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京白で最高に幸せな生活
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白望の平行世界で幸せそうに暮らす京太郎
「んっ……」
唇に重圧を感じて目が覚める。
プニッと柔らかい感触。
全く、また悪戯しているな……などと思いながら舌を出すと、喜んで舐め取られる。
このまま朝から……というのはちょっと辛いので、名残惜しいけれど腕を掴んで離す。
ちょっと抵抗されるが、さすがに男女の力の差は覆らない。
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/ , 从 Vり ∨イ ,イ斧ミ、}/ /⌒ } | '
/ イ从 l ム Vり ム' ノ/}'
´ \∧ ' ,r ' / 「ぷはっ、おはよう、シロ姉」
、 v ァ / 从/
\ `こ イ _|、
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八/ / ,八 入 、 ,,, ,′ ト、ノ
. { / }\__ ′ | 「おはよう、京」
. 从 八{ 込、 ∠> . イ^| }八
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……
…
京と出会ったのは、高校三年生のお盆だった。
親戚の集まりだとかなんやかんや言われて東京にまで出向いた時の話。
聞け私の親戚はわりとお金持ちらしく、こうして親戚が集まることがあるらしい。
言われてみれば、小さい頃に何度か出向いたことがあった気がする。
ただ、当時の私にとっても高校生の私にとってもただの面倒臭い行事であることには変わりがない。
『いざという時には親戚のつながりが大事になるんだぞ』なんて親には言われた。
それを聞いて、親戚のつながりが必要になるような『いざ』なんて来なければいいな、と思った。
『あれ、シロ姉?』
『……あなた、誰?』
『あ、えっと……。
清澄高校の須賀京太郎です。昔会ったことはあるんですけど……』
須賀、京太郎。申し訳ないが覚えがない。
そのことを彼に伝えるが、ちょっと寂しそうな顔をされただけですぐに持ち直した。
それより気になったのは、清澄高校という名前。
インターハイで苦汁を飲まされた相手だ。
すでに割り切った、と言うほど私は大人ではないが、負けた相手に当たり散らすほど子供でもない。
なんとも言えない感情が胸の内を支配する。
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「インハイでシロ姉を見たときはビックリしたよ。
……ああ、えっとビックリしました」
「敬語はいらない。前は使っていなかったんでしょ?」
「良かった。シロ姉相手に敬語ってなんか慣れなくてさ」
「それで、京は何の用?」
「あっ……」
自分の中で気づかぬうちに出てきた愛称。
彼はそれを聞くと少し嬉しそうに笑顔を向けた。
「……京、って呼んでいい?」
「もちろん!
シロ姉は俺のことをそう呼んでいたんだぜ」
「……ダル」
聞けば彼は年下だそうだが、年下の方が覚えているというのはどういうことか。
少し悔しいが、覚えていないものはどうにもならない。
「ここにいるのも面倒だし、ちょっと外に出ない?」
「……わかった」
一瞬の躊躇は、ここでだらけている方がいいか外の方が楽かを考えたものだ。
ここではあまりだらけている態度を見せられない。
覚えのない男性と外に出るのも億劫だったが、それを承諾したのは彼のことを少しでも覚えていたからかもしれない。
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「シロ姉、アイス食おうぜ!」
「任せる」
結局デート染みたことをしている。
彼は色々な話題を持っていて、あまり会話が好きではない私を飽きさせなかった。
私が喋ることが億劫になった時は機敏にそれを察し、一人で場を繋いだり黙っていたりする。
これは随分と人とのコミュニケーションに慣れているものだ。どれだけの女の子を手篭めにしてきたことやら。
そんなことを聞くと、顔を真っ赤にしながら「そんな相手いねーし……」と俯いてしまった。
ちょっと言い過ぎたかな、と気にしてみると、「ハハッ、引っかかった!」と悪戯が成功したと喜ぶ。
少しムッとするが、年下にいいようにやられていることが癪なので気取られないようにする。
もっとも……、彼にはバレているかもしれない。
「東京は暑いよね。コンクリートの熱ってやつ?」
「知らない、けどだるい」
「照り返しもあるから気温以上に暑く感じるらしいよ。
あとは風も通らないよね」
「それはわかる……」
「あっ、シロ姉アイス溢れるよ!
