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憧れのあの人は今(平行世界)



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 【憧れのあの人は今】(平行世界)


 「今日こそはっ!

  大学で憧れの女性探しをしますっ!」

 「京ちゃん京ちゃん。

  ついていってもいい?」

 「えっ、まぁいいですけど……」


 なんでだろうか。

 照さんに頼まれると断れない。

 普通なら女の子と一緒に女の子探しなんておかしいはずなのに。

 (´・ω・`)←こんな顔をして頼まれたら仕方ないよな!


 「ああっ、あの時の女性はどこに……」

 「京ちゃん、私ならここにいるよ」

 「そりゃ照さんはここにいますよ?」

 「うん、ここにいるよ」


                ,.  ⌒ヽ、/⌒ 、-- 、
               /_,..-         ヽ  `  、
             / /´     /    ∨   \
                ,  ´      / ,'     :    、 ヽ
           /   ,    , / /|  |  :.  | | |    ∨
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            ´/イ }从lム     ; \     ,ノ /  \   「?」
                    | ∧          ∧,イ
                   Ⅵム    -  -    イ //
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 「何かあてはあるの?」

 「ふっふっふ。

  前の時のことを考えるとあの人は新入部員を求めていました。

  それすなわち! どこかのサークルに所属しているということですっ!」

 「さすが京ちゃん。頭がいい。抱いて」

 「友人たちといろいろな情報収集をしましたが、全く証言がないんですよね。

  となればもう自分の足で探し出す必要があるわけです」

 「ふんふん」

 「一目見たら分かる自信がありますよっ!

  パッと見てすごく綺麗でしたし、声も好みでしたから!」

 「そんなに言われると照れる……」

 「そういえば照さんの声もいい声ですよね」


                 _. . : :―――: . .
             ,. : :´: : : : : : : : : : : : : : :` : 、
            /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : \
           .:' : : /:,: : : : : : : : : 、: : : : : : : ヽ : : ヽ
           /: : :/: :/:/: :, : : : : : : |: : :!: : : |: : ∨: :∧
          , : : /: :/:/ : / 、: : : : :.ト、: |:|:{: :|: : :.| : |: : .
           /: : 〃:/:/|:从-、}:、: : : :.|-从}-Ⅵ : : | : |: : |
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          ̄´  |: }从:{   ⌒Y   ∨  ⌒Y }: :/}/Y : ′
           |: : : :/   乂_ノ     乂_ノ /:イ  /: :,′
           |: : : { ////        ////r-: ': : /
              从: : 乂      ^ー(    イ: : :/: :/   「!?」
            ∨: {:从{¨¨, ィ「 ̄ 7¨´、_: 从:イ: :/
               \|  / \ ∨^/  />/' }:/
                 / |乂\∨_,イイ/  }
               {/⌒ア `ー介 -‐´ {__〉
               {`ー∧ /:∧:.、  |- r'


 「京ちゃんに褒められた。

  今日はお赤飯」ホクホク

 「(でも、気だるげな棒読みだからよくわからん)」


 なにやら照さんが嬉しそうだ。

 そんなに喜ぶことなのか……?


 「んじゃ、そろそろ行きますよ」

 「京ちゃん、手」

 「はいはい」


 ボケーっと座ったままの照さんに手を差し伸べて起き上がらせる。

 全く、この人は……。

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 3/9


 ……
 …


 「い、いないっ!」

 「(京ちゃんとお散歩。楽しい)」


 講義の後に照さんを連れてサークル巡り。

 とりあえず俺の得意な運動系のサークルから文化系のサークルまで一通り巡ってみたけれど、証言も何も全くない。


 「あとは麻雀部くらいしか……」

 「……」

 「(なんかめっちゃ見られてる)」


 高校時代に入っていた麻雀部も早々に行ってみようと思ったけれど、照さんが嫌そうな顔をする。


 「照さんは麻雀部なんですか?」

 「ち、違うよ」

 「でもこの前も『まー』って」

 「うぐぐ……」


 いや、この人は誤魔化す気があるんだろうか……。


 「照さんが嫌ならいきませんよ」

 「ほんと?」


 これはちょっと嘘だ。

 麻雀部を後回しにしたのは、自分本位な都合でしかない。

 結局のところ、まだまだ自分の心に整理がついていないのだ。

 麻雀の文字がチラつく度に『咲』のことが考えをよぎる。

 それだけで胸が痛くなる。

 照さんを言い訳にすることで自分を保っている。

 わかっているけれど、自己防衛をしてしまう。

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 「ハァ……」

 「……」


 照さんがこちらをじっと見つめてくる。

 やめてください、そんな純粋な目で見ないでください。


 「京ちゃん」

 「なんです、か?」


 ほっぺたを引っ張られる。

 なんで……?


