ってる!ツララ、ためしに掌の上においてごらん。」
サボ「そいつはビブルカード、別名「命の紙」と言われている。そいつがあれば、どんなに離れていてもまた俺に出会える。」
ツララ「…これは…?(紙切れを受け取り不思議そうにそれを見つめる)」
サボ「そういうこった。 んー…そうだなー… ……!(何かを閃き、ポケットから白い紙きれを取り出す)ツララ、こいつをお前に渡しておく。(そう言ってその紙きれを差し出す)」
ツララ「……!はいっ…!(満足そうにサボに頷く)うぅ…わかりました… (そう言われて畏まる)」
メグ「でもサボさんの言う通り、まだ完全に回復したわけじゃないから…もう少しだけここに留まった方が良いと思うよ。万全の状態で挑まないと、元も子もないからね。」
サボ「おー、メグじゃないか。 よかったな、良い仲間がいてくれて。(ツララにウインクして)」
ツララ「メグさん…!(
レオハルトさん… そうか…そうなんだ…)(レオハルトのことを思い出し、少しだけ笑顔を取り戻す)」
メグ「お話は全部聞かせてもらったよ。サボさんのことも、ツララが寝込んでいる間にいろいろと聞かせてもらったしね。…国のことは私たちに任せてっ。ツララは、ツララがやりたいようにやればいいと思うよ。…レオハルトさんなら、きっとそう言うだろうしね。(くすっと笑う)」
ツララ「ふぇ…!?あ、メグさん…!(メグの突然の登場に驚いて)」
メグ「―――― だいじょーぶだよ、ツララ。(木の陰からひょこっと顔を出す)」
ツララ「ぁ… そ、それは……(困惑の色を浮かべる)」
サボ「……(シルクハットのつばを掴んでツララと向き合う)…お前の気持ちはよくわかったよ、ツララ。何より、やっと俺と同じ考えに辿りつけた同士に出会えて、嬉しいぞ。でもお前、勝手に国を離れて良いのか?それに、まだ傷も完全に完治していないじゃないか。(苦笑して)」
ツララ「……サボさん、私…決めました。 ……私も、サボさんと協力して組織の行方を追いたい。仇打ちのためでなく…これ以上、私の仲間たちのような被害者を出さないためにも、国を越えて…世界中の人々のために、組織の野望を全力で阻止したいんです!お願いします…私を…一緒に連れていってください…っ…!!(深く頭を下げる)」
サボ「だから、奴等と向き合おうと考えたのか… ……フッ…(不敵な笑みを零す)」
ツララ「……私は… 私は、奴らを止めたい… そして、今度は、奴らと同じ目線に立って、何を思い、何を見ているのかを知りたい…(拳を震わせる) 私自身が正義を掲げて一方的に奴らを異端者として排除するのではなく、偽善的なことは捨てて… 奴等と向き合いたいんです。そうしなきゃ…きっと… 殺戮を繰り返す理由を見つけられないと思うんです。理由がわからなければ、ただ阻止をするだけじゃ…何も解決しない。悲劇の連鎖を止めるには、奴らのことを知る必要があると思うんです…!!」
サボ「……(ツララの只ならぬ表情を静かに窺い一息つく) …なら、お前はどうしたいんだ?(静かに問いかける)」
ツララ「(あの時戦った双子の無機質な目を思い出し、戦慄によって体が震える)…人を殺していいはずがない… そんなことは…絶対…っ……」
――― 「人はおねーちゃんみたいにはなれない。」「なれない。」「結局みんな、最後には騙し合う。」「だから殺しを止められない。」「そんな人間を殺す、ルリたちはとても楽しいよ。」「とっても楽しい。もっといっぱい人を殺そう。いっぱい人を殺す人を殺そう。」―――
ツララ「…奴らもまた、この世界に対し何らかの疑念を抱いているということ… きっと、私たちが気づく前から、奴らはこの世界の…何かとてつもない、『真実』を知っているみたいなんです… 少なくとも、私にはそう思いました… ……ただ…奴らが何の目的で動いているのかは、結局私にもよく分かりません。ですが…!目的がなんであろうと、やり方は間違っています…!」
サボ「……(ツララの答えを待つかのように微動だにせず)」
