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オカルトリオ結成?



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 【オカルトリオ結成?】


 石戸霞よ。

 私たちが爽ちゃんと出会ったのは私が小説家として仕事を始めた時だったわ……。


 「新人編集でーす」

 「あら、よろしくお願いしますね」


 初めて会ったのは私が作家としてデビューして少し経ってからだった。

 最初はにこやかに笑って挨拶をしたけれど、ジロジロと胸のあたりを見てきたことをよく覚えているわ。


 「すっごいおっぱい」

 「ちょ、ちょっと!」

 「お姉さんええ乳してますなー。

  私と同年齢っしょ?

  仕事とは別に友達になれそうじゃん!」


 迷いなく人の心の中に入ってくるその感じはまるで平行世界のあの人のよう。

 まぁ、あの人はもっとうまく、気づいたら側にいる感じだったわ。

 爽ちゃんは強引に入ってきて、人の心の中に居座る。

 相手が諦めるまで居座り続けて、諦めた頃にニッコリ笑って『どうだ!』と言ってのける。

 もう、こんな性格なのに有能なのは反則よ。

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 ……
 …

 「うーん、カスミは頭の中ですごく乙女ちっくなストーリーが出来ているんだろうな。

  でもそれを文章として表現するのに慣れてない感じがする」

 「そうね。

  他の人に見せられるようなものなんてなかったわ」

 「そこで、こんなものを持ってきました!」


 「ほら、エロ小説!」



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 「文章ってさ。テキトーでいいんだよ」

 「は?」

 「細かく書いたって見てくれない人が多かったりね。

  とにかく完結させた方がいいんだって!

  よく言うじゃん?

  『早く話を進めろ』ってさ。

  だからこれ読んで雰囲気だけ掴もう!」

 「……なんでそれでエロ本なのかしら」

 「だって、これが一番わかりやすい描写じゃん。

  じっくりねっとりどんな体の動かし方をしているか描写するより、シチュエーションエッチに人は萌える!

  普段自分が上なのに弟に手篭めにされる姉!

  親友のために身を捧げる女の子!

  NTR不倫もの!

  ぜーんぶ、描写じゃなくてシチュエーションなのだ!」

 「(……話半分に聞いておきましょう)」

 「ちなみにカスミはどんなのが好み?」

 「私は囚われのお姫様を王子様が助けてくれるような……って何を言わせるの!」

 「カスミったら乙女ー!」


 思わず背中をひっ叩いてしまう。

 それに対して、彼女はニヒヒと笑った。


 「いーね!

  これからもそんな感じでよろしくっ!」

 「もう……」


 作者としては先行き不安なことこの上ないわ。

 でも、友達としては一気に距離が縮まった気がした。

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 ……
 …

 「まずい、まずいわ」

 「だから何でうちで仕事をするの……」

 「そう言わないで白望ちゃん。

  〆切間際なの。家にいたらアレが来るの!」

 「(アレって何……?)」

 「このままだと横でエロ小説を朗読されながら執筆することになっちゃうの。

  だからしばらく身を隠させて!」


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   /     〃  |  弋::::::::ノ        弋::::::::::::ノ  〃 |  /  \       '
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   !,'!   /, '     .|   ' '     '       ' '           ヽ      、ヾ |
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    % |!'  !   '                       / .|       !
          l   ヽ       ,-‐-‐--,             ノ   ヽ    |   「まぁ、いいけど……」
         ,!    ヽ       ̄ ̄          ィ--    |  ヾ  | |
          丶  {   |  、             イ  /l    '  | | / '
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       /  <三三ニ>'" ', !  /|      ヽ--==ニ> ̄ ̄`ヽ
     /   /三三>'"    V /  |      /三三三"      ヽ


 「ありがとう白望ちゃん!

  天使みたい!」

 「私を巻き込まない分にはいい」

 「大丈夫よ。

  ここはマヨイガ、伝説のお話の中にしかない。

  ここにいれば見つかるわけなんて……」

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.    \: : : : : : : : : :‘,   .i!: : : : : : :.> ¨¨   /'′  ¨¨     ゚。: !: : キ : !  「カスミ発見っ!」ヒョコ
.     〉: : : : : : : : : イ   i! : : : : : 斗笊.示ト、       斗笊.示ト、、 ゚: : : :ハ: :!
.      / : : : : : ィ: : : ′  i: : : :/ {{ { ト::リ }        { ト::リ } }ト }:f´`! i: !
    /: :斗 ´  |: : /     !: : ∧  乂 .ノ       乂 .ノ    !:i / .レ

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          八/ / ,八 入         、   ,,, ,′ ト、ノ
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.            从  八{ 込、   ∠>  . イ^| }八
                ∨  \从_}> . __ イ 八jノ  )  「……えっ?」
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 「な、なんでここが……」

 「私のカムイを舐めてもらっちゃ困るね。

  〆切は守らせるよー」

 「カムイ……、ああ、そういうこと。

  またドジ霞が発動した……」

 「えっ、どういうことなの!?」

 「おっ、そこの娘もこっち側の人?