 「何してるんですか」

 「かたい」

 「そりゃ固いですよ。

  男の子ですから」

 「むにっ」

 「やめなさい」

 「あうっ」


 なおも俺の頬をプニプニし続ける照さんをチョップすることで静止する。

 相も変わらずじっとこちらを見てくる。

 そんなに見られると照れるじゃないか。

 それに、照さんに見られていると全てを見通されている感覚になる。

 なんだこれ。

 何も知らない子供にじっと見られているってこんな感覚なのかな。


 「京ちゃん、ちょっと待ってて」

 「?」


 そんなことを考えていると、照さんがトテトテとどこかに去っていった。

 待っていてと言われた以上、やることもなくスマホを弄って待機することにする。

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 5/9


 ……
 …

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   /         /         V|:.:.:.: |:\:.:.:.:.:.\:.|\:.ヽ   <:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト :\ `ヽ:.:.|   「新入部員はこっちですよー!」
  ./         /       _  ─― |:.:.{{\:.:.:.:.:.\ ヽ:|  ト、:.:.:.:.:.:\:.:.:.\.:.:.:.:.:.:| \:\ j:./
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 6/9


 あの人の声だ。

 思わず体を動かして廊下の曲がり角を曲がる。

 そこにいるのは、あの時に見た後ろ姿。

 まるで風のようにもう一つの曲がり角を曲がる。

 再び視界から離れたそれを追いかけると、そこには誰もいなかった。


 「あ、あれ?」


           -‐──‐-
       . ´          `ヽ、
      /
     /                 ,
   / /   /|    ト、        ′
 ∠._/   / i|    i \      〕
    〔  |/ 八〔\ .'   \   /
.     |∧ :| ┯:┯  V ┯:┯∧ /   j
    ' ∧|  乂ノ     乂ノ   ∨、   |
.     /:Ⅴ         ""  ノ   |   「京ちゃん」
    /::::入_           _  < / /| /
  /\ /∧ノ  へ ̄ ̄/  \リイ/ / 〔′
   ̄\\  r‐'   \/  //\ /
     \ヽーヽ └─ー/─'  \
      丶ー|   〉 〈   |  〈
           |  .〈∧/    !__/
           |        | |

 「わぁ!?

  照さん!?」


 動揺していると、どこからともなくひょこっと照さんが現れた。

 なんで教室に隠れているんですか……。


 「京ちゃん、行こっ」

 「どこに行くんですか」

 「麻雀部」

 「えっ」


 いきなり何を言い出すんだ。


 「さっきちょっと離れた時に、みんなに連絡を取った」

 「ああ、それで離れたんですか」

 「これでゆっくり見学できるよ」

 「わざわざすみません」


 ぺこり、と頭をさげる。

 照さんはいつも通りボケーっとした顔をしている。

 俺は先ほど『彼女』がいた場所を少し振り返り、照さんについていった。

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 「ここが麻雀部」

 「何だか懐かしいです」


 麻雀牌の音。

 耳に響くこの音だけであの時のことを思い出す。

 やっぱり、まだちょっと早かったかもしれない。


 「照さんは麻雀強いんですか?」

 「そんなことはない。

  私は下っ端。

  四天王の中でも最弱」

 「下っ端なのに四天王なんですか。

  どうでもいいですけど、一番最初の四天王が一番強いイメージありますよね」


 こんなところにまで来て何を喋っているのやら。

 この人といるといつも通りのリズムに戻る。

 そんな他愛もないことを喋っていると、ロングヘアーの女性がこちらに走ってきた。


          ____
        ´:::::::::::::::::::::::::::` 、
    /::::;r─‐::::::::;r─:、:::::::\
   /::::::::/::::::::::::::::::::::::::::∧:::::::::`、
   .'::::::::::':::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::::::::::::
  :::::::::::i|::!::|::::|:::|i:::::::|l:::::|l::|::::::::::|::i
  i|:::::::::i|人|::::|::从::::儿;;八|::::::::::|::|
  i|:::::::::i| /モテ   モテハ::::::::::|::|
  i|:::::::::i|     ,     i|::::::::i|::|  「照! ここ最近サボりすぎだ!」
  .八::::::八       u  リ ::::::リ::|
   ヽ/:::i:::...   r  ュ   ,.イ::::}/i:::|
    |:::::i::::::::>   <| l:::::i:::::i:::|
    |-=''"  ノ      人  `'=-|
  /、     ト=======/      \
 /⌒\   ハ       /     /⌒ヽ、

