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マスオさん状態の緊張を克服した京ちゃん
須賀咲ちゃんです。
最近少し悩み事があります。
「咲、何かダルかったりしないか?」
「私は大丈夫だよ」
「それならいいんだけどさ……」
「京ちゃんも落ち着きなよ」
「うっ……」
このソワソワと落ち着きのない京ちゃんです。
私が妊娠してから宮永家に移り住んで、みんなして世話を焼いてくれるようにはなったんだけれども、どうも京ちゃんの様子がおかしい。
みんながソワソワして私の世話を焼いてくれているのはわかる。
その中でも、京ちゃんに言い様のない違和感を覚えるのです。
「京ちゃん、何かあった?」
「俺?
……うーん、特にないけど」
「そっかぁ」
本人に聞いても、はぐらかされるどころか本気で心当たりがないようです。
京ちゃんが嘘ついたら咲ちゃんにはすぐ分かるからね!
そうなると、何が原因かなぁ。
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「咲、お姉ちゃんにして欲しいことはない?」
「家事とか何もしないで欲しいかなぁ……」
「(´・ω・`)」
「昔はこうじゃなかったのに、お姉ちゃんは女子力をどこに置いてきたの……?」
「なんでもしてくれる京ちゃんが悪い」
「それならお菓子買ってくるのはやめますね」
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|:::: ヽ_| /// __,ノ :::::| } 「ご、ごめんなさい」
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「お姉ちゃんも懲りないよね……」
「まァ、実際にはプロ活動で忙しくてそんな暇ないっしょ」
「京ちゃんは優しい。
私の自慢の義弟」
「もー……」
お姉ちゃんったら……。
あれ、そういえば京ちゃんの変な雰囲気が消えてる?
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……
…
その時は気のせいだったのかな、なんて思ったけど、やっぱり違うみたい。
本人も気づかないところで、何か違和感がある。
埒があかないので、こっそり染谷先輩に連絡を取って聞いてみた。
『ふむ。妊娠してから京太郎がおかしい、と』
『そうなんです。不安なんですかね……?』
『うーん。
咲、引っ越すまでの京太郎には違和感はあったかの?』
『えっ?
その時は意識してなかったです』
『咲が気づけなかったっちゅーことは、なかったんじゃろ。
全く、他人の家の惚気話じゃの』
『えっ。わかったんですか!?』
『わしも旦那を家に迎えた時に旦那が同じ目にあっとるからの。
単純じゃ、お嫁さんの家が居心地悪いんじゃよ』
『……えっ!?』
『いくら京太郎がコミュ力高くて、宮永家と仲が良いと言っても他人の家。
慣れるまでにストレスがかかるのは仕方ないことじゃ』
『い、言われてみればそうかもしれません』
『まぁ、実際に見てもいないし、京太郎に関しては上から下まで咲の方が詳しいじゃろ。
あとは頑張りんさい』
『ちょっ、染谷先輩!?
……あぅ』
忙しくなったのか、惚気は聞いていられないのか、電話を切られてしまった。
京ちゃん自身すら自覚していない現状、私の考えすぎかもしれない。
……だけどね。
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……
…
「京ちゃん、そこに座りなさい」
「お、おう」
何も言わず京ちゃんの裾を引っ張ってきてソファに連れてきて座らせる。
……ちょっとだけやつれたかな。もうちょっと太っていたと思う。
お仕事は大変で、妊娠した私のフォローをして、宮永家に溶け込もうとして。
私には不安がらせないように相談もできない。
もう、それで結局お嫁さんを不安にさせているんだから、やっぱり京ちゃんはダメダメだ。
「さ、咲」
「なぁに、京ちゃん」
「いや、なにこれ」
京ちゃんの頭をギュッと引っ張って無理やり抱きしめる。
……和ちゃんなら胸に顔を埋めさせるとか出来たんだろうなぁ。
「なにさ。ない胸は不満?」
「不満もなにも、いきなりどしたの」
「京ちゃんが疲れてるから、嫁さんパワーを充電してるの」
「俺、疲れてなんか……」
「疲れてるよ。私が見てるから間違いないよ」
「……はは、そりゃ間違いないや」
観念したのか、私の胸の中で大人しくなる京ちゃん。
そう、それでいーの!
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「あー、なんか落ち着く」
「そう? 良かった」
「確かに、ちょっと疲れてたかも」
「でしょ。
確かに私は妊婦さんだけど、京ちゃんだって私の実家に慣れてないのに頑張りすぎなの。
結局私を心配させてちゃ意味ないもん」
「て、手厳しい」
「子供ができたらもっと厳しくなるよ!
ほら、触って」
京ちゃんの手のひらを無理やり掴んで、私のお腹にくっつける。
ちょっとだけ、お腹がたるんでないかな、なんて心配したりして……。
「この子が来たら京ちゃんを甘やかすのも半分になっちゃうんだよ」
「……そっか」
「いくら京ちゃんでも、疲れてる時は疲れてるって言えばいいの!
それが、ふ、ふ、夫婦でしょ!」
「……そこでどもらないで言えれば完璧なんだけどなー」
「う、うるさいよ!」
私だって、京ちゃんに保護されるだけじゃないんだからね。
支えあうのが夫婦、でしょ?
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「……ありがと、咲。
落ち着いたよ」
「うん。まだしばらくは京ちゃんの特等席なんだからね」
「そっかー。特等席じゃなくなっちゃうのか」
「そうだよ。甘えられるうちに甘えときなさい!」
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/////\\//≧ __ ィ///: : : :/ : : : /|_/: :/: :/: :/): : : : : : : . っ 「咲のくせに生意気だ!」
{////// V///// ̄} //////,--、/: : :/_ /`ー'--'-/-く: : :/: : : : : :. っ
///>-//}/////// ()//// 〈 {: / === /:イ: //\': :/: : : : :| 「ぅひ!」
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//////// し'--く/ {:.:`\....、 /........//r、/ )-、
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「よし、嫁さんパワーを堪能したし、もう大丈夫だ」
「もー、次は気をつけてよね」
「その時は咲が気付いてくれるんだろ?」
「……ばか」
ふーんだ。気付いていても教えてあげるかは別問題だからね!
……よく気づけるなって? そりゃーもう!
私、いい嫁さんですから! カン!
最終更新:2015年12月08日 13:14