ツララ「っ……(以前対峙した双子の、彼女たち自身のものとは思えない謎の言葉を鮮明に思い出し表情が強張った)……だけどあの戦いの後、ひとつだけ、分かったことがあるんです。」
――― きょうごーとどくぜんにかられたきょしょくのりんねはしゅーえんをむかえる ―――
――― りけんやしゅぎしゅちょうでころしあうひとびとに、いきるかちはない ―――
――― よくぼーにまみれたこのせかいで、おろかなひとびとはおかねやこくせきでおたがいをさべつしてる ―――
ツララ「(しばらく黙りこんでいたが、何か意を決したかのように顔を上げる)…サボさん… 私も、奴等とは何度も接触しました。戦えば戦うほど、謎ばかりを残していく不思議な組織でした。」
サボ「長期間に渡ってあいつ等の動向を調べ上げてきたが、未だにその目的は謎のままだ。それでも奴らは徐々に活発化してきている。これ以上の被害の拡大は、"世界的規模"になる可能性も見込まれる。だから、俺は、これからも奴らの尻尾を追い続けるつもりだ。一刻も早く、壊滅へと導いてやらねえとな…(青空を静かに仰ぐ)」
ツララ「……(道化師たちに殺害された仲間たちを思い出し、胸の内が苦しくなる)」
サボ「ご察しの通りだ。各国で軋轢が起きているこの状況下で、人知れず暗躍して殺戮や破壊活動を繰り返している連中が存在することを知ってから、放っておけば、時期に起きるだろう国家間の戦争にも何かしらの影響を及ぼすかもしれねえと踏んでな… だが思っていたよりも、早いうちから結果が見えてくることになってしまったようだが…(目を細め墓場に視線を向ける)」
ツララ「そうですか…(敵対することがないと判断したのか、安堵の笑みを浮かべる)例の…組織… それって……(脳裏に例の双子や道化師のことが浮かび上がる)」
サボ「ああ、気にすることはないさ。お前たちとは敵対関係にあるかもしれないが…俺達はちょっと変わっててな。支配とか、戦いとか、んなもんに興味ねえから、安心してくれよ。それに俺は今、国を離れて単独で諜報活動をしている。例の異端組織をずっと追跡しているところだ。(腕を束ねる)」
ツララ「サボさん… アクター…ズ… と言えば、黄の国の人ですよね…?何故、こんな所に…(意外そうに驚いて)」
サボ「ん…?ああ、そうか…そう言えばまだ名前を名乗っていなかったっけ。(たははと苦笑して)…俺はサボ。「ACTORS」のサボだ。」
ツララ「はい… …貴方には、いろいろと助けられました。…あ、私、ツララと言います。貴方は…いったい…」
サボ「(「やせよ」と軽く首を振る)戦いに勝ったとはいえ、お前は重症者だ。無理はするなよ。(ふふっと不敵に笑んで小鳥を空に帰した)」
ツララ「はい。…あの、ここまで連れて来てくれて…ありがとうございました。(サボのもとへ移動しぺこりと頭を下げる)」
サボ「……挨拶は済んだみたいだな。(墓場付近の木に背凭れ、指に止まった小鳥を静かに見つめながらツララに声をかける)」
ツララ「……(ある墓の前に屈み、静かに手を合わせていた)…… ……っ…(静かに目を開けると何かを憂うように悲しげな表情を浮かべるが、再び目を瞑り、もう一度目を開けると平常になっていた)……そうですよね… いつまでもくよくよしていたら…『みなさん』に迷惑かけちゃいますよね。(はにかみながら呟いて、静かに立ち上がる)」
ヒ ュ ォ ォ ォ … (青空の中を優しいそよ風が流れる)
――― 黒の国Onyxis♞・墓場のある高台 ―――
メグ「え…?あ、そうなんだ… (男に「どうも」と会釈する)………!…もしや……―――――」
男性兵士(Onyxis♞)「ああ、ツララさんなら先程外へ行かれましたよ。(困惑するメグの背後から)」
メグ「コンコン…ツララ、入るよー。(ある病室の前に立ち、静かに入室する)…………あれ?(いない… 何処行ったんだろ…)(辺りを見渡しながら)」
メグ「いった…(全身の至る部位に包帯が巻かれた状態で院内の廊下を、節々に感じる痛みに顔を歪めながら歩いている)……(こんな傷、ツララのものに比べたら… 今こんな時だからこそ、私自身もしっかりしなきゃ…)(両腕に抱いている、食糧の入った紙袋を見下ろしながら)」