  これ、マヨイガって言うんだっけ」

 「『カムイ』はアイヌに伝わる神格を持つ高位の霊的存在。

  日本における八百万の神のようなもので、あらゆる動植物や自然現象に宿っているもの……」

 「よく知ってるじゃん!」

 「いや、仮にも神道に携わってた霞がなんで知らないの……」

 「ほら、カスミって自分はお姉さんポジションって勘違いしているところあるし!」

 「そこまで言わなくてもいいじゃないのー!!」


 涙目になってプルプルと震えちゃう。

 いいじゃない! 私だって鹿児島にいた頃にはそういう風に思われていたこともあったのよ!


 「おおっ、揺れてる揺れてる。

  爆乳巫女の涙目おっぱいぷるんぷるんだ!

  これは売れますなー」

 「いやもう、二人とも出て行って……。

  私には関係ないでしょ」

 「白望ちゃぁぁん。

  助けてぇぇぇ」

 「お仕事でしょ……」

 「んじゃ、シロ?でいいのかな。

  一緒にやろっか」

 「ダル……。

  二人で勝手にやってて……」

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 7/9


 「ふふふ、そんな態度でいいのかな?

  ここに折り目のついたエロ本がありまーす!」

 「?」

 「へぇー、カスミもシロもいい趣味してるねー!」

 「……霞?」

 「知らない、私知らないわよ!」

 「カムイを使ってこっそり探したのだ!」

 「……いい加減追い出そうかな」

 「私は滅びん!

  何度でも蘇るさ!」

 「霞、早く引き取って」

 「白望ちゃぁぁん。そんなこと言わないで……」

 「(霞が面倒くさいモードに入った……)」

 「あっ。私はシロと一緒にお茶でもしてるからおかまいなく。

  っていうかカスミが〆切守ればいい話だし」

 「ここ、私の家なんだけど……。

  もう……、私に被害が及ばないならいい」

 「す、すぐに終わらせるもん!」

 「んじゃ、二人の秘蔵本でも読ませてもらおうかな」

 「やめて。やめろ」

 「……あっ、これ自分で作ってる系?

  なんか同じ男の子が竿役やってるけど、二人とも現実でもこの子が好きだったり、なーんて……」

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 8/9


      //ア    /  / イ   :ト、    \      \        \   \
.     // /     /  /  |    | \    \      \       \   \
.      /′i    /  /i   |    │  \      `ヽ      `ー- 、      Y⌒ヽ}
     {  |  ,:イ   :ハ`¨´`T´   |  、  \ト、  ヽ `ー- 、    \_   }
         |  | |  ト、ハ≫=zzz、   !   `¨´`¨´`¨´`¨´   |  |\    ヽ`ヽノ\
.      人  | |  |  代 {  __} \|    ィ=- ..,,__\ト、 j │ \    }     \
         \! 〉、 !  :. 乂_フ     ´下¨¨“_卞ゝ  jイ  ノ    ヽ  ノ      i
           /  ヽ ハ             弋  `フ ノ  j/`ヽ    j/       |
.           / /   / :.    ,      `¨¨´        ノ      ト、   ト、  }
         i  |  i :从                       /  ト、   | ヽ.  ; } /   「京は私の前世の弟。
         l 人  ト、  ト、    _          rー-イ  イ ! \ !   } / j/
         ∨  \! ∨V .>   `       イ {ス人jヽノ jノ    jノ  j/       そして夫」
               , ´∠ニニ>、 _ ... イ   /  \
                  / /ニニニニニ7   λ    /    /入
              /  {ニニニニニ7/「八.  /     //二\



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      !::::::::::::::|::::::: | ,,xぅ气芹ミ,ノ::::/ 斗ぅ冬,, ノ:::::::::::::|
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.       !::::::八 ‘:::::: | 乂辷ソ        乂_ソ ;:::::::::::::::;
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        ‘:::::::::::::::::|:::::|              ′:::::::::::;   「京太郎さんは私の平行世界の旦那さんよ」
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 9/9


 ……
 …


 カスミには〆切を守らせたし、シロとも出会えたしいい日だったなー。


 ……いや、あの二人おかしいでしょ。


 夢見がちな電波さん? でも明らかにカメラ目線じゃない男の子の写真いっぱい持ってたし。

 後半は永遠にのろけ合戦が始まって私が気圧されちゃったよ。

 ぐぬぬ、この獅子原爽一生の不覚!


 「そうだ!」


 この名探偵獅子原爽ちゃんの手にかかれば男の子の詳細を調べるなんて簡単簡単♪

 これでも地元では名探偵と呼ばれし、ルーツは巫女さんだしー。

 あの二人が喪女っぽいことしてる間に私が横からかっさらっちゃおうかなー

 これは担当業務だからねー。


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              /.: .: .: .:`: 〉:/⌒ ̄ /      .|
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                   リ    \     /.::j!
                  /__         /.:.:j!
                   〈 丿 `ー,-ミ.,_    :{!
                 _Уー─=ニ二>x、:{!
               _,.ノ⌒ニ/ニニニ/ニニニニΧ
           _, r<ニニニニ/ニニニニ/ニニニニニニニ、
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    ,.  '⌒`ヽ二ニニニニ>'⌒ マ.ニニ/ニニニニニニニニリ
   '′      ー=>'"       \/ニニニニニニニニ/
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. /       / /          _,.。∨ニニニニ/
       /        _,..。s≦ニニニⅤニ/


 続く


最終更新:2016年02月08日 17:40