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【あの頃と今】(平行世界)
「今日は楽しかった」
一日中京ちゃんと一緒にいて、サークル巡りをして。
京ちゃんとスイパラに行って、あーんをして……えへへ……。
これはもうデート。間違いなくデート。
『フラグ』が建ったと言っても過言じゃないはず。むふー。
そんな気持ちでラインを送ったら……。
『今度お礼をしたいんで、照さんのことを教えてください!』
さっきまでの浮かれた気持ちが吹き飛んだ。
私のこと……?
-─===‐-ミ
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.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: :ト、: .: .: .: .:`、
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.: .:|.: .::| |.: :/ |.: .:八ノ ハ:.:|::. :.
.: 八.: :|┬─┬}/ ┬‐┬‐ .:.:|`ヽ}
.:/⌒ヽ} | :::::: | 三 | :::::| .'.:.::|
.:{ '└─┘  ̄ └‐┘ l.: .:| 「むぅ」
人_ u j.: .:|
i.:.: .: .> )‐┤ イ.l: ::'
i.: .: .:i .: : _;〕ト _/| h ≦.:.:.|: 八/
ト、.: .:|/⌒ 、_| | | | ト、`〉、|/
| \{ .,_ \| |/ ハ
/ ヽ > | ノ / ∧
どう返信したらいいものか。
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……
…
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八:::::::´:::l八|  ̄ =苧芹|::::::::::|:::::::
|`¨Τ=苧芹 V_ノ |::::::::::|:::::::|
|::::::::::. V_ノ l:::::/|:::::::|
|::::::::∧ ' イ::::::|:::::::|
. 八/i:::::::.、 rっ /|:::::::|:::::::| 「それで私のところに来たわけか」
|::::::::个::.... /|::::|:::::::|:::::::|
|::::::::::|::::::::::Τ ∨|:::::::|:::::::|
|::l:::::::|:::/У り:::::: l―┴ 、
|::|:: 斗{/-、 , -/|::::::::::| /-、
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{ `ト \ l / . -=/:::::::/´ / {
ノ |二ニ=- { -=ニ二/:::::::::{ / \
/ /\二二ニ、∠二ニ= i::::|::::::| }
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. ∨ { /二ニ/¨¨゙\ニニニl/、∨| l「 ̄ ̄ ̄ `く
∨--/二ニ/ } `¨¨¨¨¨ /{ニニニニニニニ |
} 厶=イ 〉 /::|_ ┬―‐┬v'
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 ̄´ |: ∧: :| _)雫ミ从: : :| _}∧:_:/ }ヽ : : : /: : : : : :
|: : : Ⅵ V::ノ \|´_)笊雫ミ/: : : :/:/: : : : : : ,
|: : : ,: | , V:::::ノノ' : : イ:.イ: : : : : : ,′
|: : :j:从 /:/ /' ノ: : /: : :/ 「うん。菫が役にたつとは思ってないけど……」
|: : ,|: {: : . _ ´ ィ: ー ´: : :/: : :/
|: :/|: 从: : : . ‘ ’ イ |: :/ : : :/: : :/
|:/ 从{_r--'´` ー 、-=≦ ∨: : : /: : :/
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//≧=- 〉介、______/_ / } |
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,く ̄´ ` / /^T \ { マ〉
r つ ` < / ∧__|>´| ∧ }
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「人を頼っておいて散々な言い草だな」
「残念ながら当然」
「まぁいい。
あの金髪ヤンキー君に押し倒されて組み伏せられる計画を立てればいいんだな?」
「京ちゃんはヤンキーじゃない」むかっ
「そこ以外は否定しないんだな」
「は、恥ずかしい」
これだから菫に相談する気は無かったのに……。
「私から言えることといえば、『考えるな。体で感じろ』だな」
「意味がわからない」
「男なんてみんな狼のようなものだ。
勝負下着を履いて男の家に行けば一発だろう」
「……」
「なんだ、どうした?」
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:||...|..人 , _ 人.......l..|:
八Λ.....> _ . <......../|/
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「なん……だと……?