ほら、拭いて拭いて」
彼は面倒見が良いのか、細かいことに気がつく。
面倒くさがりな私と相まって、何やら楽しそうにお世話を焼いてくれる。
それが何とも、ありがたくて、悔しかった。
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……
…
「それじゃ、また」
「あ、うん……」
結局、数日間を彼と過ごした。
親戚の集まりも終わって岩手に帰ろうとすると、彼は寂しそうな顔でこちらを見てきた。
……?
「あのさ、シロ姉。
ラインとかしてもいいかな」
「……文字を打つのは面倒だから、通話で」
「……やった!
ありがとう、シロ姉!」
何やら嬉しそうにスマフォを掲げる京太郎。
こんな反応が薄い私と喋って何が楽しいのかわからない。
しかし、求められていることは面倒でも、嬉しい。
帰る最中、ジッとスマートフォンを見つめ続けた。
//ア / / イ :ト、 \ \ \ \
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{ | ,:イ :ハ`¨´`T´ | 、 \ト、 ヽ `ー- 、 \_ }
| | | ト、ハ≫=zzz、 ! `¨´`¨´`¨´`¨´ | |\ ヽ`ヽノ\
. 人 | | | 代 { __} \| ィ=- ..,,__\ト、 j │ \ } \
\! 〉、 ! :. 乂_フ ´下¨¨“_卞ゝ jイ ノ ヽ ノ i
/ ヽ ハ 弋 `フ ノ j/`ヽ j/ |
. / / / :. , `¨¨´ ノ ト、 ト、 } 「……京、か」
i | i :从 / ト、 | ヽ. ; } /
l 人 ト、 ト、 _ rー-イ イ ! \ ! } / j/
∨ \! ∨V .> ` イ {ス人jヽノ jノ jノ j/
, ´∠ニニ>、 _ ... イ / \
/ /ニニニニニ7 λ / /入
/ {ニニニニニ7/「八. / //二\
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……
…
「それさ。
相手の男の子、シロのことが好きなんじゃない?」
新学期を迎えて相談してみれば、塞がそんなことを言い出した。
胡桃もウンウンと頷いて、二人して興味津々だ。
「いやー、シロにも春が来たかー」
「面倒見がいいならピッタリだね!」
宮守は女子校だ。
普段こう言った話題からは程遠いが、みんな女子高生だ。
一度話題に出てしまえば、絶対に離さないとばかりに食らいついてくる。
やっぱり相談するんじゃなかった。そう思ってももう遅い。
好き勝手に言われて、実際に通話するのは私なのに。
こう言われてしまっては少し意識してしまうではないか。
みんなに言われてラインを送ってみれば、今日通話することになってしまった。
……私から通話を誘うなんて初めてだ。
なんだ。何を話せと言うんだ。
時間が過ぎるのを憂鬱に感じながら、何を話せばいいのかを考える。
誰かとの会話内容を考えるなんて、初めての経験だった。
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……
…
「それでさー、今日の体育の時間は凄かったんだぜ!
俺、運動得意なんだ!」
「……そう」
ああ、まただ。なんだかんだ言って京にリードを握られてしまう。
考えてきた話題なんて一瞬で終わってしまって、気づけば京が喋ってくれている。
とっても楽で、居心地が良いが、気を使わせているみたいでなんだかダルい。
「ねぇ」
「……?」
「京は、私と喋っていて楽しい?」
だから、思わず聞いてしまう。
「楽しいよ」
「そう」
「俺にとって、シロ姉は憧れの人だから」
「……えっ?」
「……うわっ。なんでもない!
き、切るね!」
最後に意味深な言葉だけを残して切られてしまった。
憧れの人、……私が?
