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子供にペットをせがまれる
「いやぁ、動物はかわいいなァ!」
「本当、京ちゃんはこういうところに来るのが好きだよね」
「動物好きだからね。
カピーにも会いたい」
「じゃあ京ちゃんの実家でも良かったのに」
「なんか実家に戻りづらいし、照さんが来れないじゃん」
須賀咲ちゃんです。今日は動物との触れ合い場に来ています。
京ちゃんが動物好きなので、ショッピングのついでにこうして寄ることが多いんだよね。
毎回、実家のカピちゃんに触れば? って言うんだけれども、京ちゃんは何かと理由をつけて帰りたがらないのです。
でも、確かにかわいいなぁ。
あそこにいる大型犬なんて、人懐っこくて温和で京ちゃんみたい。
「咲、あそこの犬かわいいね。
京ちゃんみたい」
「……お姉ちゃんと発想が同じだった」
「?」
お姉ちゃんは動物に触り慣れていないので、恐る恐る触っている。
それに対してはち切れんばかりに尻尾を振って喜ぶ大型犬。
……うーん、京ちゃんがお姉ちゃんに撫でられて尻尾を振ってると考えると複雑かも。
そもそも、京ちゃんがお姉ちゃんを撫でていて、尻尾を振っているのはお姉ちゃんなような……。
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「お、おお? おおおおおお?」
そんなこんなでボーッとしていたら、お姉ちゃんが大型犬に思い切り抱きつかれて頬を舐められている。
京ちゃんがお姉ちゃんをペロペロ……、そ、それはダメ!
「きょ、京ちゃん、助けて!」
「えー、羨ましいですよ!
懐いてもらってるんだからいいじゃないですか」
「ざ、ザラザラしていて変!」
「そりゃ、犬の舌ですからねぇ」
普段は過保護な京ちゃんも、相手が動物となっては助けてくれないみたい。
何せ犬の方はお姉ちゃんを気に入ったみたいで、抱きついて押し倒さん勢いだ。
涙目になってペロペロされるお姉ちゃん……か、かわいいかも!
「さ、咲!」
「私じゃどうしようもないもん」
「ううー!」
「頑張ってねー」
万策尽きたのか、私にも助けを求めてくるけれども、どうしようもない。
私までこうなったら大変だし、何より子供の面倒をみなければいけないので少し離れた位置から見学しています。
前は触りたいなーって思っていたけれど、カピちゃんが懐いてくれているので満足なのだ。
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京ちゃんはフラフラといろんな動物を見ているみたい。
思いっきり犬をモフッたと思ったら、次は人懐こい猫に囲まれてご満悦。
旦那さんは気楽でいいね……。さて、問題はこっちだよ!
「いぬー!」
「いぬ……」
二人とも抱きつけるくらいの大型犬が気に入ったのか、がっしり張り付いている。
息子なんて乗りこなそうとしているくらいだ。危ないから降ろしてもらっているけどね。
娘は……恐る恐る近づいて、最後に抱きしめるって結論になったのか、抱き枕代わりに抱っこしている。
大型犬も父性だか母性があるのか、されるがままに枕になっている。
……これは嫌な予感だ。
それから一時間、息子は飽きたのか外に行ったりもしたけれど、娘はずっと大型犬を抱きしめていた。
大型犬も子供には何もしないので、されるがまま、娘のおもちゃになっていた。
……くるぞくるぞ。
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___ノ ノ )、ヽ:、 "" r―‐┐ "" !ナケ' ̄フ'/ / // /、`ヽ、 `ヽ 「ママ! この子つれてかえる!」
f __ ∧ ,.へ iヽ! \ 、___ノ / / / // / / / '"  ̄ヽ!__/
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さあ、母娘のバトルが始まったよ。
本来ならば息子が欲しがるタイプなのだが、今日は珍しく娘が仕掛けてきたようだ。
あまり言いすぎると落ち込むので、適度なバランスで戦わなければならない。
まずは泣きながら喚く娘を落ち着けるため、抱きしめる。
ゆっくり背中をさすり、泣き止むのを待つ。
「なんで犬が欲しいのかな?」
怒ってないよ、と優しい声で呟くように伝える。
嗚咽交じりの声を聞くと、『よくわからないけれど犬がいい』とのことなのだ。
子供だから、自分が何で欲しがっているのかもわからないんだ。
「今、家の中にいて寂しい?」
ピクリ、と身体を動かした。
うー……、これは大人たちが謝らなければいけない事だ。
最近忙しかったが故に寂しかったのだろう。
特に、幼稚園では兄が守ってくれているとは言え、ずっと兄と一緒にいるわけにはいかないだろう。
帰ってきたら友達の出来た兄は外に飛び出して遊び始め、私は家事。京ちゃんとお父さんが夜遅くて、遊んであげられる時間が減ったんだ。
私がもう少し何とかしてあげるべきだったなー……反省。
ここで理路整然と買えない理由を話しても、全部自分でやると言い出して止まらないだろう。
だから、こっそり妥協点をあげちゃおう。
「ごめんね。お母さんがあまり構ってあげられなかったから」
「……」
「寂しかったよね……ごめんね……」
やばいです! 私まで泣きそうです!
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6/9
「ほら、パパのところに来なさい」
「えっ、京ちゃん?」
「普段寂しがらせてごめんな。
一週間いい子でいてくれたら、プレゼントをあげるからさ」
「えっ?」
「……わかった」
「よしよし、いい子いい子!」
そう言いながらいきなり担いで肩車をしだす。
娘はびっくりして目を回してるよ!