――― 黒の国Onyxis♞・病院 ―――
サボ「……(メグがツララを連れ去るのを見送り、静かにミシェルの遺体を見下ろした)……良い顔してるよ、あんた。あいつ(ツララ)があんたの顔を思い出す時は、きっとその中であんたはこうやって笑っているんだろうな。…それが、あんたの狙いなんだろ――――道化師さん、よ。(ふっと不敵な笑みを零し、ミシェルの遺体を担いで何処かへ去っていった)」
メグ「う、うん…!(左肩に重傷を負いながらもツララの腕を自分の肩に回し、足を引きずりながら城の方へと進んで行った)」
サボ「(ツララの後を横目で追い、やれやれと溜息を零す)…俺のことは後だ。まずはあいつを安全なところへ。」
メグ「よかった… そういえば、貴方は一体―――――!(サボに問いかけようとしたその瞬間音を聞き、ツララの方へ振り返る) ツララ…!?(急いで彼女の元へ駆け寄る)」
ツララ「…… …… ……!(しばらく道化師のいた方を見つめていると、ふとミシェルのことを思い出し彼の遺体のある方へ振り返る)…ミシェルさん、私… やっと貴方の言葉に気づいた… 鈍感で、すぐに感情的になっちゃう… 私を…許して……くださ………――――― トサァ…! (ミシェルの元へ歩みを進めようとした途端、疲労の末に遂に気を失う)」
サボ「おそらくな… (メグにそう言い警戒を解かせる)」
メグ「…退いた…んだよね…?(道化が消えた後もしばらく警戒し)」
幻影の道化師「 ォ ォ ォ ォ ォ ォ (三人としばらく対峙した後、大鎌を軽く振りまわした) ギ ュ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ――――――― シュゥゥン……(自身を中心に空間が激しく歪曲し、うねりが終えるとそこにはもう、道化師の姿はなかった…)」
ツララ「……っ…!!(まだ……――――)―――――!!(あの目… ……人のものじゃない……)(道化師の歪な仮面をずっと見てきたツララ自身も、その素顔の一部である眼に、これまで感じることのなかった戦慄を覚える)」
サボ「………(起き上がる道化師、そして仮面の奥に隠されたその悪魔のような眼光を目にし、怯える様子はなく大胆に笑い返した)」
メグ「ひっ…!まだ…生きてる……!?(道化の様子を不気味そうに見つめる)」
幻影の道化師「――――――― ド ッ グ ン ッ ! (倒されたと思われた道化師から鼓動が鳴る) ズ…ズズ……(そして顔面を手で覆ったまま起き上がる)――――― 「 」 ――――――(指と指の間から垣間見える狂気の眼光が三人の姿を捉える)」
サボ「……へっ… やればできるじゃないか。」
メグ「……!(やった… ツララがついに…!)(ツララが道化を破ったのを見て歓喜する)」
ツララ「はぁ……はぁ…!はぁ……はぁ…!! ………! ……やった…… ……やったんだ… ……私が……(刀を握る自分の手を見降ろし、そっと目を瞑り呼吸を取り戻す)―――――――― ううん…「私たち」が……!(そっと刀を握った腕をそっと下ろす)」
幻影の道化師「―――――!!!??(ズシャアアアァァァッ !!!!!)(赤黒の禍々しい身体に神々しい一閃が迸る)ググ…グググッ…――――――――― ド ハ ゚ ア ァ ッ ! ! ドシャアァ…ッ… ! ! ! (傷口から黒い瘴気が勢いよく噴出し、そして地に堕ちた…)」
ツララ「ガシッ (傍に落ちていた刀を拾い上げ、限界が来ていたはずの身体が勢いよく弾け飛ぶ)――――― はあああああああああぁぁぁぁぁーーーーーーッ!!!!(逃げる道化師に、様々な思いの籠った一太刀を炸裂させる)」
サボ「―――行けえ!! ツララァァーーーーッ!!!!(大胆不敵な笑みを浮かべ、全てを彼女に託す)」
幻影の道化師「 ! ! ! ! (仮面が割れた直後世界がスローモーションになり、その中で破片が勢いよく宙に舞い上がった) ブワサァ…ッ…!!!(その反動で後方に吹き飛び、白銀色の長い髪が靡く中、素顔を隠そうと片手で顔面を覆った)」
