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「京ちゃん、お菓子」
「京、お世話して」
「二人とも何を言っているんですか。
自分でやってください」
そんな京太郎の制止も聞かず、バチバチと睨み合っている。
高校時代に何の関係もなかった三人ではあるが、なんやかんやあって大学で知り合いになって、よくわからないけれど京太郎の家に居座っている。
照と白望。どちらも京太郎にとって庇護欲を擽られる存在であり、何かとお世話をすることが多い。
京太郎自身がお節介焼きであり、誰かのお世話をすることが苦ではない。
そんな彼がいつものように家に帰ったら、二人が当たり前のように家を占拠してお世話を要求してきている。
「京ちゃんは私のお菓子係で忙しいから」
「京は私のお世話係で忙しい」
「……」
「……」
修羅場、という奴だろうか。なぜか京太郎は達観して考えた。
この二人は自分のことを自動餌やりマシーンか何かと勘違いしていないかと不安になる。
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2/4
「まぁまぁ、二人とも。
なんだかよくわからないけど仲良くして」
なんで自分が仲裁しているのだ、と納得はいかないが仲良くして欲しいことに違いはない。
「京ちゃんは迷子の私を探してくれる」
「京は歩くのが面倒臭い私をおんぶで運んでくれた」
「!?
きょ、京ちゃんはお菓子くれる」
「京は耳かきしてくれた」
「!!!?」
「……ふっ」
最後に自分の胸と照の胸を見比べて悪い笑みを浮かべる白望。
――シロさんがあんな顔で笑ったのは初めて見た、……悪い意味で。
「ぐぬぬ……」
「遺伝子の勝利。
京、お世話して」
完全勝利と言わんばかりに京太郎にお世話を要求する白望。
「あのですね」
「京ちゃん、こっち向いて」
「?」
白望に少しお説教をしようと考えたところ、後ろから照に声をかけられる。
何事かと振り返ったところ、ポッキーを咥えた照が京太郎の方を見つめていた。
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3/4
「……何やってんですか照さん」
「んっ」
「『んっ』、じゃないですよ……っ!?」
呆れている京太郎の口に無理やりポッキーを入れる照。
チョコ側を渡していることが照なりの親愛表現なのだが、気づくわけがない。
そのままポッキーゲームのごとく突き進む照だったが、さすがに唇を触れ合わせるのは恥ずかしいのか余裕を持ってポッキーを折る。
「私の勝ち」
「……」
「けほっ、何すか……」
今度は照が完全勝利、と白望を見下ろす。
それに対して白望は今までに見たことのないような不機嫌そうな顔を浮かべた。
「京」
「今度はなっ……!?」
白望は躊躇せず、まるで捕食するかのように京太郎に口づけをした。
何が起こっているのか全く判断できず、戸惑うばかりの京太郎。
白望は無表情を貫いているようで、顔を真っ赤にしながら京太郎の口内を楽しむ。
照は呆然とそれを見ていることしかできない。
少しして、白望が口を離す。
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4/4
「……勝ち」
「むぐぐ!」
間髪いれず照が京太郎を押し倒した。
「京ちゃん、おかし!」
「京、おせわ……」
負けじと一緒に京太郎の上に乗っかる白望。
「なんだこれぇぇぇーー!?」
年上の女性に服を剥かれ始める。
本当になぜこうなったのか、二人の嫉妬は続く……。
最終更新:2016年05月30日 20:07