「我儘をプレゼントであやすのはよくないよ。
それに、片方だけにプレゼントすると……」
「まぁそう思うだろうけど、今回は昇進祝いってことで、な?
あっちにも考えてあるから任せとけって」
うーん。不安だなぁ。
確かに昇進祝いってことでちょっと貯金を切り崩すのもありなのかな?
いつも厳しく躾けてるし、京ちゃんに任せてみよう。
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……
…
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 ̄ ´ / / { |、{ l∧ {、 | }/イ/},イ / l_、 { Y´ / ' }- 、
{〃 r∧ |ィ斧ミ从 、Ⅵ , イ斧ミ、 } /l| l、r  ̄ { { | / _ }、
/ /{ 从{、 Vzリ \Ⅵ/ Vzり /イ } / | 乂_人_/、_/ / \
/ //从 l∧\ ,\ | /イ/ }==  ̄ ̄ ̄ ー く
/ イ' {/l∧ ∧ 、 ,イ/j' / \
 ̄ ̄ ー∧ _, 从 , \
ヽ 、 ` ¨  ̄ ィ }/ / / '
∧ \ / |/> , /
{(从_| -- ´ 「/// | {
|/ ̄}} |////|_ | 「ほら、一週間いい子でいたな。いい子には、これをプレゼントだ!」
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: : : : : {: : { :,'.|:.| ',:レ ヽ;| |: : : | ,≧:|_ マ:|',:. : |:: }
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. |: : : : :,:.A | { :::::::::: } .ィ゙::::::::: ノ / /: /!/ 「わぁ……!」
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.レi: : / ヽ∧ ⊂⊃ ` ⊂⊃ " /: : : :..: : : : ̄` ' 、
ー==,.∨ ̄ミ=', .___, . /≡ィ゙\: : : : : : :
_/ .: : ゙∧ /ヽ `ヽ\: : : : :: : : : \
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: : : : : __/ ' ,: : \ {__,.. ' ノ:\
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8/9
出てきたのは、大人サイズのカピバラぬいぐるみ。
……デカっ!? 私たちが抱き枕に使ってもいいくらいだよ!?
「これがいれば寂しくないか?」
「……う。うん」
「これと、パパが早く帰ってきたら寂しくないか?」
「うん!」
花が咲いたような笑顔で京ちゃんに飛びついている。
ま、ママもいるんだけどなぁ。頑張らないとね。
____
,. ´ __ `¨¨ヽ
,  ̄` / ヽ `ヽ
/ _ ,: ∨ 、 :.
/ /,´ / | ヽ .
/ //' ' / ' / l| | : : ∨ :
l// / , / ' l| | | | | | | | |
_/ ィ / { l |__|_{ |∧ }/ ' / l | ∧
 ̄ {〃 Ⅵィ斧从 } /-}/-/、 , /-、 ∧} 「なるべく早く帰るようにするからさ。
/ , 从 Vり ∨イ ,イ斧ミ、}/ /⌒ } | '
/ イ从 l ム Vり ム' ノ/}' それまではソイツで我慢してくれよ?」
´ \∧ ' ,r ' /
、 v ァ / 从/
\ `こ イ _|、
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___ノ ノ )、ヽ:、 "" r―‐┐ "" !ナケ' ̄フ'/ / // /、`ヽ、 `ヽ
f __ ∧ ,.へ iヽ! \ 、___ノ / / / // / / / '"  ̄ヽ!__/ 「うん! パパだいすき!」
`ー-----r‐'" i r/ / , |ノ! `ー----ァ'" / i! '" / 〈 i  ̄ `ヽ
\ ヽ !_ノ _/__ノ ヽ、 \ / / !、 i V 、_ 、____ノ
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「結局お高いもの買っちゃうんだから……」
「まぁ、内向的だとどうしても寂しがる時が来るだろうから、仕方ないよ」
「そうだ、ね。これは私の失敗かー」
「いつかやることだったから、そんなに気にするなよ」
「ちなみに、問題の方には何を買ったの?」
「スポーツ用のシューズ。ハンドで遊びたいらしい」
「そうなるといつまでも妹の面倒見てられないもんね」
「動物を飼うのも悪くはないんだが、リスクが大きすぎてだめだ」
「とりあえずこのまま行こうよ」
「ん、そだな」
「これからは、誕生日とクリスマスのサンタさん以外でプレゼントは禁止だからね!」
「わかってるよー。
親戚周りにもやらかさないように言わないとね……」
____ ,- 、_
⌒> ` ヽ ` 、
/, , | l ヽ
/イ ,/ / |{ | | | l | .
/ イ { /{-从 }/}-}イ | |
r-、_ V从 ィ=ミ∨ィ≠ミ| / , ∧
,. : : : ̄:´ゝく)、 ヽム ' |/イ V } 「ま、大丈夫だって、心配すんな」
/: : : : : : : : : : : \ }∧ v ァ 'r-イ
,: : :,: : : :/:}: : :|: : |: : ヽ _、__ イ/}_/
: : : |: /-'{: |: : 从: }: : 、: . ___ {// } r≧7}
| : : |: ィ雫 |/ィ雫}:/:∧:} <////////// 「/////>- 、
l : r从 ゞ' , ゞ'{イ: :{/}'///////////{l _|//////////\
从乂:、 u:.:.: :.:人//////////|/////∧:: ////////////// 、 「もう、女の子の頭を撫でちゃダメだってば!」
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rく.、.......{ }...........7 、 |/////// ///////// | ∨/////∧
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{ V ` rミ ∨=≦ 〈 ⌒Y |/////////////////| /⌒////〉
| { ` [二]´ 「二二} |////////o////////| ////////
カン!
最終更新:2015年11月25日 03:50