サボ「 竜の――― ガシィッ !! ――――(道化師を逃さんと素早くもう片方の手を構え、その歪な仮面を鷲掴んだ)―――― 鉤爪ェッ!!!!( バ ギ ャ ア ァ ン ッ ! ! ! ! ! )(嵩取る悪魔を引き裂く"爪"が、道化師の仮面を粉砕した)」
幻影の道化師「――――!!?(大鎌を粉砕された瞬間サボを警戒し、素早く退こうとするが…)」
××→サボ「(ツララの姿を横目に小さく不敵に笑んだ)……前だけを見ろ、恐れることはねェ!お前には「そいつら」がついているんだろ?意地を見せろツララ。俺が…俺達が…支えてやるよ ―――――竜爪拳…!!(ビキビキィ…ッ…!! パ キ ャ ァ ン ッ ! ! ! ! )(大鎌に亀裂を生じさせ、粉砕する)」
メグ「ツララ…!(立ち上がろうとするツララに希望を見出したかのように、目に輝きが灯る)」
ツララ「……!! ……(死を直前にして忘れかけていた… 大切な人たちの顔を、言葉を……) …う…っ…… あっ…あああぁ……!(溢れるものをこらえながら立ち上がろうとする)」
――― " キミはまだ歩き続けなきゃならなイ。生きて…活きて… そして、誰かを愛するんダ。キミが、ボクや「彼ら」から愛されていたようニ… 今度ハ…… キミガ…――― " ―――
ツララ「……!(××の言葉に感化され、今もなお微笑んでいるミシェルの顔を見る)…ミシェルさん……(私は……私は……―――――!)」
××「俺はお前のことをよく知らねえ、だが!!そいつ(ミシェル)が何故自分の命を捨ててまでお前を守ろうとしたのか、分かっているのか!? お前は―――――そいつの死を無駄にするつもりなのかッ!!?(声を震わせるツララに怒号する。その睨んでいる対象は道化師ではなく、実はツララへのものだった)」
メグ「……!?(ツララのことを知っている…?この人は…)(不思議そうに××を見上げる)」
ツララ「(……!)…… …貴方は……(知らない誰かの声に反応し、涙で歪んだ表情でその主の背を見上げる) 」
××「お前じゃねえ…!「お前」だ――――――――「ツララ」ッ!!!(道化の方を睨みながら、背後で泣き崩れているツララに)」
幻影の道化師「……!(大鎌を振り抜こうと何度も試みるが、××の尋常ではない握力を前に苦戦している)………?(××の声に反応し)」
××「ガチ…ガチッ… ガチ…ッ…!! (大鎌の刃をしっかりと掴んで道化が攻撃できないよう封じ込めている)……「お前」…本当にそれでいいのか…?(目深に被ったシルクハットから覗く口元は、何かを呟いている)」
メグ「危な―――――え……っ…!?(突如現れた××に目を見開き)」
幻影の道化師「――――!!(処刑を妨げた謎の存在に驚きを示したのかピクリと顔が微動する)」
××「ヒュンッ―――――――― ガ キ イ ィ ン ッ ! ! ! (瓦礫の陰から風の如く現れ、道化師の大鎌を"素手"で受け止めた)」
幻影の道化師「 ブ ン ッ ! ! (凶刃がツララを襲う)」
ツララ「……わたしは… もう…――――――――」
メグ「……!! だめ…ツララ…!逃げてえ…ッ!! 逃げてえええぇー!!!(道化が動き出したのを見、ツララに逃げるよう力いっぱい叫ぶ)」
幻影の道化師「…… ……ズァ… ! (ツララの様子に構うことなく、無慈悲にも大鎌を構え直す)」
ツララ「ああ…っ… あっ…うわああぁ…!…ひぐっ……う…っ…!あっ…あああぁ…っ……!!(みんないなくなっていく… 私だけが取り残されていく… もう誰も死なせないって…そう決めて、強くなったはずなのに…!)…わだ…わだしは…っ… もっ、もう…っ… ……誰も守れないのかな…っ…? …みんながいなくなっていくの…を…っ… ずっと見ているしかできないのかな…っ……!?…うぅ…っ… …うあ…ぁ…っ…!(冷たくなっていくミシェルの胸の中に顔を埋める)」
メグ「…ツララ……っ…(辛い思いを乗り越えてきたツララをずっと見ていたからこそ、とうとう彼女にも"限界"が訪れてきたことに気づき、どうすることもできないまま悲想の眼差しで彼女の背を見つめる)」