       -─===‐-ミ
   ´.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: 、
/.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: \
.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: :ト、: .: .: .: .:`、
.: .: .: .: .: .: .: .: .|.: .: .: .:| \.: .: .: .: ',
.: .: .: .: .: .: .: : |.: .: .: .:|   \|.: .: : :.
.: .:|.: .::| |.: :‐/、|.: .: :l .:|   -‐.:|、.: .: ::.
.: .:|.: .::| |.: :/  |.: .:八ノ    ハ:.:|::. :.
.: 八.: :|┬─┬}/  ┬‐┬‐ .:.:|`ヽ}
.:/⌒ヽ} | :::::: |   三 | :::::|  .'.:.::|
.:{    '└─┘    ̄ └‐┘ l.: .:|
人_    u              j.: .:|
i.:.: .: .>      )‐┤    イ.l: ::'   「私は照ではありません」
i.: .: .:i .: : _;〕ト  _/| h ≦.:.:.|: 八/
ト、.: .:|/⌒ 、_| | | | ト、`〉、|/
| \{ .,_  \|     |/ ハ
  / ヽ >   |    ノ / ∧

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 やっぱり、最近の照さんはサークルをサボっていたのか。

 事あるごとに俺と一緒にいたんだから当然といえば当然、か。

 だから麻雀部に来たくなかったってところかな。


 「照さん、サボっちゃダメじゃないですか」

 「サボってない。

  休憩していただけ」

 「自分で『サボります』なんて連絡をしておいて何を言うんだ。

  君、照を連れてきてくれてありがとう」

 「いえ、照さんが自分から言いだした事ですし」


 この人が普段の照さんの面倒を見ているのかな。

 なんだか親近感が湧くなぁ。


           :_,.  -─……─-  :
       :
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      : |...ト..| 乂:::ノ     乂:::ノっ|............|:
    :i|...|....|                 |............|:
     :||...|..人     , _       人.......l..|:
      八Λ.....>      _   .   <......../|/   「ぐぬぬ……なんで仲よさげなの……」
      \|\_,ノ⌒ 〈___/ ⌒>‐-ミ:
      ;/ ̄ |:\ ∧ /  /:::::/  \;
       :/   |:::::::\ ∨_/:::::::::/   ハ:
      :/     \:::::::Χフ:::::::::/
     /        ̄/:Τ:< ̄        ',;
     ;\   |    〈::::∧:::〉       |  /:


 「そりゃ似たような思いをしているからじゃないですか?」

 「あう」


 照さんの額に当たらないようにチョップする。

 全く、この人は……。

 自然と笑顔になってしまう。

 この人には、かなわないな。

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     /: : : /.: :/: : ::j: :| ト :|.     |: : : :|: :|   _i: :∧: :|i: :
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|: : : : |:\{ !  {斗ニ刀:::::::::::::::::::::::::::{斗ニj匀
.       i: : : : |:::::::ハ  气l∪iリ:::::::::::::::::::::::::::气l∪ikリ
.       l: : : : |:::::::i l{',、 乂Zソ          乂ZZソ
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        |: : : : |::::::::ヽ      ,ィ⌒ー'⌒ヽ.
        |: : : /|: |:::::::::::> .   `-⌒ ⌒'‐′      . <    「このどろぼうねこ……」
       |: : / 乂|:∧:::| 、::::≧=   ___   <---


           ,  ⌒ ー   ̄ ̄  、
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       /  /  /  / /      | V : V |
     /-- ´' / /  / l|{     | l| | | {
        / イ  {  ':|_,斗| |  、_l__/_ィ  |l∧
         /  ,: ∧ | {∧{ {  、 /}/}/ } /∧|
       / イ / {∧{ 、__,.V {∨ 、_,/ イ}' `   「何言ってるんですか……(こっちの人はまともそうでよかった)」
       ̄´ V∨乂l      \    ムイ/
               从      '     八/
           -〈〈/\  v-っ  イ》く__
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      |: : : ゝ    __     厶斗′: :l   ア
      |: : : ::::> ._´‐-'    _ ィ: : : /: <   リ
      |: : : ::::::斗ヘ!¨  T¨、:::: : : l: : : : |   だ         「(ガタイのいい金髪イケメンヤンキーに組み伏せられるお嬢様。
        斗 ´    l ̄` |  ` 、: l: : : : |   な
      /- 、.、     l ̄ ̄l     ヽl: : : : |              弓道で鍛えた体で抵抗するも男の腕力には敵わなくて……)」
.    /   ‘, 、   l   ′   , ィ ^ 、: : :.、
.     /  l  ヽ 丶  ! /  , ´ /  ‘, : \___/
   人  V   ` ‐-`_、∨ ≦-‐ ′V  人: : : : |
.  /  ヽl       / {!}`ヽ     !/  ヽ : : |


 カン!


最終更新:2016年02月25日 03:56