私の参考書(少女漫画)にはそう書いてあるんだが。
彼は不能なのか?」
「いつも京ちゃんの家でゴロゴロしているけど反応してくれない」
「それは女として見られていないんじゃないか?」
「うぐぐ……」
気にしていることを言う。
「なら女の子として見られればいいんじゃないか。
照の得意な料理でもなんでも見せてやればいい話だ」
「京ちゃんは私のことを料理ができないと思っている」
「は?」
「講義もサボっていると思われていた」
「そんな馬鹿な。
もうほとんど単位は取り終えているし、麻雀部だってここ最近までサボったことなんてないだろう」
「うん」
「大学生としては異常なくらい浮ついた話なんてなかったし、合コンなんかにも行ってない。
いつも通りの照をアピールしていけばそれでいいと思うんだが」
「ううん。
それはできない」
「えぇ?」
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i/ |::::::};ハ{. Lン|:::::;ル'^ }::::::|::::::::::::::::::: |
|:::ノ "" j/ /::::::|:::::::::::::::: :: | 「私はドジで何もできない『照さん』だから」
|::::.、 '^リ::::::!:::::::::::::::: : | |
|::::ハ` !:::::/:::i::::::::::::i: |ノ
|/ ヽ.__,..::、 /::::/:::/:::::::/:/!: /
V | /::ノi!:/!:::::ノソ }ノ
,..-‐y/‐j/フ‐'" ̄\
,...-‐'" `ー- 、
r=、´ `ir、
/\ヽ、 ||.ト、
ハ | |:| ||.| |
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| ゙、 !.i:i ||.||
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「何でわざわざそんなことを」
「……」
「それはだんまり、か。
全く、高校時代の妹さんの件もそうだが、肝心なことは話してもらえないんじゃどうしようもないぞ」
「ごめん」
「プロ入りを蹴って大学に進んだ理由だって、全部自分で抱え込んでしまっている」
「……」
「いつだって私は蚊帳の外だ。
それなのに頼られるんじゃ付き合ってられないな」
「ご、めん」
菫が怒っている。
ああ、当然だ。怒らせたのは私だ。
「だがまぁ、こんなことは慣れている」
「?」
「照の行動に困らされるのはいつものことだよ。
演じている理由は聞かない。過去を詮索しない。
『ドジでダメダメな照さん』のまま相手を惚れさせる。
これでいいんだろう?」
「菫……」
「お節介焼きなのは性分だ。
ここまで来たら恋のキューピットにでもなってやるさ」
「少し楽しんでない?」
「……自覚はある」
「ふふっ」
菫は優しいね。
「だがまぁ、一つだけ言わせてくれ」
「?」
「このザマじゃ、『ドジでダメダメな照さん』というのは間違ってないみたいだな」
「うぐぐ……」
否定できない。
菫の表情に笑顔が戻った。
私はいい友達を持った。
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……
…
,.. / ヽ ´⌒> 、
/ \
/ | }! \⌒
. / / ! | | ヽ \
/ィ :| \∧ | /| |! トー―
| _|VT示r ∨j/示rx/ V( 「こっちこっち!」
レ1( 弋,り 弋り {ソ V __
|/V{ ___ 从|>ー―――r―――/ /
___/>、 V / イ7 / /――-、 \
___/ | | ー 77 / / / ー―
ノ ( | | / / / /
/ \| | | / / /´ ̄ ̄ ̄
/ ! ∨∨ / /(
_/\ /|/ ∨ / / / ⌒ヽ
ー / \ / 人 〈 / / |
し′  ̄ , >==≠ | /⌒ ト{_
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´ /: :.:::∠:::イ ___!:::/ /ノ!ナ|::::::://::::::::::::: :!
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/;:イ::::::::::::::::{ヽ|.'{ b::::::::! h::::レ:::i>'::::::::/イ:: : !、
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.!/ !/:::::::::/:::::ヽ i , , , , , , , i:::::::/ /:::::: : : iヽヽ 「そんなに急がなくても大丈夫だよ」
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/:::::://::::::::::::::;ハ _ _ !:i:::、::::::、::::::::. : : :i ヽ!
∠./‐' /:::::::::::/ > 、  ̄ /v、::ヽ:::丶:::::::.. : :!
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/::/;/ `ヽ、__;ィ:|:ー-`〒´-‐:':´::| レ' ヽ;ハノ
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ああ、またこの夢だ。
最近はよくこの夢を見る。
小さな頃に会った憧れのお姉さん。
「おねーちゃん遅い!」
「運動は苦手なんだ」
「そうなの?」
「うん」
「しょーがないなー!
僕は合わせてあげる!」
「ふふっ、ありがとう」
そういえばそんなこともあった。
今まではずっと『完璧なお姉さん』なんて覚えていたけれど、思い返してみれば苦手なものもあったはず。
「おねーちゃんって勉強は出来るの?」
「どうかな。
いきなりどうしたの?」
「だって、僕の名前について知っていたから」
「そうだね。
自分や家族、妹の名前を調べたことがあったんだ」
「そ、そっか」
「?」
「なんでもない!」
もしかしたら、自分のことを気になって調べたんじゃないかという、淡い期待があった。
なんでも知っているはずのお姉さんは僕が不機嫌になった理由がわからなくてオロオロしていた。
そんな風に困らせて、僕のことを考えさせて喜んでいた覚えがある。
小さな頃の、好きな人に悪戯したい精神だった。
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8/9
「ふーんだ」
「ごめんね?」
「つーん」
「どうしたら許してくれるかな?」
あくまで大人な対応を取るお姉さんにムスッとしていた。
だから困らせたくて言ったんだ。
「結婚してくれたら許してあげる」
きっとその時の僕の顔は真っ赤だったんだろう。
なんだか理由をつけてお姉さんに構ってもらいたかった。
それだけだ。
「ふふっ、君がその名前みたいに素敵な男の子になったらね」
その後の反応はどうだったっけ。
年に似合わない、とっても大人な対応をされた気がする。
「落ち着くってこと?」
「ううん、そっちじゃないよ」
そう言うと、お姉さんは僕の耳元に口を近づけて、呟いた。
僕はドキドキしていて、お姉さんが何を言ったのかなんて覚えていなかったんだ。
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9/9
……
…
携帯の連絡先をじっと見つめる。
そろそろ決着をつけるときなのかもしれない。
清澄高校が優勝した一年生の頃から、俺の心はどこにもなかったんだ。
あの時、咲に告白できなかった自分のヘタレっぷりに腹がたつ。
それで失敗していても良かったんだ。
行動できなかった俺は、男失格だ。
「やらなきゃ何も進まないよ」
ボソリと呟いた言葉は自分でも意識したものじゃない。
俺は強く目を閉じて、歯を食いしばる。
携帯のマ行から宮永を探し、連絡する。
携帯のコール音が響く。
そんなに長い時間ではなかったはずなのに、やけに長く感じた。
『もしもしー』
相手が出たことに驚いている場合じゃない。
そうだ。
デートの約束を取り付けるんだ。
続く
最終更新:2016年03月01日 01:44