ツララ「…ぁ… あぁ…っ… ひく…っ… …ああぁ…あ…ぁ…――――――うわあああああああああぁぁぁぁぁ!!!!(ミシェルの身体に触れ、天に慟哭を響かせる)」
――― " キミを必要としている人たちがいル ……行くんダ。 " ―――
ツララ「…… …… ……」
――― " キミはひとりなんかじゃなイ。まだたくさんの仲間たちがいル、そしテ、『彼ら』もずっとキミの傍にいル。 " ―――
ツララ「…ミシェル…さん…… (もはや動く力さえなかったはずの身体がゆっくりと動き出し、ミシェルの遺体の元へ這いずり寄る)……そんな… 貴方まで、そんな……(遺体の胸部に頭を置き、ゆっくりと上半身を超しミシェルの表情を見下ろした)」
メグ「…… ……(ツララとミシェルの静かなやりとりを見つめていたが何が起きたのか理解に追いつけず、ただただ呆然と立ち尽くしていた)」
ツララ「(私が…誰かを…―――) ……ミシェルさん、私―――――――――――――――(彼の笑顔に応えようと口を開いた瞬間、自身の真横に倒れたミシェルに追いつけず、彼のいた方向を――――まだ生きていたミシェルのいた方を見据えていた)…… …… ……ミシェル…さん……?(まるで自分の中だけ時間の流れが遅れていたかのように微動し、恐る恐る目だけを動かしミシェルの遺体を捉える)…… …… ……(青空に向けて微笑む彼の横顔を傍で見つめ、そこに彼がいないことを知り、静かに滴を零した)」
――――― ト サ ァ … ッ … ! (狂気の道化から少女を守った若い道化は、優しく微笑んだ顔を浮かべたまま、静かに倒れた)
幻影の道化師「ドグシャァ…!!(ミシェルから大鎌を引き抜く)」
ミシェル「……言ったじゃないカ…" キミは愛されていル " テ… …キミは生かされた存在なんダ。人から、運命から… 未来を託されていル。 だから、キミはまだ歩き続けなきゃならなイ。生きて…活きて… そして、誰かを愛するんダ。キミが、ボクや「彼ら」から愛されていたようニ… 今度ハ…… キミガ……――――――――」
ツララ「ピチャ…(ミシェルから落ちた一滴の赤い液体が頬に落ちる)ちが… そうじゃない、です… ……なんで… なんで、私を……!?(腕に力を入れ起き上がろうとするも力尽きた状態では自分の身体でさえ動かせなかった)」
ミシェル「はぁ……はぁ…… ……ははっ…ヤな予感がしたから駆け付けたんダ… そしたらそれが的中していただけのことだヨ… (ふふっと笑みを零す度に血も零しそうになるが、必死に口内に留めているようで唇の隙間からどくどくと滴る。刃はそのまま心臓部を貫いていて、切っ先からはなおも赤い雫が音を立てて滴り落ちている)」
ツララ「…あ……ぁ… ……み…ミシェ…さ……?な…なんで……(驚愕と悲愴の混じった声を震わせ、赤く染まった、それでもいつもと変わらないミシェルの顔を見上げる)」
ミシェル「―――――…ヒュー……ヒュー……(大の字に広げた肢体で大鎌からツララを守っていた)…ヒュー…ハァー… …間に合って…よかっタ……(吐血をしていながらも、いつもの柔らかく温かい表情を彼女に見せる。背に突き刺さった大鎌の切っ先から鮮血が滴り落ちている)
ポタ…… ポタ…… (道化師の大鎌を伝って、誰かの鮮血が音を立てて滴り落ちる)
ツララ「…… ……?(メグさんが見える… きっと死んだ私を見て驚いて…… …… ……違う…?私の方じゃない……?じゃあ……じゃあ、何を見て…―――)――――――!!(メグの視線を追うようにゆっくりと顔を動かし視界を広げる。そしてその双眸に映った姿を捉えた瞬間瞳に生気が復活し、だが――――― 絶望した) 」
メグ「…あ…… あぁ……(あまりの刹那の出来事に呆然と言葉を失う。その視線の先はツララ……ではなく、ましてや道化でもなかった)」
ツララ「…… …… …… ……?(痛くない……? ああ…そっか… 死ぬと痛みなんて感じないんだ… 私…死んじゃったんだ……)…… …… ……?(…風が冷たい… 何も感じないはず…なのに、どうして…)(一陣の風が頬を伝い、黒い髪が靡く)」