自分で言うのもなんだが、こんなにダラけていて憧れの人なんて思われるタイプではない。
やるときはやるつもりだが、そんなことは滅多にない。
でも、一回だけ。
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……
…
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,, - '' ー '、
´ ヽ\
/ / | | ヽ \
/ ,/ /| l _<
ィ / 十/┤ 十ト l ハ ヽ
 ̄| { 示芸 \ |示芸! } 〃
j Y\|廴 リ 廴リ,!リ ノ
/ 廴 | } 「ほら、行くよ、京」
{/ヽ|\、, > ___ _-__, イN/
/ 〉 | 〉、 "
/`ヽ::ヽ〈 V/l::ハ
,' |:::::ヽ「」/::::::ヽ,
l !:::::〈/ヽ〉:::::::::}
└t-ィ:::::::::::::ヽ:::::::::イ
,.. / ヽ ´⌒> 、
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/ | }! \⌒
. / / ! | | ヽ \
/ィ :| \∧ | /| |! トー―
| _|VT示r ∨j/示rx/ V( 「シロ姉!」
レ1( 弋,り 弋り {ソ V __
|/V{ ___ 从|>ー―――r―――/ /
___/>、 V / イ7 / /――-、 \
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ノ ( | | / / / /
/ \| | | / / /´ ̄ ̄ ̄
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_/\ /|/ ∨ / / / ⌒ヽ
ー / \ / 人 〈 / / |
し′  ̄ , >==≠ | /⌒ ト{_
| | |/ |/| |::::}!
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―――そんなことも、あったな。
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……
…
そのあとは、省略しよう。
簡単に言えば、岩手まで来た京太郎に告白されて、受け入れて、こうして東京の大学で同棲しているわけだ。
「京、お弁当を忘れないの」
「あ、ごめん……」
「ほら、身だしなみもしっかりする」
「うっ、わかってるよ」
「わかってない」
普段ダルダルしていることは変わらないが、ただ一人、京太郎の前でだけはしっかり者のお姉さんになる。
それが今の小瀬川白望だ。
大学の友達にも、塞や胡桃たちにも、『あまり京太郎君に迷惑かけちゃダメだよ』なんて言われているが、実際には逆だ。
どこか抜けている京太郎を支えてあげている。
最も、男ができて変わったなんて思われたくないから黙っている。
「京、行く前に」
「は、恥ずかしいよ、シロ姉」
「んっ」
行ってきますとキスをさせる。
「京、帰ってきたならすることがあるでしょ」
「手洗いうがい、だよね」
「それともう一つ」
帰ってきたらキスをさせる。
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「ちょっ、シロ姉タンマ!」
「またない……」
「今日はもうキツいって!」
「今日、他の女の子に色目を使っていたでしょ?」
「使ってねーし!」
「もうそんなことはさせない」
「だから話を聞い……」
うるさい口は、黙らせる。
これが須賀京太郎と小瀬川白望の幸せな毎日。
/ / `ヽー、 ー、 `ー /´
_ -‐ァ'/ ´⌒ヽ 、 ヽ、_ 彡 ´
/⌒ィ'´ / ', \ ヽ
/´ア´ / / / ! ', ヽ
({ / ノ / / ! l \ 、 \
`Y ィ´ / / i l '. 、 ヽ. ',_ `ー-
/ / /イ/i{ j{ j 、 \ ヾ  ̄´
, ィア,' イ /`7~ヽ ハ 八 (ヽ ト、 } ー、
j/ / { { イzx、_エ、 j |~~、 ヽ Y`ヽ }! ソ \}⌒j
´ { ヽハ、{i 佞i「ヽ. ハ{\{zュ.jYハ } 〉ハ ヽ.
∨ ハ `  ̄ \{ ヽ `芒!リイ ノ /イ ハ
ヽ { j! ! 、 } ヽ! 〈 /フ j! / リ 「京は誰にも渡さない……っ!!」
`ヘハ ト j /´j} ハ ノ
` \ ゚ ` / / ノ j_ノ ´
_ -=ニ7⌒ヽ __ .. イ / `7=ュ。_
イ 「ニニニ7 人j ハ 〈 /ニニニ´⌒ヽ
´ i ニニニ{ /l] `Y ', V /ニニ/ '.
l ニニニ、/! [! ( '. Vニニ7 }
/ ハ ニニニニニ| マ、 ィハ Vニ7 ′
/ ', ニニニニニ| マ、ィ´ 。 V /
カン!
最終更新:2015年12月12日 08:44