――――― ブ シ ャ ア ア ア ァ … ッ … ! ! ! (青い空が赤く染まる…)
幻影の道化師「 ブ ン ッ ! ! 」
ツララ「――――――(メグさん… レオハルトさん… みんな…―――――― ごめんなさい… )」
幻影の道化師「……ズォ… (今度こそツララにとどめを刺そうと大鎌を振りあげる)」
ツララ「…… …… (うつ伏せの状態で浅い呼吸をしながら、光を失った瞳で恐る恐る道化師を見る)…… ……(体がもう…動けない… やっと仇討ちできると…思ってたのに…―――――悔しい… すごく…悔しい……っ…)(人形のような無機質な表情、その瞳から青い雫がぽたりと滴る)」
幻影の道化師「ズル… (メグには目もくれず背後に倒れたツララの方へ振り返り、ゆっくりと近寄った) ォ ォ ォ ォ ォ ォ (血だまりの中のツララを嘲笑するかのように見下ろす)」
メグ「――――――!!!? ……ぅ…うそ… ……つら…ら…――――――ツララあああぁぁーーー!!!(悲痛な叫びを上げ) 」
ツララ「…… …… ……――――― ごめ ん な さ … ―――――― ブシャアアアァ…ッ!!!!(肩から腰元にかけて斬り刻まれ、血飛沫をあげながら力なく倒れ伏した) 」
幻影の道化師「…… ……(大鎌を振り抜いた状態でツララの背後に立つ。陰りを帯びたその赤黒の仮面は―――― 嗤っていた )」
メグ「はぁ……はぁ…… ……はぁ…はぁ…!(左肩を強く抑えながら上半身を無理矢理起こし、訪れた沈黙を見やった)」
ツララ「…… ……(吹き抜けて… 場に走る沈黙の中、静かに刀を納刀する)」
―――――――ザギィ――――――――ン――――――――
幻影の道化師「ググググ…! (ショットガンを消滅させた後ツララに合わせるように大鎌を振り抜いた) 」
ツララ「くぅ…ッ…!……!!! メグさん!!?(自身のために駆けつけてくれたメグが返り討ちに遭うのを道化の脇から見え、それに驚き、そして恐怖する)…だめ… これ以上…―――――これ以上誰も死なせたくないッ!!!(メグがつくってくれた一瞬の隙を無駄にすることなく、刀を納刀し居合の構えを取る)…一刀居合―――――“天神”(あまがみ)!!!(強い踏み込みと同時に素早く道化師に接近し、居合を繰り出そうとする) 」
メグ「(敵は攻撃に集中している…今なら、私だって――――)―――――!!? きゃあぁ…ッ…!!(左肩を貫かれ成す術もなく前のめりに倒れ込む) 」
幻影の道化師「ガギンッ…ギャンッ !! ……――――――クルルル…ッ… ガチャ ダ ァ ン ッ ! ! ! (ツララを攻める最中、虚空の中で片手を振り回すことでトランペット型ショットガンを出現させ、視界に入っていないはずのメグに向けて正確に発砲した) 」
メグ「…… ……!!(窮地に追いやられるツララをいたたまれなく思ったのか、意を決したかのように立ち上がる)ツララは…やらせない…!!(靴裏に収納した小型ナイフを取り出し、鮮血を流しながらも道化の背後を討たんと走りだす) 」
ツララ「あッ… く…ッ…!! (残された一刀は攻撃を防ぐので精一杯であり、苦悶と焦燥が一緒に表情に滲み出る) 」
幻影の道化師「ズォ ―――――― ギャン ギャン ギャァンッ !!! (頭上で大鎌を振り回し上下に三閃を繰り出しツララを攻め崩さんと猛撃を加える) 」
ツララ「……!(あの攻撃…避けて良かった… この隙は逃さな――――)―――― へ… ひゃ…ッ…!?(疲労故か道化の挙動についていけず、一瞬の内に一刀で防御を試みたが弾き飛ばされ、手放してしまう) 」
幻影の道化師「ズグシャアアァッ!!!!(大鎌の刃が地面を抉り亀裂を引き起こす) グン――――― ズ ァ ッ ! ! (そのまま前転するように移動し、大鎌を引き抜くと同時に横一文字に振り抜いた) 」
ツララ「――――――ッ!!(ニ刀で受け止めようと試みた瞬間の内に殺気を感じ、防御ではなく後退することで攻撃を回避した)
最終更新:2016年03月04日 19:33